「農民」記事データベース20060130-717-17

冬の中にあつい灯がともった

福島県桑折町  八巻 洋一


 
正月になれば春なのに
俺の季節は冬
本当は夏が大好きなのに
俺の財布は冬

百姓に春や夏があるのか
本当は夏が大好きなのに
冬のまま正月がきそうだ

暮らすってなんなのか
生きるって何なのか

若い頃雪を溶かす情熱と
芽吹く春を感じて生きたのに


今何を感じるか

夏が恋しい
あついものが恋しい

汗が滝のように流れる
激しい夏がほしい

いま憲法9条が犯されようとしている

冬はきらいだ
背筋が寒くなるような
つめたい論争はきらいだ

ずばり夏がいい
汗がとまらない夏がいい
あつく燃える心の夏を持ちたい

あつい心で9条を守り
冬をとかす
俺の心にはあつい夏がある

(新聞「農民」2006.1.30付)
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2006年1月

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