2008年10月
■2008年10月27日(第850号)
- 酪農危機(1/2)/酪農危機(2/2)
- 酪農団体と乳業メーカーとの間で行われる、牛乳の原料である生乳の価格(乳価)引き上げ交渉で、明治乳業、森永乳業、日本ミルクコミュニティの乳業大手3社は、1キログラム当たり10円を引き上げると回答し、生産者団体も受け入れる見通しです。ただし来年3月からの引き上げになります。農民連や畜産農民全国協議会(畜全協)など生産者団体が引き上げを求めて運動してきた成果です。
- 汚染米は公表の4倍(3万4185トン)も
- 農民連が10月8日に行った交渉のなかで、農水省は、保管時に発生した輸入汚染米の販売量(政府直売分)が6059トンであると初めて公表。その後明らかになった、輸入時に違反が判明し商社が自ら販売した分(商社ルート)や国産米と合わせて、汚染米の発生・販売状況の全容が明らかになりました。
- 企業と癒着!MA米は義務か!/山形県農民連が9月議会向けて請願提出
- 福岡県農民連と新日本婦人の会は10月7日、汚染米の食用転用事件の全容解明と、再発防止を求める要請を福岡農政事務所に行いました。農民連から全国連の村尻勝信副会長や森茂生県連会長など7人、新婦人から二宮町子会長はじめ13人が参加。農政事務所の河野正志食糧部長、消費流通 課課長らが、福岡農民会館(福岡市)まで出向いてきました。
- 税金問題Q&A
- Q 青色申告と白色申告の違いは、どんなものですか。
- 農のこころ
- 移りゆく世に豆稲架の二つ三つ
- 「共済」の独自性を守るには…
- 第28回日本協同組合学会の大会が9月27、28の両日、福島市で開かれました。
- 企業の農地取得の狙い告発/学習用のDVDを制作
- 東京保健会病体生理研究所と公害・地球環境問題懇談会は10月4日、共催で「第18回環境公害セミナー」を東京都内で開き、50人余りが参加しました。
- アメリカで米輸入が急増/写真・詩・俳句・短歌コンクール作品を募集します
- アメリカ農務省の発表によると、今年8月から来年7月までの米穀年度で、アメリカの米輸入量は86万2000トンと史上最高記録となる見通しです。
- 外米の輸入やめなければ
汚染米の真の解決はない(1/2)/(2/2)
- 汚染米の不正転売事件を引き起こしたMA(ミニマムアクセス)米。99年の国会で、「輸入は義務だ」と強弁していた政府を鋭く追及し、「義務ではない」ことを明らかにした日本共産党の中林よし子元衆院議員に話を聞きました。
- 九条は世界の宝 平和の力
- 福島県北農民連(大槻重吉会長)は10月12日、秋晴れのなか「9条田んぼ」(桑折町)の稲刈りを行い、新日本婦人の会・大阪寝屋川支部の人たちも含め、30人余りが参加しました。
- 旭爪あかねさんの小説「稲の旋律」映画になります
- 旭爪(ひのつめ)あかねさんの小説「稲の旋律」が映画になります。映画の題名の「アンダンテ」とは、「ゆっくりと。歩く速度で」という音楽用語。
- 本の紹介/吉野宣彦著
「家族酪農の経営改善」
- 本書は、北海道の根室地域を中心に酪農経営の研究をライフワークとする著者が、学位 論文をもとに再構成したものです。本書の第一の特徴は、農協の取引データの分析や各戸への訪問調査など、フィールドワークを中心にすえた徹底した実証研究の手法で、酪農家の生産技術と経営管理の実情、経営強化のための課題を明らかにしていることです。これは、著者が学んだ北海道大学農業経済学科の伝統であると同時に、農家の暮らしの現実の中にこそ研究課題を求める著者の強い意志の表れといえるでしょう。
- 地産地消で自給率向上を/汚染米など農と食に強い関心/今年も百里稲刈り交流会/食はいのち
- 10月7日、さいたま市で第44回埼玉 県消費者大会が開かれ、「平和で公正な社会を実現し明るい未来をつくりましょう」のテーマで、記念講演と分科会が行われ、1000人を超える人たちが参加しました。同実行委員会(県生協連、地域婦人会、JA女性部協議会、くらしの会、埼玉 農民連など24団体で構成)が主催したものです。
- どうなっているの? 日本の水産業 =5=
- わが国の漁業協同組合は、全部で2515(2004年度末、沿海組合が1476、内水面が878、業種別が161)あります。漁協の大部分は、明治以来の「漁業会」を引き継いで、1948年に漁業協同組合法(現在は、水産業協同組合法)によって制度化されました。日本の各浜にはすべて漁協があり、それを県ごとにまとめ(県漁連)、さらに全国的に組織化(全漁連)されています。
- 富山和子さんの日本の米カレンダー
- 「富山和子がつくる日本の米カレンダー」―毎年楽しみにしている人も多いことでしょう。来年の2009年版で創刊20年を迎えます。
10月11日、富山和子さん(立正大学名誉教授、水の文化研究所理事長)は、東京・新宿の書店「ジュンク堂」でトークセッションを行いました。
- 旬の味
- JAのガソリンスタンドに野菜苗を積んで入った。アルバイトの女性が「この葉っぱは何ですか」「ブロッコリーだよ」と答えると「え! 和歌山にもブロッコリーがあるんだ」と驚かれた。スーパーで和歌山県産を見たことがないらしい
■2008年10月20日(第849号)
- MA米は機会の提供にすぎない
- ミニマム・アクセス(MA)米に道をひらいたのは、いまから15年前の1993年12月15日。ガット・ウルグアイ・ラウンドの最終合意でした。当時スイス・ジュネーブで、この交渉を担当した塩飽二郎さん(75歳。当時、農水審議官。現在、日本食肉生産技術開発センター理事長)に、話を聞きました。
- 不正流通は氷山の一角/MA米輸入中止求める意見書
- 日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は10月8日、衆院予算委員会で、汚染米を輸入し続けてきた政府の責任を厳しく追及し、ミニマムアクセス(MA)米の輸入中止を求めました。
- 食糧主権は世界の流れ
- 南米エクアドルで9月28日、新自由主義と対米従属からの脱却を掲げる新憲法草案の是非を問う国民投票が行われ、賛成64%、反対28%の圧倒的多数で承認されました。
- 税金問題Q&A
- Q―土地改良区内の農地の転用目的での譲渡で、土地改良区に支払われた「農地転用決済金等」の譲渡費用の扱いについて教えてください。
- 農のこころ
- 大根も蕪も双葉の勢揃ひ
- 良心的な価格でがんばっています/力合わせて日本農業守ろう
- 兵庫県篠山(ささやま)市。ここ2年、税金を中心にできたばかりの農民組合ですが、「野菜を販売するところがほしい」と、6月29日、直売所を開設しました。
- 投機マネーと農業・食糧(4)
- 今回のサブプライムローン危機を契機に生じた資本主義のゆきづまりの原因は、投機マネーの暴走にあることは周知の事実です。「これは投資にすぎない」といくら言っても現実は否定できません。
- 私たちの若い力が職場・社会・政治変える
- 10月5日、東京・明治公園で、「全国青年大集会2008」(同実行委員会主催)が開催されました。今年で5回目になる同集会には、「まともに生活できる仕事を!」「人間らしく働きたい!」の要求を掲げ、全国各地から4600人の青年らが元気よく大集合。農民連青年部もテントを出して交流しました。
- 当たり前に食べている食材の“裏側”に農家の方の苦労が…
- 農民連本部の紹介で、慶応義塾大学に学ぶ学生たちが、9月23、24の両日、茨城県南農民組合・阿見産直センターの飯野良治さん、靖子さんのもとで、農業体験しました。その「体験リポート」を紹介します。
- 旬の味
- 農薬まみれの汚染米を承知で輸入する神経には驚く。使い道は調査もしないで流通させ、食に使われていることがバレると、使った者が悪いと開き直る
■2008年10月13日(第848号)
- なんとしても農民の要求を基本に/好評の北和センター九条朝市
- 毎年、1〜2割もの会員をコツコツと増やし続け、6年間で2倍に前進している奈良県農民連。「農家と農業のことなら“なんでも農民連へ”」「農民の苦悩あるところに農民連あり!」をモットーに、仲間が仲間を誘い、仲間増やしが進む奈良県を訪ねました。
- 農民連・食健連が署名、宣伝活動
- 農民連と食健連は9月28日、東京・新宿駅西口で、MA米の輸入中止と汚染米の徹底解明を求める署名行動をサツマイモ、コマツナなど千葉産のとれたて野菜を道行く人に配りながら、行いました。
- 広がる汚染輸入米に怒り次々/汚染米輸入認めた責任重大
- 国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)は9月27、28の両日、東京都内で全国代表者・活動者会議を開き、19都府県と15の中央団体から68人が参加して、秋からの共同行動=グリーンウエーブの計画などについて討議しました。汚染輸入米問題が深刻な広がりを見せる中、各地から怒りの声とともに、食の安全を守る多彩 な活動の経験が集められました。
- 投機マネーと農業・食糧(3)
- アメリカの保険会社AIGやリーマン・ブラザーズ破産など昨年8月から深刻化している金融混乱は、投機マネーの暴走によるものです。その背景には1980年代以降の新自由主義政策、すなわち金融自由化、市場原理主義、規制緩和があります。第2次世界大戦後、基本的に抑制されてきた投機取引が、この政策によって急速に広まってきたのです。
- 農のこころ
- 新米が出しと揚げたるアドバルーン
- 再生と循環の道探る/“3人集まれば女性部”
- 日本の森と自然を守る全国連絡会(日本の森連絡会)は9月20日、東京都板橋区の大東文化大学で21回目の全国集会を開き、環境保護団体、林業に携わる労働者、研究者ら50人が集いました。
- どうなっているの? 日本の水産業 =4=
- 農業のように、種苗からエサをやり成長させて生産する方法を養殖と呼んでいます。養殖は、資源の荒廃により漁獲が減少し、その補完として開発されてきました。現在では120万トン前後生産され、漁業生産の20%にもなります。養殖では100種近くの生産が可能ですが、事業化されている種類は、ハマチやマダイ、クルマエビ、ブラックタイガーなど30種前後です。最近では、マグロの養殖も沖縄や紀伊半島などで行われています。
- 頼りにしています/コイの恩返し?
- 農民連ふるさとネットワークは、産直の新しいパートナーをつくるために積極的に活動しています。9月24日、今春から取引の始まった福祉施設「府中共同作業所」(東京都府中市)を訪ねました。
- 旬の味
- 農民連会員から有機農業推進の実践報告を聞いた。以前、農作物は有機肥料の有機物をどのように利用しているのかを、土壌肥料学の故・岩田進午先生に尋ねたことを思い出した
■2008年10月6日(第847号)
- 外米の輸入はきっぱり廃止を! 今こそ農民の声が届く政治に/今度の選挙は農民一揆
- 農民はいま、収穫の真っ最中。しかし、下落した米価に加え、肥料や飼料、燃料代などの高騰で経営は「赤字」に陥り、不安を募らせています。とくに、畜産農家の経営は“見通 しがまったくたたない”ほど深刻です。「稲作農家の時給が179円では、米づくりはできない」「日本ではお米がいっぱいできるのに、どうして汚染された米まで輸入するのか」―これが国民の声であり、農家の怒りです。いま、農政が問われています。
- 食料自給率を向上させる農政に転換を
- 食糧主権とは、すべての政府と国民が自分たちの食糧・農業の政策を決定する権利のこと。その柱は、食料自給率を向上させ、生産費が保障される農産物価格の実現です。
- 農のこころ
- 隠し田の峡の棚田の稔りけり
- 農政の抜本的な転換訴え
- 臨時国会が召集された9月24日、農民連も加盟する国民大運動実行委員会などが国会要請行動に取り組み、約300人が日比谷公園から国会までデモ行進し「政権のたらいまわしを許すな」「国民本位の政治に変えよう」などと訴えました。
- 米の品種判定始めました/米検査員の研修会ひらく
- 農民連食品分析センターでは、米の品種判定を始めました。ぜひご利用ください。
- 投機マネーと農業・食糧(2)
- いま投機マネーがどのくらいあるのか、正確にはわかりません。世界の金融資産は2006年当時、株式時価評価額、債券市場(国債、社債など)、預金残高など、いずれも約50兆ドルあるとみられ、総額は約150兆ドルとなります。世界の国民総生産額の3倍にものぼります。
- 準産直米で仲間を増やそう
- 取手市やつくば市など7市3町1村にまたがる茨城県南農民組合のエリアには、米づくりに最適な田んぼが広がります。とくに、利根川と霞ヶ浦の間を流れる小貝川の豊かな水が、肥よくな土壌をつくりあげました。
- 主食米をエサに転用するな
- 千葉県匝瑳(そうさ)市議会は9月19日、「ミニマム・アクセス米による『事故米』の食用転用・不正流通の真相究明と再発防止対策強化を求める意見書」を全会一致で採択。総理大臣をはじめ関係省庁と衆参両議院議長あてに提出しました。
- 旬の味
- わが家の梨の収穫も、お彼岸を前に無事終わった。しかし、夏の雨不足は例年になく厳しく、水の散布も1回につき5時間、それも2日に1回という制限付きで重労働を極めた
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