松尾佐知子のやっぱりごはん(月2回掲載)
神戸に住んでいるめいの家に行って来た。目的は明石の魚の棚(うおんたな)で、いかなごを買ってくぎ煮を作ること。 魚の棚で、明石焼きを食べ、焼きあなごやピンピンはねているスズキ、エビを買い、勧められるままに煮ダコ、目的のいかなごも六キロ買い込んだ。 めいの家でさっそく料理。くぎ煮は古くぎのような仕上がりだからその名がつき、神戸の西のほうでは春を告げる味とか。震災の後、全国から来たボランティアの人にお礼として送ったことから、全国的にその味が広がったらしい。 東京から抱えていった農民連のしょう油と、ざらめ、灘のみりんを煮立てた汁に、少しずついかなごを入れて強火で煮、さらに煮詰めてできあがり。さんしょうの実、唐がらし、ごまなども入れて、いろいろ作ってみた。どれもそれなりに満足。親戚にもおすそ分けしたら、「ごはんがいくらでも進みます」というお礼のメールが届いて一人ニンマリ。 次にタコめしも作った。イイダコをごはんの上にチョコンと乗せて、めいの双子ちゃんに食べさせたら、二人とも「おいちい」と言って、パクパクと食べた。おいしいごはんと子どもの笑顔は幸福の象徴だ。 その土地ごとの味や旬の味をこの子どもたちに伝えてゆくのは、私たち大人の役目。来年はいかなご十キロに挑戦したいな。 (管理栄養士)
ひっぱりダコのタコめし
(新聞「農民」2004.4.12付)
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[2004年4月]
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