「農民」記事データベース20030811-598-12

農を愛する思い切々と

『句集 畦もぐら――いま農の周辺』小川水草・著


 著者の小川水草(本名・政則)さんは、神奈川県、JA全農などで営農関係の研究普及に従事してきた研究者です。神奈川県農業試験場では畜産経営の研究者として活躍、『環境保全と地域農業の振興』などの多くの著書があります。新聞「農民」にも畜産問題などについての記事を書いています。

 「WTO下、農業をとりまく情勢が厳しさを増す中で、次第に職場の枠組や論文では言いつくせない農業への思いが、胸にたまって、これらを俳句の形式をかりて表現できないか」と考え、勤めが非常勤になったのを機に六十四歳で俳句を始めた小川さん。農への思いを多くの人に知ってもらおうと、毎年、百句を選び「農の周辺」という小冊子をこれまで五冊発行してきました。

 今回の句集は、六年目の句を加えた合冊で六百二十句が収録されています。著名になった「棚田捨つ達者で生きよ畦もぐら」など、農をこよなく愛する小川さんの思いが伝わってきます。

(西)

(税込み一冊一〇〇〇円、本の泉社=03―5800―8494)

(新聞「農民」2003.8.11付)
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2003年8月

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