安全でおいしい国産小麦をもっと食卓に自給率なんと11%だって
農民連食品分析センター輸入小麦は農薬漬け学校給食パン 国内産からは検出せず表1は、農民連食品分析センターが実施した学校給食パンの分析結果。県内産小麦で製造した埼玉 の「さきたまロール」からは農薬が検出されませんが、大部分の給食パンから、マラチオン、フェニトロチオン、クロルピリホスメチルが検出されています。
子どもたちが好きな菓子パンやファストフードのハンバーガー、ベビーフードのビスケットなど、ほとんどの小麦製品に農薬が残留しています。これは、日本が小麦を大量 に輸入しているアメリカやカナダでは、収穫後に農薬をふりかけて貯蔵・輸送するため。このポストハーベスト農薬が輸入小麦に残留していることは、農水省の資料からも明らかです(表2)。
マラチオンなど有機リン系殺虫剤は、神経毒性が強く、視神経を侵します。日本体育大学名誉教授の正木健雄氏も「子どもたちの視力をよくするためには有機リン系殺虫剤を減らすことが重要」と語っています。また、これらの農薬は環境ホルモンで生殖に影響するのも大問題。小麦アレルギーの原因にもなります。 「ところが、マラチオンの残留基準は、国際基準がそうだからという理由で、九六年に十六倍も緩められ、クロルピリホスメチルは基準もなく野放し状態。国産小麦を大増産して、学校給食をはじめ、子どもたちが安心して食べられるようにすることが必要です」と、農民連食品分析センターの石黒昌孝所長。 千葉県の食文化研究会が県に申し入れて実現した県産小麦三〇%使用の給食パンは、農薬の残留量も三〇%減少。いま県産小麦一〇〇%にと運動を進めています。「子どもたちに安全な国産小麦を」の運動を全国で広げることが急務です。
(新聞「農民」2003.8.11付)
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[2003年8月]
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