この人農民連本部事務局(食健連事務局次長)上山興士さん(60)
18年食・農守る運動ひと筋東京税関をこの三月に定年退職して、四月から農民連本部で働くことに。上山さんといえば、全税関労組の港見学や輸入食品の安全性の問題などで、農民連とは古くてふか〜い仲。全国食健連の創設にかかわった一人でもあります。集会や「つどい」といえば、軽妙で元気な司会役の上山さんが欠かせません。定年退職にあたり、「皆様へのお礼のつもり」で、『僕の希望』という本を自費出版しました。「あとがき」には、「今後は、微力ではありますが、お世話になってきた『国民の食糧と健康、日本の農業を守る』運動のお手伝いをさせていただきたい」と書かれています。「ご恩返しがしたい」―これが農民連で働くにあたっての上山さんの気持ちです。 上山さんと農民連の付き合いは、一九八六年にまでさかのぼります。当時、農民連の前身であった農民懇が、上山さんが役員をしていた全税関の定期大会に呼ばれて、小林節夫さんがあいさつをしました。小林さんは、「農民懇が全国組織の大会あいさつに招かれたのは、これがはじめて」だったと言います。上山さんは、全国研究交流集会には欠かさず参加して、食料・農業問題を理解するよう努力し、また全国の農民連会員とも交流を深めてきました。 上山さんが東京税関で働き始めた頃、労働組合に分裂攻撃がかけられました。上山さんは、脱退工作や差別に抗して、一貫して「第一組合」でがんばり通した信念の人です。そして、全税関労組の委員長・書記長として、国の予算を握る大蔵省(当時)を相手に「税関賃金差別裁判」をたたかい、最高裁判所が「労働組合に対する国の違法行為を断罪する」という歴史的な勝利をおさめたのです。 全税関でともにたたかった柴田恵子さんは、「上山さんの本のサブタイトル『信じ合える仲間に囲まれて』を見た途端、私はじーんと熱いものが体中沸いてきました。…上ちゃんありがとう、農民連に行ってもがんばってくださいね」と、エールを送っています。 これからは、農民連や食健連の仲間に囲まれて、国民の食料と農業を守る運動の前進に大きな力になること、間違いなし!
『僕の希望』の「出版を祝うつどい」が四月二十三日に開かれました。この本をお読みになりたい方は、農民連本部までご連絡ください。 (新聞「農民」2004.4.26付)
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[2004年4月]
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