旬の味
江戸・享保の時代には、丹波のわがふるさとは大飢きんに襲われ、藩政の窮乏から厳しい年貢の取り立てが行われ、各地で農民が強訴に立ち上がった。これに対して、首謀者と目された農民たちが断罪された▼石場の本田又左衛門のごときは、死後、墓を掘り起こされ、首をはねて見せしめにしたことから、「福知山さん、陰謀の果てか死人堀り上げ首を切る」という盆踊りの歌にもなっている。佐賀村では身体を土のなかに埋め、首だけ出し頭に肥桶(こえおけ)をかぶせる「桶伏(おけふせ)の刑」などが行われた。この暴挙に農民たちによる前代未聞の「市川騒動」が起こり、藩も悪代官を処分せざるをえなくなった▼いまもこの先祖たちの血が郷土には流れている。重税反対、貿易自由化やめろと、田畑にのぼり旗を掲げビラをまき、案山子(かかし)まで訴えている。いまTPP参加によって、根こそぎ農村をつぶそうとするアメリカや財界の攻撃に対し、もっともっと声をあげ、ご先祖さまから受け継いだ百姓のど根性をみせてやろうではないか。 (力)
(新聞「農民」2012.9.3付)
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[2012年9月]
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