「農民」記事データベース20100816-936-13

むずかしい摘果作業に挑戦

みのう農民組合「柿の木講座」

福岡 マンツーマン指導でやっと

関連/食品添加物の危険に「エエッ!」


 エフ・コープ生協(本社・福岡県篠栗町)の組合員が参加するみのう農民組合の「柿の木講座」が7月10日、久留米市田主丸町の田中繁樹さんのほ場でおこなわれ、天候の悪いなかでしたが、20人が参加しました。今年で3回目になる「柿の木講座」、今回は摘果作業をしました。

 最初に、田中さんが摘果作業について「まず、小さいものは落とす。次に傷のついたもの、上を向いたもの、大きくなったときに隣どうしがあたりそうなものは、もったいないと思わず、思い切って落とす。葉っぱ25枚に1個を目安にしますが、いちいち数えるわけにもいかないでしょう」と説明しました。「なぜ上向きを落とすんですか?」との質問に、「上を向いたものは日焼けをして真っ黒になり価値が下がるし、おいしくない」という答えに、「日があたるとおいしくなると思っていたんですが」とうなずく参加者。「今のところカメムシは出ていないが、お盆の時期になると出てきて液を吸う。そうすると、また摘果しないといけない」という説明に、参加者から「大変ですね」の声。

 “どうぞご自由に”と言われても、どれを落としていいのかなかなか判断できないので、農家がマンツーマンで指導します。子どもたちも脚立にあがってハサミでちょきちょき。その後、子どもたちは落とした直径3、4センチくらいの実をけり始め、「柿の実サッカー」に興じていました。

 生産者が「今年は柿(のでき)も悪い。花が咲いて4、5日でぱっと散ったほうが実のつきはいいんだが、今年は花がだらだらと何日も咲いていた。それで実が小さい」と話すと、「異常気象の影響がここにもあらわれているんですね」と参加者。子どもたちも「楽しかったよ。また来たいな」と話していました。少しでも果物に関心を持ち、どんどん食べてもらいたいものです。

(福岡・みのう農民組合 金子徳子)


食品添加物の危険に「エエッ!」

奈良県農民連北和センター
勉強会に朝市の客も

画像 奈良県農民連・北和センターは6月27日、「とれたて朝市」の会場で食品添加物の勉強会を実施しました。

 朝市のスタッフだけでなく、買い物に来てくれるお客さんにも安全な食品について理解を深めてもらおうと、さまざまな実験を交えた勉強会として企画されました。

 講師は、奈良県農民連事務局で専従として働いている池田訓章さん。池田さんは、病院の保健大学や女性グループの産直懇談会でも、食品添加物の危険性をわかりやすく講義しています。実験では、合成着色料・酸味料・香料を水に混ぜると、アッという間においしそうなレモンジュースができあがり、本物そっくりの人工イクラも化学薬品だけでできてしまいます。大人気の回転すし店のほとんどが、この人工イクラを使用しているということです。

 また、清涼飲料、お菓子など、添加物を使った食品は「クセになる味」に作られており、何度も繰り返して消費されるように仕組まれているという説明でした。

 蒸し暑いテントの中で、汗を流しながら食い入るように実験を見ていたお客さんたちも、「小さいころから添加物だらけの食品を食べ続けている今の若い人たちの健康が、ほんとうに心配」と、ショックを受けている様子でした。また、農薬や薬剤に汚染された輸入農産物のドキュメントビデオも上映されました。

 北和センターでは今後も、朝市やイベントなど消費者と触れ合うさまざまな場で、ともに食の問題を考える機会をつくっていこうと、話し合っています。

(奈良県農民連・北和センター 森口いち代)

(新聞「農民」2010.8.16付)
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2010年8月

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