農民連青年部
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9月2日に行われたパネルディスカッションでは5人が報告しました。要旨を紹介します。
土地は120ヘクタールですが、その中に畑1ヘクタールで野菜を栽培し、残り6割で、イチゴやハーブなど約40種類の自然植物を栽培。残りの4割は放牧地で、牛、豚、鶏を飼っています。鶏舎は移動式です。
農産物は、ファーマーズ・マーケットでの販売のほか、インターネットで消費者に直接届けています。このアイデアは、日本のやり方からヒントを得たものです。
「健康な土から健康な人間ができる」と土づくりを工夫しています。農地は、動物も植物も豊かに暮らし、環境に優しい土地をめざしています。
報告する(左から)湯本さん、倉田さん、松川さん、ドゥンさん、(1人おいて)サマンサさん |
高校を卒業後、若い農家の養成プログラムに参加し、1年間、技術、情報、販売などを学びました。いまは1ヘクタールの農地のうち4分の1でマッシュルームとショウガを栽培し、残りは稲作です。
農村の多くの若者は都市部に仕事を探しに出てしまいます。農業を取り巻く状況は悪化し、農薬や化学肥料が注目され始めています。
牛、豚、鶏も飼っており、家畜のふんをたい肥化して、有機栽培に利用することで、商品の価値をあげています。
今後、規模をもっと拡大し、有機農業を若者に広げていきたい。
米作りでは、本来は薬剤を使うところを、種子の温湯消毒という60度前後のお湯に8分間漬けてから十分に万遍なく冷やす方法を取り入れています。
また、紙マルチを使っており、紙を敷きながら苗を植えると、あとで溶けて紙は泥に染み込みます。
田んぼは、冬も水をためる冬期たん水なので、1年中生きものがいっぱいです。
ハクビシンやキツネなど、獣害対策も必要です。
場所が観光地なので、朝市や道の駅で販売しています。そのほかにリンゴと桃を栽培しています。
よく「若いのに農業をやっていて大変だね。えらいね」といわれます。しかし、私は、仕事の一つとしてやっているわけです。そのような見方を変えていきたいし、楽しく農業に取り組む姿を若い人に見せることが私の役割だと思っています。
福島に戻っても、電気は使えましたが、水が出ず、苦労しました。水路は壊れて田んぼから水が消え、その年の収穫は落ちてしまいました。
放射能汚染で、キャベツが出荷停止になりました。それでも農産物をつくる土地があり、買ってくれる消費者もいます。福島に残ってがんばっている人もいます。そうである限り、農業をこれからも続けていきたい。
[2012年9月]
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