2010年8月
■2010年8月30日(第938号)
 EPA・FTA戦略をはじめとした農政とのたたかい(1/2)/(2/2)</秋のたたかい―APEC対抗市民行動―自由化ノー、新潟・横浜に集まろう
- 農民連全国研究交流集会(8月3〜5日)で、真嶋良孝副会長は「参院選挙の結果と、EPA・FTA戦略をはじめとした農政とのたたかい」と題して特別報告を行いました。そのなかから、菅内閣のEPA・FTA戦略と秋のたたかいについて、紹介します。
 県独自で「戸別所得補償」改善・米粉パン支援を
- 茨城県農民連をはじめ、新婦人、民医連、茨商連などで構成する茨城共同運動は、7月13、14、16日の3日間、106項目の要望について対県交渉を行いました。23団体からのべ183人が参加し、県側は54課・室から122人が対応しました。今年で7年目です。
 農のこころ
- 稲熟田のうつうつたるに雷鳴れり
 素材を生かす旬のレシピ
- 続々夏野菜の一品
 本の紹介/伊澤良治・佐藤幸也・二井宿小学校教職員編著 いのちを育みこころを耕せ 山形県二井宿小学校食農教育のめざすもの
- 本書は、山形県高畠町立二井宿小学校で取り組まれている食農教育の実践記録です。2009年度の毎日農業記録賞優秀賞を受賞しました。
 小学校に“農業科“
- 農業高校の教員やそのOB、研究者らでつくる全国農業教育研究会は8月7〜9日、喜多方市熱塩加納町で「子どもを育てる地域と農業の力とはなにか〜小学校の『農業科』と学校給食を支える地域に学ぶ」をテーマに、シンポジウムや現地見学会、分科会を行い、全国から約100人が参加しました。
 旬の味
- 「秋ジャガイモづくりの中で、楽しく会員を増やすことができた」―ある県連大会での発言だ
■2010年8月23日(第937号)
 “米価下落は農民の責任”という民主党農政には幻滅です
- 北海道と東北の7つのJA中央会でつくる北海道・東北農業対策協議会は、緊急に政府米を買い入れ、過剰米対策を行うよう要請しています。同協議会の会長で、JA宮城中央会会長でもある木村春雄さん(69)に話を聞きました。
 農民連が全国研究交流集会開く/参加者の感想
- 4年ぶりとなる研究交流集会が8月3〜5日の3日間、連日の猛暑の中、東京都内で開かれ、北は北海道から南は沖縄まで、35都道府県から169人が参加しました。
 備蓄米買い入れせず 農水省言明/棚上げ備蓄は賛否両論
- 政府・農水省は、農民連、全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)との交渉(8月5日)や、JA中央会でつくる北海道・東北農業対策協議会の申し入れ(7月29日)、参議院予算委員会の答弁(8月4日)などで、相次いで「需給調整や米価下落対策のための政府買い入れはしない」と言明しました。
 農のこころ
- 畦めぐり日課も今朝の稲の花
 いま地域農業と農民連の出番! その展望(要旨)
- いま、農業だけでなく暮らしも地域も危機的な状況にあります。しかし、危機の時代というのは変革のチャンスです。農業と農村の危機を切りひらく担い手をどうつくりあげるのか、それが今日の最大の課題だ、というのが私の考えです。
 「国民的最低限保障」刊行記念シンポ
- 農民連の真嶋良孝副会長ら4氏が執筆した『国民的最低限保障(ナショナルミニマム)―貧困と停滞からの脱却』(大月書店刊)の刊行を記念するシンポジウムが7月31日、東京都内で開かれました。同書は、経済のグローバル化と新自由主義政策が格差と貧困を広げ、経済の停滞を招いていることを詳細に明らかにした上で、その打開の方向を、ナショナルミニマムとディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の確立に求めています。
 私の戦争体験
- 鹿児島県農民連・吾平(あいら)農民組合長の真戸原さんは、人間魚雷「回天」の基地で終戦を迎えました。毎年8月になると、必ず思い起こす経験があるといいます。
 夏の思い出たくさんできたヨ!
- 夏休み最初の土曜日の7月24日、千葉県の「多古町旬の味産直センター」の交流施設「しんのみくうかん」に、神奈川県内を中心に200人以上の子どもたちを含め、400人をこえる消費者が集まりました。毎年恒例の「かぶと森自然教室」です。今年は過去最高の参加者数でした。
 旬の味
- 暑い…。春先の「冷夏予測」は一体どうなってしまったのか。野菜は品薄で高騰が続いているが、米は順調に回復して全国的には2年ぶりの豊作予想が出された。暑い夏を乗り越えれば収穫の秋。農民であれば素直に収穫を喜び、豊作に感謝するところだが…
■2010年8月9・16日 合併号(第936号)
 生産調整面積は不明/ジューシー・おいしさ届けて
- 農水省は7月16日、戸別所得補償モデル対策の加入申請件数(速報値)を公表しました。それによると、口蹄疫(こうていえき)の影響で宮崎県など九州の4県は申請期限を延長していますが、6月末時点の米戸別所得補償モデル事業(米モデル事業)と水田利活用自給力向上事業(水田利活用事業)の申請件数は、全国で131万9277件でした。また、集落営農組織は1件とカウントされているため、農家戸数にすれば「150万戸くらいになるのではないか」とも言われています。
 全面自由化に負けぬ大きな運動を
- 「農産物輸入の全面自由化阻止へ、国民と共同し日本の食糧と農業をまもろう」―農民連ふるさとネットワークは7月27、28の両日、東京・台東区民会館で第7回総会を開き、北海道から九州まで約100人が参加しました。総会では、堂前貢代表が役員改選にかかわる規約改定の提案をおこない、森谷精事務局長が理事会から提案された4つの議案(09年度事業報告・決算報告、2010年度の事業計画・予算案)を報告。22人が発言し、4つの議案はすべて全会一致で採択されました。最後に新しい理事15人と監事3人が選出され、新役員が紹介されました。
 輸入汚染米が食用に
- 農水省は7月22日、2007年にミニマムアクセス(MA)米として輸入したアメリカ産の汚染米(農薬やカビ毒に汚染された事故米)が、食用として不正に転売されていたと発表。台帳を偽装して転売し“荒稼ぎ”をしていた協和精麦(神奈川県伊勢原市)など4社を、食品衛生法違反で神奈川県警に刑事告発しました。不正転売は3155トンにのぼります。
 農のこころ
- 青嵐都市農並べて意志固き
 米価暴落に対策を取れ/京都府で有害鳥獣問題研究会が発足
- 「軍事費を削ってくらしと教育・福祉の充実を」国民大運動実行委員会などは7月28日、東京・霞が関周辺で「最低賃金の引き上げ」「消費税増税反対」などを掲げて中央行動を実施。労働組合や民主団体などの約2000人が集会やデモ行進をくりひろげました。農民連からも多数の組合員や役員が参加しました。
 「米価下落に歯止めを…」
15市町村で請願採択/丹羽新駐中国大使 「FTAを強力に推進」/みんなで作ろう、もの言う「農民」
- 岩手県農民連と県内の農民組合が取り組んでいる「米価の下落に歯止めをかけ、再生産できる米価の実現を求める請願」は、3月と6月の地方議会を通して、34市町村のうち、遠野市、花巻市(ただし趣旨採択)、北上市、久慈市、八幡平市、二戸市、一関市、奥州市、西和賀町、雫石町、大槌町、平泉町、金ケ崎町、山田町、野田村の15市町村で採択されました。なお、4つの町村議会で継続審議となりました。
 生物多様性守るため 食の大切さ・農への理解 大いに語ろう(1/2)/(2/2)
- 農民連食品分析センターの「遺伝子組換えナタネ調査隊」はこのほど、2010年の遺伝子組み換えナタネ自生調査の結果(速報値)を公表しました。
 口蹄疫(こうていえき)に負けないで!/再建に向け直ちに“基金”創設を 県民ネットワーク政府に対策求め運動
- 農民連も参加する口蹄疫対策県民ネットワークは7月16日、新日本婦人の会から寄せられた絵手紙と「口蹄疫110番ポスター」を、3つの農協に届けました。
 生命流域シンポ in 王滝(長野)
- 長野県王滝村にあり、存続が危ぶまれている「名古屋市民おんたけ休暇村」で7月17、18の両日、COP10に向けた「生命流域シンポジウム」が行われ、約150人が参加しました。
 素材を生かす旬のレシピ
- 続 夏野菜の一品
 私の戦争体験
- 福島農民連の産直米を利用している遊佐さんは、フィリピンのマニラ生まれです。学校に入るまでは平穏な生活でしたが、1944年になると連合軍が迫り、父は現地召集、母は6歳の美智子さんを頭に4人の子どもを連れてジャングルへ逃げました。
 みのう農民組合「柿の木講座」/食品添加物の危険に「エエッ!」
- エフ・コープ生協(本社・福岡県篠栗町)の組合員が参加するみのう農民組合の「柿の木講座」が7月10日、久留米市田主丸町の田中繁樹さんのほ場でおこなわれ、天候の悪いなかでしたが、20人が参加しました。今年で3回目になる「柿の木講座」、今回は摘果作業をしました。
 若人の出番だ(1/2)/(2/2)
- 山形県置賜(おきたま)地方は、古くから農業が盛んなところ。ここで、環境に配慮した農業に取り組んでいるのが、山形おきたま産直センター。親の跡をついでがんばる青年たちに話を聞きました。
 旬の味
- 近年になく暑い7月だ。子どものころの夏はいつも暑くて夏休みになると、毎日川で泳いだものだ。でも当時と何か違うと思ったら、入道雲がないことに気がついた。真っ青な空に、地平線から坊主頭の怪物のように見える積乱雲がみるみる大きくなる。やがて空が暗くなり、稲妻が鳴り響いてにわか雨がザーと降る…。今はそんな夏の暑さではない。何か変な夏だ
■2010年8月2日(第935号)
 免税軽油制度 2012年3月に廃止か
- 免税軽油の制度が、地方税法の「改正」により道路特定財源が一般財源化されるため、2012年(平成24年)3月31日で廃止されようとしています。軽油引取税を道路特定財源にして無駄な道路を作ってきたこれまでのやり方には問題があり、一般財源化には道理があります。同時に、この制度がなくなれば、いまでさえ困難な農業経営への負担は避けられず、軽油を大量に使う畜産農家や野菜・園芸農家などにとっては重大な問題です。
 スイカが広げる地域農業の輪
- 暑い夏を乗り切るにはスイカが一番。糖度が高く、甘さとみずみずしい食感で夏バテも一気に吹き飛びます。
 口蹄疫(こうていえき)続報
- 7月8日、宮崎県日向市の繁殖農家を訪ねました。「もう(殺処分されて)何も残っていない。しょうがないけど、かわいそうやった」と、涙を流して話されました。奥さんは「最近、やっと起きてこれるようになった」と話していました。その後、2軒の繁殖農家(日向市と高鍋町)を訪ねましたが、まったく同じ話でした。そして、「殺処分の前日に子牛がうまれ、まだうまく立つこともできないので、トラックの助手席に子牛を抱いて埋却地へ連れて行った」という話には、胸をえぐられるような思いでした。
 ゲリラ豪雨 九州〜東海で大被害
- 7月14〜17日ころにかけて、梅雨前線によるゲリラ豪雨で、九州から東海地方の各地で大きな被害が発生しました。死者も出た岐阜県可児市から、現地のようすが寄せられました。
 「みんなの党」の農業政策
- みんなの党が参議院選挙で打ち出した「アジェンダ2010成長戦略」は、「『国内に閉じこもる農業』から『アジアを市場とする農業』への転換、コメはアジアを市場とする輸出産業への転換を図り、農産物を聖域としないFTA交渉を積極展開」と主張しています。まさしく民主党・自民党顔負けの財界に忠誠をつくす自由化推進党です。
 農のこころ
- 喜雨至る大地安堵の息遣ひ
 大阪市の小学生が“米づくり”
- 大阪市城東区の中浜小学校(児童数約300人、中村嘉孝校長)の5年生は、昨年度、お米の栽培からワラ細工まで一貫した授業に取り組みました。この授業には農民組合大阪府連合会も協力しました。
 みのう農民組合がみそづくり/東広島市では久しぶりの種まき
- 福岡・みのう農民組合は7月11日、大豆畑トラストのみそづくりを行いました。うきは市の道の駅「うきは」に約60人が集まり、300キロのみそをつくりました。会場が道の駅の会議室だったこともあり、通りすがりのお客さんが興味を示し、その場で加入する人や置いてある資料に目を通す人、「何をやっているんですか」と尋ねる人などが多く見られました。室内は、ゆでた大豆と人の熱気で「暑い暑い」。1時間半ほどで終了しました。
 食糧主権が共通の要求 今後も友好を深めよう
- 福岡・若宮農民組合の9人は7月15、16の両日、韓国・釜山(プサン)から車で2時間ほど西に位置する晋州(チンジュ)を訪れ、全国農民会総聯盟(KPL)に所属する慶南道農民連盟のみなさんと交流し、ナシ園と農協の集荷場を訪ねました。慶南道農民連盟のみなさんは昨年9月に日本を訪れ、若宮農民組合と交流しましたが、そのほとんどのメンバーが私たちを友好の握手で出迎えてくれました。
 全員参加で畑まわり講習会 だだちゃ豆作りを学び合う
- 山形・庄内産直センター枝豆部会は、「良いものをみんなでいっぱい作ろう」と、毎年4回の畑まわり講習会を全員参加で開催しています。今年は、6月10日に第1回目の畑まわりが行われ、7月8日で3回目が終了しました。
 旬の味
- 梅雨が明け、連日の猛暑に体がついていけない。田の草取りや追肥で肩も腰もへとへとだ。ひと雨降れば多少は涼しくもなるのだが、逆に畑の草が伸びてしまう(ハァ)
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