2012年9月
■2012年9月24日(第1038号)
- 東電「中間指針」をタテに賠償逃れするな/農家の希望を奪った!全面賠償に責任をもて
- 「ふくしまは黙っていない。たたかいはこれから」――福島第一原発事故からおよそ1年半。農民連と福島県農民連は9月13日、東京電力と政府に対し、損害賠償要求行動を行いました。福島からはバス5台で駆けつけ、全体では支援者も含めて250人余が参加。東京電力本社前での抗議行動や、各省庁、東京電力との交渉に挑みました。
- 国は違っても課題は共通だ/集会と募金への協力のお礼
- 国際的農民組織、ビア・カンペシーナの東南・東アジア地域青年国際会議が9月2日から4日まで、山形県南陽市で行われました。8カ国19人の海外代表も加えた参加者は、各国の農業情勢と各組織の取り組みを交流し、国は違っても共通する課題で討論しました。
- 福島で安心して農業続けたい
- 政府交渉には、内閣府、復興庁、環境省、文科省、財務省、農水省、林野庁の4省2庁が対応。農民連は、「(原子力損害賠償法ではない)被災者の生存権を保障する新たな制度の制定」、「国による賠償金の仮払い」、「賠償金を非課税に」、「森林の除染」、「農地1筆ごとの汚染マップの作成」、「事前出荷制限地域の米の全量買い上げ」などを求めました。
- 農のこころ
- 嫁ぎし娘農の主婦なり梨届く
- 食の安全よりアメリカいいなり/“官邸前”に呼応してTPP反対の初宣伝
- 「野田首相は、APEC(アジア太平洋協力会議)でTPPへの参加表明をしなかったが、安心できない。引き続きTPPノーの声を広げていこう」―9月11日、4週連続となった首相官邸前アクションには約150人が集まり、首相官邸に向かって「参加するな」と抗議の声をあげました。
- 牛肉の輸入規制を緩和するな/パブリックコメントの送り方
- 内閣府食品安全委員会プリオン専門調査会が、BSE(牛海綿状脳症)対策についてアメリカ産牛肉の輸入規制緩和などを容認した評価書をまとめたことにともない、同委員会は9月11日から国民からの意見(パブリックコメント)の募集を開始しました。
- 多国籍企業の食糧・農業への支配暴く/遺伝子組み換え作物の危険性語る
- 巨大多国籍企業の食糧・農業への支配を暴く映画「モンサントの不自然な食べもの」が上映中です。
- 宮城にも青年部作りたい!
- 「宮城県にも青年部を作りたい!」という思いから、8月23、24の両日、宮城県蔵王町の遠刈田温泉で1泊2日の交流会を行いました。肥育牛や酪農関係の農家、農業に興味のある青年など、7人が集まりました。
- 旬の味
- 戦後の一時代は本当に楽しかった。軍隊から復員してきたころ、農業を受け継いでどんな仕事でもした。食糧難の時代だから、国も増産政策を打ち出していた
■2012年9月17日(第1037号)
- 青年が希望となり地域を支える力に/参加者の感想
- 「ビア・カンペシーナ、ビバ!」――。山形・置賜(おきたま)の地で青年農業者たちの声がこだましました。農民連青年部の夏の学習交流会と、国際的農民組織、ビア・カンペシーナ(LVC)東南・東アジア地域青年国際会議が9月1日から4日まで、南陽市で開かれ、8カ国の海外代表19人のほか、非農家の青年を含む約70人が集いました。
- TPP参加の地ならし、牛肉の輸入条件緩和の容認に抗議する
- 一、内閣府食品安全委員会プリオン専門調査会(座長・酒井健夫日大教授)は9月5日、アメリカ、カナダなどからの牛肉の輸入条件について、現行の「月齢20カ月以下」から「30カ月以下」への緩和を容認する「答申案」を了承した。農民連は強く抗議し、撤回を要求する。
- 国際連帯強めてTPP阻止/埼玉食健連がTPP反対宣伝
- 「私は酪農家です。首相官邸前で毎週行われている行動を新聞で知り、島根から駆けつけました。みなさんの行動に感謝しています。いっしょにがんばりましょう」―こう呼びかけたのは、全日本開拓連盟の西谷悟郎委員長。農民連の会員でもあります。
- 農のこころ
- ふるさとの刺の親しき秋茄子
- 農民連青年部夏の学習交流会in山形 参加者の感想/ビア・カンペシーナ海外代表メンバー(敬称略)
- 「農民連青年部夏の学習交流会in山形・おきたま」に参加した海外代表と国内の青年の感想を紹介します。
- 農民連青年部 夏の学習交流会in山形・おきたま
- 9月2日に行われたパネルディスカッションでは5人が報告しました。要旨を紹介します。
- 国際青年ファームフォーラムin南陽
- 山形県南陽市の若者と、アジアの農業青年が交流を深めることを目的とした「国際青年ファームフォーラムin南陽」が9月1日、南陽市のえくぼプラザで開かれました。
- 震災の被災地南相馬を視察
- ビア・カンペシーナ海外代表のメンバーは、学習交流会に先立つ8月31日、地震、津波、原発事故で現在も困難な状況にある福島県南相馬市を視察しました。
- 「生きもの調査」実践
- 「田んぼの生きもの調査について、どういう方法で調査しているのかがわかりました。地元の福島・会津でもできればいいなと思いました」(福島・佐藤哲子さん)
- ウェルカムレセプション
- 9月1日、南陽市のおいしい食べ物と飲み物を囲みながら、国内外の参加者を歓迎する「ウェルカムNANYOレセプション」が開かれました。
- 本の紹介/山本航著 電気は誰がつくるのか
- 労働問題や平和問題を扱ってきた通信社の「連合通信」が、再生可能エネルギーや日本のエネルギー政策をテーマにした本を出版しました。
- DVD紹介/日本電波ニュース社制作 未来への決断〜ノーモア原発〜
- 農民連も加盟する「原発なくす全国連絡会」が制作協力したDVD「未来への決断〜ノーモア原発〜」が、好評です。
- 1人でもどこでもできる怒りのはがき運動
- 農村の女性たちが、原発再稼働反対、原発ゼロに向けて、怒りの声をあげ始めました。「怒りのはがき」運動です。
- 韓米FTA・韓中FTA 韓国でのたたかい
- 韓国のイ・ミョンバク大統領は、国民の反対の声を押し切って3月15日、韓米FTAを発効させました。このほど来日したビア・カンペシーナの国際調整委員で韓国女性農民会(KWPA)のユン・グンスンさんに、韓米FTA発効後の状況とFTAとのたたかいについて聞きました。
- 食品表示一元化検討会の問題点/個別課題
- 消費者庁の食品表示一元化検討会が12回開催された後、報告書がまとめられました。8月28日には、「食品表示を考える市民ネットワーク」が国会内で「緊急院内学習会」を開き、報告書の問題点が議論されました。検討会委員の一人、主婦連合会・山根香織会長の発言(要旨)を紹介します。
- 古代から伝わる白毛餅(しらけもち)
- 農民連女性部では、在来種を守り、保存しようという運動に取り組んでいます。
- この人
- 奈良県農民連の車座座談会「えん側」を主宰する農家 福谷亀義さん(58)
- 東京農大の学生が農業ボランティア/元気になーれ
- 8月8、9の両日、みのう農民組合書記長の佐々木督文さん宅へ、東京農業大学の前島遥さんと増田早希さんが援農にきました。友人に「一度福岡の浮羽に行ってみたらいいよ」と勧められて来たそうで、九州は初めてとのこと。
- 旬の味
- 農業改良普及所からの依頼で、地元の農業高校1年生に「農業の魅力」というテーマで出前授業をした。人前で話すのがあまり得意ではないので、撮っておいた写真を頼りに養鶏や就農の経緯などを話した
■2012年9月10日(第1036号)
- 財務省まとめた「農政の目標についての課題」
- 財務省は8月22日、「農政の目標についての課題」と題する中長期の論点をまとめました。これは、国民の声を無視して消費税増税を強行成立させた野田政権と財務省が、農水予算を“無駄遣い”であるかのように描いて、今後、大ナタを振るう“宣戦布告”です。また、TPPへの参加を前提に農業の解体をねらう政府・財界の本音をあからさまに打ち出したものです。
- 国民の力で必ず阻止を/ストップ TPP官邸前アクション
- みんなの党を除くすべての党・会派の国会議員が呼びかけて、「9月APECでのTPP交渉参加表明を阻止する超党派議員・国民集会」が8月30日、東京・憲法記念館で開かれました。代理を含めて222人の国会議員と、農民連や全国食健連などTPPに反対する市民団体などから1000人以上が集まりました。
- 東京 米屋さんと生産者をつなぐ交流会
- 「テーブルを囲んで米屋さんとじっくり意見交換できて、有意義な交流会でした。北海道の米が注目されているのを肌で感じました」(北海道深川市の米農家、溝口公彦さん)――。農民連ふるさとネットワークが8月26日に東京・文京区民センターで開いた「米屋さんと生産者をつなぐ交流会」には、米屋さん、米卸業者、生産者ら140人余が集い、かつてなく熱い交流を深めました。
- 農民連 東京電力・政府と交渉
- 東京電力の福島第一原発事故の損害賠償の問題で、農民連は8月29日、東京電力と文部科学省、経済産業省、農林水産省と交渉を行い、12府県から26人が参加しました。
- 農のこころ
- 昴ぶるも煌めくもいま落し水
- JA全国大会への思い語る
- 全農協労連と農業・農協問題研究所は8月19日、都内で「第26回JA全国大会への思いを語るシンポジウム」を開きました。
- TPP参加 消費税増税 どっちもダメ/農村のお母さん交流会も盛況
- 「命を生みだす母親は、命を育て、命を守ることを望みます」をスローガンに今年で58回目となった日本母親大会が、8月25、26の両日、新潟市で開催されました。1日目は34のテーマに及ぶ分科会やシンポジウム、特別企画などが開かれ、2日目は全体会を開催。全国からのべ1万3200人が集いました。
- この人
- 農民シンガーソングライター(山形・鶴岡市在住) 小野寺 裕さん(59)
- 旬の味
- 全国研究交流集会に初めて参加した。会場にむかう途中、南相馬市の保育所と会津若松市に移転している大熊町の教育委員会に立ち寄り、高知でとれた新米と愛媛のミカンジュースを届けた
■2012年9月3日(第1035号)
- TPPやめろ/毎週火曜日官邸前に集まろう
- ラップのリズムに乗って「TPPはやめろ」「農業つぶすな」「命が大事」という声が、8月21日午後6時から8時まで、首相官邸前で響き渡りました。農民連、全国食健連も参加する「STOP TPP! 官邸前アクション実行委員会」が呼びかけたはじめての行動には、多くの市民団体や仕事帰りのサラリーマンなどおよそ300人がつめかけました。
- 米屋さんと生産者をつなぐ交流会 大阪/日本大学准教授の野口邦和さん“放射能と食”をテーマに講演
- 農民連ふるさとネットワークは8月19日、大阪市内で、「米屋さんと生産者をつなぐ交流会」を開きました。春から米屋に米が回らず、政府備蓄米が突然放出されるなど、今年の米への関心は高く、猛暑の中、米屋さんと卸業者、生産者ら130人余が参加し、熱心に交流しました。
- TPP反対 食健連が宣伝
- 全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は8月20日、東京・新宿駅頭で、TPP参加に反対する宣伝を行いました。
- 核兵器廃絶と原発ゼロの運動の共鳴を強く感じた
- 8月4日から6日まで、広島市で開かれた原水爆禁止世界大会に参加しました。
- 分科会/全国研究交流集会から
- 全面作付で減反クリア経営としても有利に/実需者と生産者が顔の見える関係へ
- 農のこころ
- 光りつつ棚田奏づる落し水
- 史実から消えた謎の軍隊(下)
- 青山学院大学名誉教授の雨宮剛さんが、朝鮮から連行されてきた農耕勤務隊について調べているさなか、岐阜県のある男性から「農耕勤務隊ではなく、私たちのことではないか」と連絡がありました。そこから農耕勤務隊とは別の、少年農兵隊という「銃をもたない軍隊」のことを知り、農耕勤務隊と並行して新たな調査が始まりました。
- 本の紹介/安田美絵著 サルでもわかるTPP
- 著者の安田美絵さんは、4月25日に東京・日比谷野外音楽堂で開かれた「TPP STOP! 1万人キャンドル集会」で、サルの縫いぐるみを着て「TPPがいかに危険で理不尽な協定か、サルの私でもよくわかるのに、野田首相はちっともわからないらしい」と訴えました。安田さんは、インターネットというメディアを通じて「TPPに反対しよう」と呼びかけてきましたが、このほど本を出版しました。
- TPPで子どもたちの育ちはどうなる?――食、健康、雇用は…
- 「子どもたちのいのちをいつくしみ、人間として大切にする学校、地域・社会を」―猛暑の中、「みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどい」が8月17日から19日まで神戸市内で開かれ、全国からのべ7000人を超える人たちが参加。全体集会、教育フォーラム、分科会などが行われ、どこの会場でも熱気に包まれました。農民連は実行委員会の運営に加わり、教育フォーラムや健康、食教育の分科会で参加者と大いに交流しました。
- 第20回 生ごみリサイクル交流会
- 「NPO法人有機農産物普及・堆肥(たいひ)化推進協会」(NPOたい肥化協会)などでつくる実行委員会は8月21日、東京・明治大学リバティタワーで「第20回生ごみリサイクル交流会2012・生ごみは宝だ!」を開き、市民、自治体関係者、農業者ら362人が集いました。
- 旬の味
- 江戸・享保の時代には、丹波のわがふるさとは大飢きんに襲われ、藩政の窮乏から厳しい年貢の取り立てが行われ、各地で農民が強訴に立ち上がった。これに対して、首謀者と目された農民たちが断罪された
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