2004年4月


2004年4月26日(第633号)

スペースマーク 世界の運動に新たな息吹 連帯の輪さらに広げよう
「シンポジウムを通じて、運動が確信になり、新たな広がりへと展開する息吹を感じた」――。こんな思いを共有した「WTO改定と食糧主権確立を求める国際シンポジウム」が、4月10〜11日、東京・あいおい損保新宿ホールで開かれました。農民、消費者、労働者、研究者など、多彩な顔ぶれの410人の参加者は、インドネシア、メキシコ、アメリカ、日本のパネリストの発言に熱心に耳を傾け、大きな確信をつかみました。
スペースマーク 国民的共同を広げ農・食守る運動の躍進を
国の進路をめぐる激動の情勢の中、世界の新しい流れと連帯し、産地のネットワークの力を生かして国民的共同を広げ、農業と農村、食糧を守る運動を大きく前進させよう――農民連は4月9〜10日、都内で2004年全国研究交流集会を開き、40都道府県から170人が参加しました。
スペースマーク イラクから自衛隊即時撤退を 4・9集会
イラクで武装グループの人質になっていた日本人3人が4月15日、無事に解放されました。
スペースマーク 各地からの発言
全国ネット立ち上げにあたり、ブロックネットはどんな形で何ができるか考えながら、東海ネットの取り組みを報告します。東海ネットは市場、生協、生鮮市の3つが柱ですが、3つあることで大きい農家から小さい農家までがうまく出荷できています。
スペースマーク 熱気、笑顔…大いに盛り上がりました
国際シンポ第1日目の10日夜、海外パネリストを囲んで歓迎レセプションが開かれました。シンポジウムが大きく盛り上がったこともあって、歓迎レセプションへの参加希望者が急増。会場は200人余りの熱気と笑顔に包まれました。
スペースマーク “世界は心一つ”を実感
「WTO改定と食糧主権の確立」というテーマにもとづくシンポジストの発言はとても有意義でした。キューバはWTOによって深刻な問題を抱えており、食糧主権の確立なしには飢餓・貧困の問題は解決しません。途上国・先進国の双方が参加して話し合いをもつことは意義のあることだと思います。
スペースマーク 農業・農民の苦難の根源―WTOを厳しく告発、食料主権守れ(1/3)(2/3)(3/3)
私は、農産物の自由化がインドネシアの農民にどのような影響を及ぼしているのかを中心に報告します。
スペースマーク 食糧主権の確立をめざして国際的な運動と連帯の前進を
私は、北海道岩見沢市で稲作と玉ねぎを栽培する農民です。1970年に父の農業経営を受け継ぎ、以来営農を続けています。当時は、「努力すれば報われる」時代で、贅沢さえしなければ農業経営で十分生活ができました。その基礎には、農民には生産コストをつぐない、消費者には家計の安定を考慮して、国が米価を定める食糧管理制度がありました。
スペースマーク コーディネーターのまとめ
このシンポジウムは、3人の外国のパネラーを迎え、北海道から九州までスタッフを含めて410人が参加、その半数は農民です。
スペースマーク 私と米
私は山形県の片田舎に育ったため、米はうまかった。塩をつけただけのにぎり飯がうまかった。田舎では大根漬けさえあればおかずはいらない。これは米が良質でうまかったからである。そしてご飯をよく食べた。ご飯がなければ力がでない。村の若衆の力は米から生まれていた。私は今でも米が大好きである。
スペースマーク キューバ紀行(3)
ニカラグア独立運動の指導者の名前をとったサンディーノ農業組合。開口一番、このように組合の紹介を説明してくれたのは、プロジェクト担当のルイスプラシド・オルテガさん。
スペースマーク 全国のみなさ〜ん 味わってみませんか
「讃岐うどんは讃岐の小麦で…」という香川県民の悲願のもと、香川県農業試験場で2000年に「さぬきの夢2000」という、うどん専用の小麦が誕生しました。
スペースマーク この人/農民連本部事務局(食健連事務局次長)上山興士さん(60)
東京税関をこの3月に定年退職して、4月から農民連本部で働くことに。上山さんといえば、全税関労組の港見学や輸入食品の安全性の問題などで、農民連とは古くてふか〜い仲。全国食健連の創設にかかわった一人でもあります。集会や「つどい」といえば、軽妙で元気な司会役の上山さんが欠かせません。
スペースマーク 松尾佐知子のやっぱりごはん
「WTO協定改定と食糧主権確立を求める国際シンポ」に参加した。WTO協定で、日本だけでなく、世界の農業が破壊されようとしていることに、怒りを感じた。
スペースマーク 旬の味
NHKの朝のテレビドラマ「天花」が始まった。仙台が舞台とあって農業の話題が頻繁に出てきて興味をそそられる。実際に農業をやっているものからみると物足りない面もあるが、「農業は大事だ」とのメッセージは十分伝わってくる。農業を取り上げた番組が少ないだけに、今後の展開に期待したい

2004年4月19日(第632号)

スペースマーク 大切な田んぼをみんなで守ろう
里山を彩る桜が、春耕を待つ美田を見下ろします。名古屋駅から木曽路に向かうJR中央線で約30分。濃尾平野の東端、愛知県春日井市玉野地区の住民は、都市化と農家の高齢化のなかで、力を合わせて田んぼを守るとりくみを進めています。
スペースマーク 「農民」号外・米特集
新聞「農民」号外・米特集版ができました。
スペースマーク 鳥インフルエンザ農家の声きき県交渉準産直米 大きく躍進を
奈良県農民連は3月19日、鳥インフルエンザ対策についての要望書を奈良県知事に提出し、県畜産課と交渉しました。
スペースマーク 千葉、神奈川で青年部が総会全国学習交流会県内開催を確認
千葉県農民連青年部は4月3日、11回総会を多古町旬の味産直センターの「しんのみくうかん」で開きました。
スペースマーク 「基本計画」見直しの動き急
「食料・農業・農村基本計画」の見直しを検討している審議会企画部会は、1月末から5回の会合を開き、亀井善之農相が諮問した3課題((1)品目横断的な所得対策、(2)農業環境・資源確保対策、(3)担い手・農地制度の見直し)の審議が一巡しました。夏に中間の論点整理、年内に最終の論点整理を行い、来年3月には「基本計画」の変更を答申する予定。農産物の自由化を推進するFTA、「米改革」など農業の構造改革が加速するなかで、農政の根本をゆるがす策動が急です。
スペースマーク 輸入農産物ますます怖くなった福島青年部がスキー交流会
国連が定めた「国際コメ年」の今年、日本の米と農業を守るために輸入農産物の実態を知ろうと、岡山県農民連と新日本婦人の会岡山県本部は3月31日、共催で神戸港を視察しました。
スペースマーク キューバ紀行(2)
カリブ海に浮かぶ珊瑚礁の島を吹く風は、優しくさわやかで心地よかった。3月20日。アメリカが国連不承認のまま行なったイラク攻撃から1年が経った日に、私はキューバの首都ハバナの地に立っていた。
スペースマーク 本物の“地しょうゆ”一緒に造ってみませんか
「地域のおばあさんの豊かな知恵を掘り起こして、農産加工に生かそう」と、4年も前から“地しょうゆ”造りに取り組んできた岩手県女性部が、手づくりしょうゆの実習・交流会を開催することになり、全国からの参加を募集中です。
スペースマーク 手作り 真心こめた大豆菓子
茨城県の県南農民組合・県南産直ネットワークでは、遺伝子組み換えでない安全な大豆を使い、地元のお菓子店の協力を得て、手作りの真心こめた大豆菓子の販売をスタートさせます。
スペースマーク ワクワク夢いっぱい春セール
「花いっぱい、腹いっぱい、春いっぱい」―農民連関東ネットの直売所「産直ひろば」は、4月3、4日の両日、「春祭り―わくわく夢いっぱいセール」を開催しました。
スペースマーク 旬の味
わが家の「塩水選」は例年4月1日に決めてある。しかし今年は、新婦人との交流会のために3月31日に行った。塩水選は、比重1.13以上の水溶液に種籾(もみ)をザルなどに入れて、浮いた籾を取り除き、いい種籾を選ぶ作業だ

2004年4月12日(第631号)

スペースマーク 安全な地元産を学校給食に
子どもたちの何よりの楽しみ、学校給食。いま、横浜市の小学校給食に、地元、神奈川農畜産物供給センター(以下供給センター)の農畜産物が大きく広がっています。3年前、1校から始まり、3年間で300校にまで広がった人気の秘密は――。
スペースマーク 農家・自治体・農協一体で地域の実態に合ったビジョンを食品分析センター募金者氏名
4月1日からスタートした「米改革」は、中小農家を稲作からしめ出して、米生産を縮小させるもの。さらなる輸入自由化への地ならしをはかる小泉政権と現場との矛盾が深まっています。農水省は「米改革」の具体案である「地域水田農業ビジョン」を3月末までに作らせましたが、あからさまな“農家リストラ計画”に、農家はもとより自治体や農協も反発。「担い手の限定」ではなく、農家みんなを担い手に位置づけて地域農業を振興する「ビジョン」も生まれています。兼業農家も担い手に育て、地産地消を推進して、生産を広げようという方向です。
スペースマーク 会員増と女性部結成を税金の申告と総会開く
山形県農民連女性部の第十回総会が3月23日、山形市で開かれました。こぶしの会(置賜農民連女性部)、まんさくの会(山形地方農民連女性部)、たんぽぽの会(最北地方農民連女性部)から15人が出席し、山形地方農民連の吉田吉弘会長が来賓として参加。全国連女性部の総会に未参加の人を経費の面でも支援して派遣することや、会員を増やして女性部のない地域にもつくることなどを話し合いました。
スペースマーク カルタヘナ法の問題点《3》
第2の問題点は、“食料、飼料、加工に利用する遺伝子組み換え生物(コモディティ)”の輸出入の扱いです。この点は輸出国アメリカなどの激しい反対で、栽培目的でなく、環境中に直接放出するものでないという理由から事前承認手続きの適用を除外され、移動の手続き、情報の通報、表示など詳しい実施ルールはまだこれから。2月末にマレーシアのクアラルンプールで開かれた第1回締約国会議で論議の焦点になりましたが、遺伝子組み換え輸入大国である日本にとって、どう決まるかは大きな問題です。
スペースマーク 04年 わが家の米作りと田んぼ
3月下旬にもなれば育苗の準備で大忙しです。兼業農家の私は、この時期少々早起きして、毎日ぼちぼち作業します。作業をしながら考えるのは、今年の米作りや今後の農業のあり方。その一つが農薬のことです。
スペースマーク キューバ紀行(1)
3月17日から27日まで、富士国際旅行社の主催、農民連の有志が呼びかけ人となって「農民連のみなさんと行くキューバの旅」が行われました。この旅行には、農民連の会員をはじめ全国から16人が参加しました。
スペースマーク 「国際コメ年」に米つぶし進める小泉内閣
「国際コメ年」の今年、宮崎では超早場米コシヒカリの田植えが3月末に終了しました。
スペースマーク お雛様めぐり産直畑も見て
福岡新婦人中央支部平尾班の産直仲間6人が3月17日、吉井町のお雛(ひな)様めぐりに来ました。みのう農民組合に問い合わせがあったので、せっかく来るならぜひ産直の畑を見てもらおうと、田主丸町の田中保明さん、行徳久美子さんの畑に案内。ニンジン、芽キャベツ、大根などを採らせてもらいました。
スペースマーク 地元で育った手作りみそ 学校給食にどうぞ
「ふるさと発のおいしい手作りみそを、学校給食にどうぞ」――農民連に団体加盟する埼玉県富士見市の「手づくり村東大久保農産加工組合」が、手作りみそ「無添加ふじみ育ち」を学校給食にもっと利用してもらおうと取り組んでいます。このほど開いた試食会で、近隣市町村の学校給食関係者たちから「甘い」「香りがいい」と、大好評でした。
スペースマーク この人/宮崎県農民連の新書記長 来住誠太郎さん(31)
農民連の専従になったのは5年前。最初の2年は産直の仕事をし、その後、都城市と北諸県郡をエリアとする都北(とほく)農民組合の事務局長を3年間務め、今年1月の大会で宮崎県連の新書記長に選出されました。
スペースマーク 松尾佐知子のやっぱりごはん
神戸に住んでいるめいの家に行って来た。目的は明石の魚の棚(うおんたな)で、いかなごを買ってくぎ煮を作ること。
スペースマーク 旬の味
4カ月も深い雪に閉ざされる当地方。三寒四温がしばらく続いた後、やっと春が来たと残雪をながめ長かった冬を振り返るのが常だが、今年は勝手が違う。半月早く雪がなくなった。人々の会話も「もう春が来ちゃったんすな」。異常気象が気がかりだ

2004年4月5日(第630号)

スペースマーク 憲法違反の年金大改悪
大企業減税や海外派兵に予算をつぎ込む一方で、税金控除の廃止や消費税の免税点引き下げで国民に負担を強いる――小泉内閣は2月10日、国民の生活悪化、不安の広がりに追い討ちをかける年金「改正」案を国会に提出。国民に新たな負担を押し付けようとしています。
スペースマーク 無法な占領やめよ、自衛隊撤退を
3月20日は、米英軍によるイラク戦争の開始からちょうど1年。その後も続く無法な占領をやめさせようと、全世界で数100万人が参加して国際共同行動がとりくまれ、「占領軍はイラクから撤退せよ」「これ以上血を流すな」の声が世界中をかけ巡りました。
スペースマーク イラク派兵反対 私の思い
専守防衛の枠を破って自衛隊のイラク派兵が強行されました。自衛隊の海外派兵は、風化しつつある戦争体験を再び現実の問題に引き戻しました。
スペースマーク カルタヘナ法の問題点《2》
日本政府の関係省庁が「カルタヘナ法」の適用範囲をできるだけ狭くするという消極的姿勢をとっている背景には、小泉内閣が「バイオテクノロジー(BT)戦略会議」を発足させ、官民あげてバイオ大国化をめざしていることがあります。
スペースマーク 春の大雪の中で
3月22日、レタス畑の早いところでは植え付けが始まっているというのに大雪になった。夜の世話人会は急きょ23日に変更。なにやら今年のお天気も心配だ。
スペースマーク 「憲法9条とともに」戦争に反対する緊急詩人のつどい闇の前
詩人会議は3月12日、東京豊島区内で、「詩と写真」パンフの発行を記念して、「憲法九条とともに、戦争に反対する緊急詩人のつどい」を開きました。会員など40人が参加しました。
スペースマーク 地域で存在感ある青年部に
福島県の浜通り農業を守る会青年部は3月6日、小高町で第5回総会を開き、先進地への研修旅行や釣り大会、黒米作りと直売所での青年部コーナー設置などを盛り込んだ活動計画を決めました。
スペースマーク 演劇/劇化の思いは“再生”
劇団俳優座は創立60周年記念公演として田宮虎彦原作の「足摺岬」を上演します。
スペースマーク 県産大豆と道産小麦のしょう油いよいよ
地元の大豆で作ったしょう油をトラスト会員に届けよう――兵庫農民連も加盟する、県の「大豆トラスト運動実行委員会」は3月16日、龍野市にある「末廣醤油」に加工を依頼し、地元の大豆と北海道産小麦を使ったしょう油の醸造を開始しました。
スペースマーク この人/熊本県農民連の新専従 嶋田芳郎さん(54)
昨年9月から熊本県農民連の専従に。長い間、中小企業団体で仕事をしてきましたが、昨年仕事をやめ、産直センターの経営相談や税務相談をしていた縁で専従になりました。
スペースマーク 旬の味
「新たな米政策」の説明会が農協支所で全組合員対象に開かれた。市水田農業推進協議会で今後の方針を決めたお歴々は1人も出席しない。支所長と担当職員、計3人に押し付けて逃げたのだ
ライン

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