旬の味

　「秋ジャガイモづくりの中で、楽しく会員を増やすことができた」―ある県連大会での発言だ▼農協を退職したおとうちゃんが「百姓がしたい。なにか作りたい」と言うので、産直センターに相談したら、「秋ジャガは春ものより値段もいいし、ぜひつくってくれないか」と言われ、秋ジャガづくりに挑戦することになった。しかし一人ではそんなに量がとれないので、隣の農家に声をかけると「いいよ｡そういえば、あっちの農家も作りたいと言ってた」と言うので、伺いをたてると「いいよ。集落の中で、あの人だけ声をかけないというのもまずいな」。そこで、もう一軒にも頼んでみたら「うん、いいよ」。あっという間に4戸の農家が農民連に入ることになった▼農作業は1時間、酒飲み3時間｡しかし酒の力はおそろしい。「今度は何をつくろうか」「あの人にも声をかけよう」と、どんどん話がふくらんでいく。これがものづくりの楽しさなのだろう｡腹話術も飛び出し、笑いあり元気の出る県連大会だった。