2003年8月
■2003年8月25日(第599号)
- 消費者と生産者の思いは一つ
- 第49回日本母親大会が、8月2〜3日、秋田県で開催され、全国からのべ1万7千人が参加。有事法制やイラク特措法が国会で続々と強行採決されるなか、会場は「命を生み出す母親は、命を育て、命を守ることをのぞみます」という熱い思いで一つになりました。
- 農村お母さん にぎやか交流会/冷害の心配も吹き飛ばすよう
- 母親大会恒例の農民連女性部「農村のお母さんの交流会」が1日目の夜に開かれ、応援のお父ちゃんも交えて史上最高の約90人がにぎやかに交流しました。開催県の秋田のほか、青森、岩手、山形、福島と東北地方の女性たちもこぞって参加しました。
- 自民の総選挙対策の政治臭プンプン 農民だましの“魔法”を解剖する〈下〉
- 暴落補てん対策を目まぐるしく変える一方で、政府・自民党は、新たに「担い手経営安定対策」制度を作り、せめて担い手の経営だけは救うという素振りを見せています。
- 被災者救援・防災対策強化すぐに/熊本・水俣土石流災害の救援を訴え
- 災害被災者支援と災害対策改善を求める全国連絡会(全国災対連)は8月7日、宮城県北部地震と熊本県水俣市の土石流災害被災者の救援や防災対策強化を早急に行うよう内閣府防災担当者と交渉。宮城県労連の及川薫議長ら3人、全国災対連、農民連などの代表10数人が参加しました。
- “おいしい 産直米届けたい”
- 農民連にいがた産直センターは、産直米生産者が集まり、それぞれの田んぼをまわり技術や生育状況などを話し合う現地検討会を開いています。
- 農協支所女性部と交流/ものづくり・組織づくり学ぼう
- 岡山県民の食料と健康を守る会(岡山食健連)は7月5日、「安全で豊かな食は『地産地消』から」と、地場産の野菜や加工品を「かあちゃんの店」で販売しているJA岡山備南支所女性部のみなさんと交流しました。
- HAPPY料理/安全でおいしい高原野菜夏じゅうできます
- 皆様、ご無沙汰しておりました。何人もの方に「先生、他のところの仕事が忙しくなってもう農民連新聞の方はやらないの?」とか「病気でもしていらっしゃるのではないかと心配していますよ」などのご連絡をいただきました。ご心配おかけして申し訳ありませんでした。新聞「農民」の担当者さんがご病気で休まれていたため、私の連載もずっとお休みの状態になっていたのです。
- い草農家大ピンチ
- 久しぶりの梅雨の晴れ間となった7月16日、熊本農民連事務局長の紺屋本稔さんと私(横林)の2人で、い草の収穫・調整作業に忙しい八代市内平山新町の本田繁幸さん(農民連会員)宅を訪ねました。
- タライ囲み共同作業
- 福岡・みのう農民組合は7月13日、浮羽町で大豆畑トラストの参加者と、味噌仕込みと交流会を行い、約50人が参加しました。九州国際大学の先生が連れてきた学生7人、春の知事選の候補者の今里しげるさん、すっかりおなじみになった福岡の女性フリーライター、新聞を見て初めてきた方、退職して何かしたいと思った方など大きな広がりを感じました。
- 国産小麦にこだわりおいしい手作りパン
- 国産小麦にこだわった手作りパン屋「ポワポワ」を始めて、約10年がたちました。来年はパン工房も広くして、カフェつきのお店にしたいと、移転を考えています。不景気でお客も減って大変ですが、もう1回チャレンジです。
- 旬の味
- 北海道は盆を過ぎると秋の気配が感じられる。夜温が下がり空気も澄み切ってくる。こんな時期になると農家は収穫の期待に胸を膨らませながら秋の準備に取りかかる
■2003年8月(PR版)
- 稲作再生は農民リストラではできない!(1/2)/(2/2)
- 自民党は7月下旬、米「改革」関連予算の大枠を決め、農水省が自民党に代わって記者会見で公表しました。
■2003年8月11日(第598号)
- 食べたい 正真正銘のさぬきうどん
- 「讃岐うどんは讃岐の小麦で」――香川県の特産といえば讃岐うどん。その香川県が、県単独でうどん向け小麦の新品種『さぬきの夢2000』を開発し、製粉業者や製麺業者、JAなどと連携して、小麦生産と地場産業の振興に取り組んでいます。
- 農民連 救援に復旧に全力/農民連が全国に呼びかけ
- 7月26日未明から夕方まで3回も震度6前後の地震に襲われた宮城県北部は、家屋や小学校の校舎、病院の全壊・半壊など大きな被害を受けています。いまでも続く余震におびえながら復旧に取り組む被災者たち。
- 稲作への被害が心配
- 北日本や東日本各地で6月下旬から7月中の低温と日照不足による稲への影響が心配されています。とくに低温の影響が大きい太平洋側の青森、岩手、宮城、福島の各県の関係機関は7月22日までに対策本部などを設置。臨時農業情報を出したり、深水管理の徹底を呼びかけるなど対応にあたっています。16日には農水省が稲の追肥の適正化や病害虫防除など、低温と日照不足への対策をとるよう各地方農政局に通達を出し、29日には10年ぶりに対策本部を設置しました。低温や日照不足による影響は稲だけでなく野菜や果樹にも及んでおり今後の影響が心配です。
- 自民の総選挙対策の政治臭プンプン 農民だましの“魔法”を解剖する〈上〉
- 自民党は7月下旬、米「改革」関連予算の大枠を決め、農水省が自民党に代わって記者会見で公表しました。
- 国産小麦をもっと食卓に/“国産小麦、もっとほしい”/国産小麦にこだわるパン工房を訪ねて/県内産の小麦を学校給食のパンに/輸入小麦は農薬漬け/学校給食のパンは安全な国産を
- パン、うどん、菓子などの原料である小麦は、米に次ぐ主要な食糧。ところが国産はわずか1割にすぎません。なんとか地元の小麦を業者につないで、国民的な自給率向上の運動を起こせないかと、北海道農民連は7月、大阪の製粉業者と懇談しました。
- 読者からのお便り
- 反響呼んだ国産大豆特集/食糧法改悪に怒りの声続々/漢方薬に残留農薬とは驚き/ごはん料理の記事が楽しみ
- 妹が作った人形です
- 写真の人形は、私の妹が作ったものです。両親とともに、母親の足元にいる小さい人形は私です。
- 農を愛する思い切々と/『句集 畦もぐら――いま農の周辺』
- 著者の小川水草(本名・政則)さんは、神奈川県、JA全農などで営農関係の研究普及に従事してきた研究者です。神奈川県農業試験場では畜産経営の研究者として活躍、『環境保全と地域農業の振興』などの多くの著書があります。新聞「農民」にも畜産問題などについての記事を書いています。
- 中国山地に伝わる伝統芸能 大花田植
- 稲の豊穣を祈り、慰安と娯楽を兼ねた花田植は、田楽、はやし田とも呼ばれ、中国山地の村々に伝わる伝統芸能。広島・大朝町の「新庄のはやし田」と高宮町の「原田のはやし田」は、大花田植の名称で親しまれ、中世の絵図「大山寺縁起絵巻(だいせんじえんぎえまき)」などに残る田植えの様子を伝える貴重な伝承。「安芸のはやし田」の名で国の重要無形民俗文化財に指定されています。
- 『きくまの民話と伝説』
- 「坊主石担(かた)いだら米かたぐ」ゆう話し知っとるかあ!、知らざったら教えちゃらい。
- 特別栽培農産物に関わる表示ガイドライン改定について(2)
- 特別栽培農産物では、図1のように、使用した農薬の成分の名称、用途、回数と、化学肥料については、元肥と追肥で、化学肥料の窒素成分で何キロ使ったのかをすべて表示します。特別防除資材(近所の天敵・酢・重曹)のみを使用して栽培している場合は、栽培期間中不使用という表示をすることになります(図2参照)。しかし商品に農薬の成分名を表示しただけで、購入する際の判断になるでしょうか。消費者が分かりやすい表示が求められます。
- インタビュー/東京に生産者と消費者が語り合える「青空マーケット」を作りたい!
- 映画、テレビ、ラジオ、舞台へと幅広く活躍している永島敏行さんが、いま「米作り」をテーマにした映画の撮影中です。大学時代は野球選手として鳴らし、プロになったのは「俳優」。渋くて味のある演技で日本アカデミー賞主演男優賞をはじめ数多くの賞を受賞しています。その永島さんに「米作り」に込める思いをお聞きしました。
- 旬の味
- 自家採種のこぼれ種子サミットに参加した。かねてより思っていたことだが、野菜の種子は圧倒的にアメリカ産で消毒済みになっている。同国の農薬会社が開発した遺伝子組み換え作物が日本の食卓を占拠し、一度栽培した種子を再び発芽させないターミネーター種子まで出現した。人の命よりも、もうけ第一主義だ
■2003年8月4日(第597号)
- 米を作らぬ日本にしてなるものか
- 「食糧法の改悪を撤回しろ!」「許すな! 農業つぶしの『米改革』」――気合の入った「かあちゃんウグイス嬢」がマイクを握る3台の先導車を先頭に、ムシロ旗を掲げたトラクタ15台、ノボリやカカシを立てた軽トラックが61台、合わせて69台が、7月18日、秋田市内の中心部をデモ行進しました。
- 農民のリストラでは再生できぬ
- 農水省と自民党が米改革関連予算の大枠を決める話し合いを行っているまっただなかの7月23日、農民連と食健連は米改革と冷害対策、農薬問題などで農水省交渉を行いました。
- 米価の下落 野放しするな
- 「米改革と稲作農業を考える集会」が7月12日、岩見沢市で開かれ、生産者はもとより、農協や農業委員会関係者、市町村議員など、220人が参加しました。
- 協議案の問題点(5・最終回)
- 協同組合は、もっとも歴史の長い、世界最大の7億人の組合員を擁するNGO・NPOです。同じ経営体でも、一般営利企業と異なり、協同組合は公益法人と並ぶ非営利企業に位置づけられます。
- 熊本で消費税学習会
- 農民連九州ブロック主催の「消費税対策学習会」が7月7、8日の2日間、熊本市で開かれ、29人が参加しました。
- 昔懐かし笹だんご作り
- 新潟の笹だんごは、端午の節句、しかも旧節句の6月に、田植えを終えたお祝いや、喜びの振る舞いに作られたもの。笹の保存効果やくず米などの利用も兼ねた、春を待つ雪国ならではの季節を感じさせる伝統食です。その作業は笹取り、あんこ作り、もち米をこねて笹に包んでと、2日がかりのスローフードです。
- 植え付けって大変ね
- 植え付けはこんな重労働とは思わなかった。もっと大豆を大切に食べなくちゃ――農民連・奈良産直センターと新婦人奈良県本部による大豆畑トラスト運動。4年目の幕開けとなった7月5日、小雨の降るなか、老若男女33人が大豆苗を植え付けました。
- 遺伝子組み換え作物が日本で作付されたら…(下)
- カナダでは、1996年に政府がGM作物の栽培を認可した時、モンサントは(1)収量が増える(2)栄養価が高い(3)農薬の使用量が減ると3つの効果を宣伝しました。
- 松尾佐知子のやっぱりごはん
- JA全農がスポーツ少年にとったアンケートで「カボチャが土の中にうまっている」と答えた子が21%、チンゲンサイやホウレンソウも「土の中にうまっている」と答えた子も17%いたというのにびっくり。でも私だってマンゴーがどんな木なのかまったく知らないのと同じだと気がつき、「地産地消」や「スローフード」運動の大切さをひしと感じた。田んぼから流れてくる「稲の旋律」を多くの子どもたちに聴かせてあげたいし、旬の野菜のみずみずしいおいしさを子どもたちに伝えていくのは、私たち大人の責任だと思う。
- 今年も多くの舞台に登場
- 1945年の夏の敗戦からすでに半世紀以上が過ぎ、新しい世紀を迎え2年が経ちました。8月は戦争と平和を考える月、今年もまた多くの舞台が登場します。その中からいくつかを紹介します。
- 旬の味
- 毎日空を見上げて宮沢賢治の詩を思い出す。「淫らなおまえら雨雲(ニムブス)族は西の河谷を覆って去らず/日照ために常位を欠けば…今期稲作は憂慮なくして観るを得ず/…あやしくやわらかな雨雲よ…しかればじつに小官は…満腔不満の一瞥を…お前に与え…」(「県技師の雲に対するステートメント」)
|