「農民」記事データベース20060123-716-05

農民連の除雪ボランティア

佐久(長野)の仲間5人豪雪の木島平村へ
高齢者世帯で除雪作業

関連/消費税大増税をはねかえす年に


 六十年ぶりといわれる大雪にみまわれている長野県北部の飯山地方、木島平村に十一、十二の二日間、佐久の農民連の仲間五人が入り、除雪作業に汗を流しました。

 「応援に来てもらえると助かるが」――飯山市以北、新潟県境の下水内郡栄村までを範囲とする飯水岳北農民組合の湯本真二書記長(木島平村村議)から救援を求める悲痛な声が、佐久産直センターの土屋浄事務局長に届いたのは七日朝のこと。これを受けて、その日のうちに佐久産直センター理事会、佐久楽農倶楽部常任世話人会、佐久農民センターが救援に立ち上がることを決定。「豪雪の木島平村へ助けに行こう。あなたも救援ボランティアに」のよびかけを電話やファクスで受け取った人の中から、えりすぐりの五人が第一陣として入りました。

 雪の移し替えにスコップリレー

 十一日に開設したばかりのボランティアセンターで受け付けをすませ、真新しいスコップを借りて、まずは一人暮らしの成瀬公子さん(80)方へ。一階の屋根にとどく雪の多さに一同びっくり。開口部の窓は雪に押されてガラスが割れ、直したばかりだといいます。

 しかし、雪を取り除いても、捨てる場所がありません。困っていると湯本さんからの電話で「捨て場がないので高く積み上げるしかない」。それならと、バケツリレーならぬスコップリレーで雪の移し替えとなりました。

 玄関脇の屋根に達する雪を、鷹野正弘さん(58、佐久市)が威勢よく通路に落とすと、軽井沢町の青年、小林啓司君(26)と土屋事務局長(60)が反対側に放ります。それを、伊藤守人さん(66、佐久市)がすくい上げて、清水紀久夫さん(63、小諸市)が積み上げていきます。夕方には成瀬宅の作業を終え、高齢者世帯へ向かいました。

 牛乳配達を営む長谷川純司さん(75)、美恵子さん(74)方の大屋根の軒は雪の重みで垂木が折れ、垂れ下がった状態。一時間ほど家の周りを除雪して、この日の作業を終え、隣の民宿・白樺荘に宿泊しました。

 “地獄に仏”だった私たちの来訪

 翌日、食事をしていると、主人の長谷川静雄さん(65)が「食堂の屋根がいつ崩れ落ちるか分からないので、週末予約のスキー客には断りの電話を入れようと思っているんですよ」とポツリ。 「屋根の雪下ろしは危険なのでしないでおこう」という方針もどこへやら、この日は前日の長谷川さん宅と白樺荘の雪下ろしに終始しました。予想もしないできごとに、静雄さんは大喜び。帰り際、宿泊費を払おうとしても、「もらってはバチが当たる」といって受け取ってくれませんでした。

 「除雪らしいことは初めてで、役に立つかどうか…」と、自信がなかった人たちばかりでしたが、それが豪雪地の人も驚く働きぶりで、言うなれば「地獄で仏」だったようです。地元農民組合との夜の交流も楽しく、帰りの車の中では「喜んでもらえて本当によかった」という言葉が異口同音に聞かれました。

(佐久産直センター 土屋浄)


消費税大増税をはねかえす年に

各界連が宣伝・署名 東京・浅草

 農民連も加入する消費税廃止各界連絡会は十二日、東京・浅草の雷門前で今年最初の宣伝活動を行いました。(写真〈写真はありません〉

 「〇六年は消費税大増税をはねかえす年に!」「消費税増税と憲法改悪は一体のもの。消費税が軍備調達税にされる」「消費税増税で福祉はよくならない」など、日本共産党や民青同盟、消費税をなくす会、全国保険医団体連合会の代表などが宣伝カーから訴え。農民連の上山興士さんも「増税は、農業つぶしにつながるもの。小泉『構造改革』は国民生活を破壊しています。ぜひ、消費税増税反対の署名にご協力を」と、浅草寺への参拝や観光に訪れた人たちに呼びかけました。

 「これ以上、消費税率が上げられたら、生活できませんよ」と、年金で暮らしているという老夫婦。名古屋から来た女性は「いまでもたいへんなのに、十%なんてとんでもない」と署名していました。

(新聞「農民」2006.1.23付)
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2006年1月

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