2008年12月
■2008年12月22日(第858号)
- WTO 年内合意を断念/新年号のお届けと休刊のお知らせ
- WTO(世界貿易機関)は、ドーハ・ラウンドの年内合意を断念しました。ブッシュ退陣のドサクサにまぎれ、金融サミットなど首脳会議の圧力を使って、駆け込み合意をねらっていた大国やWTO事務局の思惑は破たんしました。
- 食の安心・安全へ大きなうねり
- 全国食健連は12月9日、東京都内で「2008年秋のグリーンウエーブ中央集結行動」を行い、全国からのべ約150人が集合。終日、各所でさまざまな行動をくりひろげました。また、夜は収穫祭でにぎやかに交流しました。
- WTO交渉で安易に妥協するな/汚染米解明・強制減反中止・畜産農家の支援など
- 民主、共産、社民、国民新の野党4党は12月10日、WTO(世界貿易機関)交渉の安易な妥結に反対する「農林漁業・農山漁村の再生に向けた緊急集会」を都内で開きました。
- 丹後農業研究所 水稲部門存続を/学習会・要請・早朝宣伝を展開
- 京都農民連丹後地域センター(松村統克代表)は12月4日、京都府知事に対し「丹後農業研究所と水稲研究・開発部門の存続、強化を求める要請書」を提出しました。この要請は、京都府が農林水産試験研究機関の統廃合を計画し、丹後農業研究所の水稲部門を廃止しようとしているために行ったものです。
- 乳価上げろ! 酪農に未来を!/畜産・酪農危機突破対策をぜひ
- 北海道東部の酪農の街、別 海町で12月2日、「乳価あげろ!」とトラクターデモを行いました。農民連・釧根地区協議会の呼びかけに、標茶、浜中、厚岸、弟子屈など近隣の4町村から、酪農家が約30人参加ました。
- 農のこころ
- 農夫たち限界地域と冬語る
- 「ものを作ってこそ農民」、今こそ食糧主権を!20周年の蓄積を生かし、たたかいと組織を飛躍させよう!(1/6)/(2/6)/(3/6)/(4/6)/(5/6)/(6/6)
- 今大会は、農民連結成20周年を記念する大会です。農民の苦難はますます深まり、国民は、食糧の安定供給と安全、将来への不安を募らせ、「政治を変えたい」という願いを強めています。
- “土づくり”しっかり学んだわ/共同運動 今後も大きく 結成20周年記念「収穫祭」
- 作物づくり1年生の人も、自己流でキャリアを積んできた人も参加して、11月29日、岩手県農民連女性部が「土づくり勉強会」を開きました。参加は、農民連会員以外の人も含めて14人。
- どうなっているの? 日本の水産業 =8=
- 水産物には多くの加工品があります。それは原料が多種多様なことと、余剰物の工夫から生まれました。カマボコに代表される練り製品、エビのむき身や魚の切り身などの冷凍食品、スルメや煮干しに代表される乾燥品、サケ・マスなどの塩蔵品、削り節、くん製など、およそ6種に分けられます。これらの生産量は年間200万トン前後ですが、ほかに冷凍した生鮮水産物や飼肥料、魚油などを合わせると、実に漁獲量の3分の2は加工品として消費されています。
- 村と住民の助け合い 自律の精神 いいもんだなぁ
- 「高橋彦芳さん、ごくろうさまでした。栄村の自律の精神、支えあう心を学んで明日への糧にしよう」―12月6、7の両日、40人が呼びかけ人となって「栄村に学ぶ集い」が開かれ、長野県下はもちろん、遠くは福島県や首都圏などから130人余りが参加しました。
- 農家のこだわり味わえる店
- 「あれ? 選挙が始まったの?」――。ここは有限会社国立ファーム直営の野菜レストラン「農家の台所 くにたちファーム」(東京都国立市)。
- 旬の味
- 米の収納も終わり、一息ついた農村だが、米価は昨年より若干上がったとはいえ、昨年の落ち込み分を取り戻したわけではない
■2008年12月15日(第857号)
- 農民連が全農と懇談
- 「いま、『農』と名の付く団体が食料自給率の向上にむけて力をあわせることが、大事になっている。忌憚(きたん)なく話し合いたい」―農民連の白石淳一会長をはじめ本部役員は、東京・大手町にある全農(全国農業協同組合連合会)を訪れ、親しく懇談しました。
- 第18回大会の成功めざし、会員と読者拡大の大飛躍を!
- 全国の農民連会員のみなさん
- 都市農業の新たな可能性探る/非遺伝子組み換え原料は豊富
- 東京農民連と東京食健連は11月29日、都内でシンポジウム「消えてもいいの!? 東京の農業」を開き、生産者、消費者、研究者らが参加しました。
- 金融危機とJAバンク
- 農林中金は08年3月決算で、サブプライムローンが破たんした影響で、1000億円余の損失を計上しました。その後、経営破たんでアメリカ政府に支えられた「政府系」住宅抵当公社2社への5・3兆円にのぼる債券保有も明らかとなり、08年9月期にも1000億円の損失処理を行いました。このため、11月26日付の日本経済新聞によれば、農林中金は今年度中に1兆円以上の増資を行う計画です。これは、今回の金融危機に伴う増資としては、国内金融機関で最高額となります。
- 農のこころ
- 白菜の漬物石に日が座り
- 手つなぎ元気出そうぜ/高齢期問題と福祉のつどい
- 11月30日、東京・代々木公園で、東京土建一般労働組合(東京土建)青年部が主催する「青年フェスタ“挑戦”」が開かれました。同青年部の結成50周年を記念した催しで、建設業に働く青年やその家族、各界の青年組織の仲間など1万3000人が集いました。農民連青年部も参加しました。
- 柿 柿 柿 柿
- 今年も蜂屋柿を干しました。
- 超多収飼料米で畜産と水田救おう/“畜産大パニック”シンポ開く
- 高騰を続ける輸入飼料に頼らず、「超多収飼料米」を家畜飼料に活用して、食料自給率をあげようという取り組みが始まっています。
- 障害者がみかん狩り
- 「例年のみかん狩りが今年は『みかん狩り&いも炊き』になりました」。
- 旬の味
- 株価の下落とともに下がり続ける燃料価格。これまでの価格高騰はなんだったのかと本当に腹立たしい
■2008年12月8日(第856号)
- WTO 急きょ12月開会 最終合意に向け緊迫!
- 7月に決裂し「年内合意は無理」(WTOラミー事務局長)のはずだったWTOドーハ・ラウンドが、アメリカ発の金融危機を引き金に、再び「火葬場」近くから引き返し、亡霊のごとく立ち現れようとしています。
- 世界的な食糧危機状況のもと WTO協定にどう対処するのか
- いま問題なのは、世界の穀物が過剰からひっ迫に転換するなかで、WTO農業協定にどう対処するのかということです。日本の外交は、工業製品の輸出では途上国に市場開放させたいけれども、米・農畜産物は守りたい。これでは股さき状態です。財界をおさえこんで、工業製品も途上国に無理難題を押しつけない、そして日本農業を守るという外交にシフトしなければなりません。
- 多彩に重厚的に広がる活動
- 著名な知識人9人が呼びかけて結成された「九条の会」は今年で5年目を迎え、地域、職場、学園など草の根の「九条の会」は、全国で7300近くまで大きく広がっています。これらの「会」の代表ら926人が参加して、11月24日、「第3回全国活動交流集会」が東京都内で開催されました。
- 積極的訴えに次々加入
- 福島県北農民連桑折(こおり)支部は先ごろ、元自民党町議を仲間に迎えました。
- 農民連顧問 椎名正男さん逝去
- 11月25日、農民連顧問の椎名正男さん(元常任委員、元千葉県連執行委員長)が病気のため逝去されました。謹んでお悔やみ申し上げます。享年78歳でした。
- 農のこころ
- 畑仕舞い夫婦あかしの狼煙(のろし)とて
- 食育祭inふくおか08/茨城では朝市まつり&収穫祭
- 福岡県春日市で11月1日、「食育祭inふくおか08」が開かれ、4000人余りが集まりました。会場のクローバープラザでは、約60の団体が、こだわりの農産物や雑貨、書籍などを展示、販売しました。
- “渋谷でアユ釣る”学習会
- 21世紀の水産を考える会は11月22日、「渋谷でアユを釣る―霞ケ浦導水事業が那珂川の生態系に与える影響」と題して、東京・渋谷区内で学習会を開きました。茨城県水産試験場の二平章さん(日本科学者会議会員)が「霞ケ浦導水事業と那珂川産天然アユの保護―団結する茨城・栃木7漁協と自治体決議」について、また山陰放送(島根県)の記者、谷田人司さんが「宍道湖事業の停止とその後」について、それぞれ報告しました。
- 汚染米の真相どう追及?
- 京都農民連口丹(くちたん)ブロックと新日本婦人の会亀岡支部が共催して、10月16日、農民連の笹渡義夫事務局長を講師に、「安全な米が食べたい! 汚染米の真相をただす学習会」が開かれました。多方面 へ案内を出し、関心の高さもあって120人以上で会場がいっぱいになりました。
- 税金問題Q&A
- Q 農協の「受託事業」に耕作を委託し、収益の配分を受けました。この収益配分で受け取った収入は、どのように取り扱えばよいのでしょうか。また、一部は地域の個人に耕作を委託し、わずかなお金を受け取る約束になっています。あわせて教えてください。
- いま“米粉”ブーム
- 消費者の国産志向や、食の安全性への意識の高まりなどから、いま、国産のうるち米を粉にした「米粉」が大注目されています。千葉・房総食料センターが会員農家のお米を原料にして委託加工している米粉も、生協出荷などで大好評。「米粉って何?」「料理方法は?」「どうして今ブームなの?」――房総食料センターの大木和代さんに米粉の魅力を聞きました。
- 神奈川で産直まつり
- 神奈川農民連や生産者と消費者が手をつなぐ会などで構成する産直まつり実行委員会(安西肇委員長)は11月16日、横浜市にあるかながわ県民センターで、29回目の「かながわ産直祭り」を開きました。小雨模様のなか、多くの市民でにぎわいました。
- 旬の味
- 秋の農繁期が終わり、冬至をむかえるまでの夜長は、読書にかぎる。一年のうちで一番大好きな期間だ。日ごろ出会えないいろいろな世界や考えを、本を通じて知ることができる。新しいことを知るたびにワクワクする
■2008年12月1日(第855号)
- 消費者庁の設置・汚染米事件について
- 福田前首相は今年1月、食品の相次ぐ偽装事件を受けて「消費者行政を統一的かつ一元的に推進するため、強い権限を持つ新しい組織」として消費者庁の設置を打ち上げました。9月に誕生した麻生内閣はこの方針を受け継ぎ、いま開かれている臨時国会に「消費者庁設置法案」を提出。国会での審議が始まろうとしています。消費者行政にくわしい弁護士で「食の安全・監視市民委員会」代表の神山美智子さんに、消費者庁設置の問題点や汚染米事件について聞きました。
- 会員と読者拡大が農政変える力/人間らしく生きられる仕事と生活を 世直し雷行進
- 農民連は11月14、15の両日、東京都内で全国代表者会議を開き、36の都道府県から74人が参加しました。
- どうなっているの? 日本の水産業 =7=
- 生産の土台である漁港にもさまざまな問題が起こっています。その根源は水産業の国際化・200カイリ体制の登場です。
- 農のこころ
- 夕焼を余さず使ひ大根干す
- 食料危機のときに重要な役割を担う/兵庫収穫祭 14回目に
- 国際農林業協働協会は11月9日、2008年国際イモ年を記念するシンポジウムを横浜市のパシフィコ横浜で開きました。テーマは「イモを通 じて食料問題を考える」。国連食糧農業機関(FAO)日本事務所と在日ペルー大使館が共催。
- 本の紹介/田中秀樹著『地域づくりと協同組合運動』
- 協同組合運動の研究家である著者(広島大学大学院教授)が、「食と農」という視座から、近年発表した論文を集めた大部の1冊です。
- テレビで紹介 活躍する農民連
- 11月18日夜、1時間にわたって、テレビ東京系列で「ガイアの夜明け―独占取材“事故米”問題の真相」が放映されました。番組では、輸入米の危険性を早くから指摘してきた農民連の活動が紹介され、さっそく反響が届きました。
- 地域から憲法と平和守ろう
- 「連根の会」は、1969年から1971年にかけ、中津川フォーク・ジャンボリーの企画運営に携わったフォークシンガーの笠木透さんの呼びかけで結成され、憲法9条と平和を守る運動を地域から世界に広げていこうと、活動しています。
- 旬の味
- 「いつ選挙なの?」「様子を見るな」と言われても、つい様子を見てしまうから、困ったものだ
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