「農民」記事データベース20100802-935-04

ゲリラ豪雨
九州〜東海で大被害

岐阜県可児市
段々畑崩れ護岸10カ所決壊


 7月14〜17日ころにかけて、梅雨前線によるゲリラ豪雨で、九州から東海地方の各地で大きな被害が発生しました。死者も出た岐阜県可児市から、現地のようすが寄せられました。

画像 7月15日、午後4時30分ころから急に空がまっ暗になり、いきなり激しい雨が降り出して、たいへんびっくりしました。私の家の西側では、屋根より高いところに続いていた段々畑が崩れました。幸い家までは届きませんでしたが、山水の流れはすごい勢いです。

 水がひいてから、地元の川の被害状況を伊藤健二市議(日本共産党)と見てまわりました。大森川は全長8キロ。日ごろは流れる水も少ない小さな川ですが、今回は10カ所以上で護岸が崩れました。このような被害が出るのは初めてのことです。しかし、歩いてみてわかったのは、また水があふれたら、崩れそうなところが他にもたくさんあることでした。護岸のコンクリートブロックと壁面の土が流され、穴があいているところが各所に見られました。また、小学生の通学路では、アスファルトが盛り上がり、中から水が噴き出したところがありました。

 市内では床上浸水など200カ所の被害がありましたが、私の地区で住宅の被害が一部の床下浸水で済んだのは、田んぼが池のようになって一時的に水をためた効果が大きかったと思います。一方、自動車が流され死者が出た現場は、川が曲がっていて水があふれてしまったり、道路の不備もありますが、水田がつぶされて駐車場が多くなっていたことも影響があったのではないでしょうか。

 いま、市は災害対策予算も削っているので、復旧や被災者支援が万全に行えるか心配です。私たちは、被害を受けた方々に対して、市に「罹(り)災証明書」の発行を申請するよう勧めています。これは、納税の際に損害控除を受けるために必要な書類です。

(岐阜県農民連 可児すみ子)

(新聞「農民」2010.8.2付)
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2010年8月

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