食の安心・安全へ大きなうねり
グリーンウエーブ中央集結行動
終日多彩な取り組み
食健連
全国食健連は12月9日、東京都内で「2008年秋のグリーンウエーブ中央集結行動」を行い、全国からのべ約150人が集合。終日、各所でさまざまな行動をくりひろげました。また、夜は収穫祭でにぎやかに交流しました。
総決起集会
昼の農林水産省前での総決起集会からスタート。WTO交渉が緊迫するなか、「農産物貿易交渉で妥協するな」と訴えるJAグループのデモ隊も通過し、エールを交換しました。
農民連の白石淳一会長は、「ギョーザ事件以来、食の安心・安全を求める国民の世論が急速に高まった。食健連の運動をさらに強め、食糧主権の確立に向けおおいに奮闘しよう」とあいさつ。全国食健連の坂口正明事務局長は「今年は、地球温暖化問題にも取り組み、G8サミット対抗行動を成功させるなど、国際連帯も強めることができた」と報告し、福島県農民連の亀田俊英会長は、ミニマムアクセス(MA)米反対の合意が地域に広がっている状況を紹介しました。
各省庁交渉
参加者は5つの班に分かれて、農水省(米政策、みかん対策)、厚労省(食の安全)、文科省(学校給食)と交渉。内閣府に801人の自治体首長や農協組合長が賛同した「食料自給率向上」を求める署名を提出しました。汚染米問題などをめぐる農水省との交渉では、事件の全容を解明し再発防止に万全を期すよう要請。根本的な解決として「需要のないMA米の輸入を中止し、『強制減反』をやめ、国産の米を安定的に供給できるよう政府の責任を果
たすべきだ」と求めました。
宣伝署名行動
夕方は、JR上野駅前と浅草・雷門で宣伝署名行動を行い、合わせて約60人が、千葉産の野菜を配りながら「食料自給率向上」を求める署名を呼びかけました。
上野駅頭で署名に応じた千葉県の男性(64)は、「安全でおいしい食料は自給に限る。地産地消は地域振興にもつながる」と言います。また、富山県の女性は、「外国産は安全面で心配がある。とくに米を輸入するのはおかしいですね」と力を込めて署名しました。浅草では、「私もぜひ産直に参加したい」と、その場で新日本婦人の会に入会する人もいました。
激しい雨も降るあいにくの天候でしたが、1時間ほどの行動で260人分の署名が集まりました。
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浅草・雷門で「食料自給率向上」の署名を集める全国食健連の人たち |
中央収穫祭
夜は、浅草寺近くの台東区民会館で「中央収穫祭」が開かれました。各地の産直センターから野菜や果
物、肉、赤飯、みそ田楽などが持ち寄られ、参加者は舌鼓を打ちながら、秋のグリーンウエーブの取り組みを交流しました。
最後に坂口事務局長が「食べものを真ん中に置いた運動は、何よりも参加して楽しい。そのことを力に、来年の政治戦でも奮闘しよう」とあいさつし、閉会しました。
(新聞「農民」2008.12.22付)
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