「農民」記事データベース20040412-631-06

キューバ紀行(1)


ソ連崩壊後、食糧自給めざす

 三月十七日から二十七日まで、富士国際旅行社の主催、農民連の有志が呼びかけ人となって「農民連のみなさんと行くキューバの旅」が行われました。この旅行には、農民連の会員をはじめ全国から十六人が参加しました。

 キューバは、旧ソ連崩壊により食糧や農薬・化学肥料などの輸入が激減、さらにアメリカによる経済封鎖が強まる中で、食糧主権を柱に食糧の自給を目指しています。とくに、ミミズなど有機農法を取り入れた持続可能な農業や、ソ連製農業機械にたよった大規模農業から協同組合を単位とした小規模農業への転換、野菜の直売所による都市農業の振興など、国をあげて安全・安心な食の確保にむけた努力が続けられています。

 参加者は、日本の農水省にあたるキューバ農務省の国際部長ホセ・レオンさん、国立小農民協同組合(ANAP)のチリーノさんとその傘下にあるサンディーノ農業組合のオルテガさん、熱帯農業基礎研究所の所長カニエッタさんから、キューバ農業の取り組みなどについて詳しい説明を受け、親しく懇談しました。

 農民連は、英語で書いた団体紹介と「WTO協定の根本的な転換」を求める政策文書を手渡しました。

 またハバナ市内で有機野菜を栽培している日系人農家オルガ・オオエさん、サンチャゴ・デ・クーパの農家コロンビエッタさんから、有機野菜づくりの様子を聞き、料理もごちそうになりました。さらにハバナ市内の農業市場(アグロ・ペクアリオ)なども視察しました。

 数回にわたって、キューバ農業の取り組みや参加者の感想などをお伝えします。

(赤間 守)

(新聞「農民」2004.4.12付)
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2004年4月

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