1999年11月
■1999年11月22日(第429号)
- 穀潰し、罰当たりの悪政退治を
- 「豊作を願い、丹精込めて作った米が一俵千円でエサにされる。古米を混ぜて新米と称して平気で売る。アメリカのために要りもしない外米を輸入して、私たち農民は史上最高の減反を強いられる。消費者はニセ米を食わされる。
- 「農民連醤油」を発売/12月から
- 遺伝子組み換えでない農民連の丸大豆仕込み醤油が出来あがりました。販売者は農民連関東ブロック協議会で12月から発売
されます。
- シアトル閣僚会議で幕開け
- アメリカと農業・食料多国籍企業(アグリビジネス)の利益のために世界と日本を「自由貿易地帯」にし、21世紀の食糧問題をますます困難に追い込むのか、それとも各国が食糧主権にもとづいて農業を発展させ、地球から飢餓をなくすのか。こういう人類的な課題を背負ったWTO新ラウンド(ミレニアム・ラウンド)が、11月30日から12月3日までアメリカ・シアトルで開かれる第3回WTO閣僚会議で幕をあけます。
- 米価引き下げに強く抗議
- 11月11日に開かれた米価審議会は、平成12年産米政府買い入れ価格を一俵(60キロ)当たり前年より424円(2.7%)引き下げて15104円にする答申をしました。これは米投げ売りを制度化させ、穀物自給率28%、史上最高の40%の減反を押しつけ、国民の主食に責任を持たない先進国でも異例の事態となっている状況の中で、要りもしないミニマムアクセス米の輸入量は減らさないという、農民の切実な要求を踏みにじるものです。
- 新聞「農民」わたしも読んでいます
- 各界からの期待の声を紹介します。
- 「自給率向上」に難クセ
- 「農業の多面的機能はWTO新ラウンドで議論する価値がない」(バシェフスキー・アメリカ通商代表)、「日本は“公約違反の常習者”だから特別の注意を払うべきだ」(アメリカ上院決議案)WTO新ラウンドを前に、アメリカから異常ともいえる“日本たたき”の暴言・放言が相次いでいます。
- 新たに6種類を検出/分析センターが発表
- 農民連食品分析センターでは、9月末に遺伝子組み換え分析装置の導入後、市販の食品に遺伝子組み換え原料が入っているかどうかの分析を進めてきました。
- 「税金のムダ使いやめよ」
- 岡山県の三大河川のひとつ高梁川から8百年前に引かれた「十二ケ郷用水」で、農水省が計画している国営岡山南部潅漑排水事業(パイプライン計画)は「税金のムダ使いだ」として、地元農民ら71人が国を相手取って岡山地裁に事業の中止を求める訴訟を起こしています。
- 岩手、富山でグリーンウェーブ行動
- 「いわてコメまつり」に2千人/富山では県下35自治体を訪問
- 食品分析センター募金者
- 1999年11月6日〜11月11日まで到着分
- 続・我田青春/第5話
- 待ってた! 家族連れで餅つき
- 各地の話題
- 神奈川の産直組織「手をつなぐ会」/東京・八王子/岩手・北上市で
■1999年11月15日(第428号)
- 東京・町田市に手作りミルクプラント誕生/良い牛乳を搾って消費者に届けるのが夢なんです…
- 「新鮮な地元の牛乳を消費者に届け、東京の農業を守りたい」――10月29日、東京で唯一の酪農家手作りのミルクプラント「東京みるく工房ピュア」(5戸の酪農家が共同出資する農事組合法人、北島一夫代表理事)が産声をあげました。
- 新聞「農民」わたしも読んでいます
- 各界からの期待の声を紹介します。
- 食と農をめぐってローマで国際交流/96食料サミットNGO議長のオノラティ氏らと懇談
- 食健連と農民連、日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会(AALA)は、来年2月に予定されている国際シンポの成功のために、96年のローマ世界食料サミットのNGO(非政府組織)フォーラムの議長をつとめたアントニオ・オノラティ氏と交流するために、ローマに代表を送りました。
- 戦争法施行後初の日本平和大会開く
- 10月29日から3日間「戦争法の具体化・発動を許すな!基地の押しつけ反対!安保条約を解消し、憲法の花開く21世紀を!」をスローガンに、山口県岩国で戦争法施行後初めての99日本平和大会が開かれました。
- 食品分析センター募金者
- 1999年10月30日〜11月5日まで到着分
- 許せぬ悪徳商法 追及第3弾!/お米屋さんも怒る/ニセ新米の横行
- 古米を混ぜて“新米”と称しニセ表示で消費者に売りつけているスーパーや量販店などの悪徳商法を追及した本紙の報道は、食糧庁も調査に乗り出すなど、大きな反響を呼んでいます。とくにスーパーなどの安売りの影響をもろに受けているお米屋さんからは「最近の米の乱売には怒りを通り越してしまう」「スーパーなどの安売り問題をどんどん取り上げて欲しい」という声が寄せられています。
- いま、農の現場は…/「家畜排せつ物新法」によせて(下)
- 『家畜排せつ物の管理適正化及び利用の促進に関する法律』は、参院農林水産委員会で全会一致で付帯決議が採択された。
- 2ヶ月でアクセス8000件超す/ホームページ
- 「女の子が作る農業のページ―あぐりいClub」。愛知農民連青年部の野田留美さん(26)が、友人と一緒に始めたインターネットのホームページが大反響を呼んでいます。
- 学校給食/子どもたちは何を食べ、何を食べないか (下)
- 遠足の日、大きなリュックサックを背負ってフーフー言いながら山登り。頂上でお弁当です。憲一郎くんのリュックから出てきた物を見てギョッ。フワフワのスナック菓子、カールの大袋です。
■1999年11月8日(第427号)
- 新聞「農民」わたしも読んでいます
- 外米を輸入しながら厳しい減反、豊作を口実にした米価の買いたたき、ニセ新米を売りつける悪徳商法、押し寄せる遺伝子組み換え食品の追及などなどで活躍する新聞「農民」は、食と農をまもる人々の共同の新聞であり、頼もしい味方です。この新聞を一人でも多くの人々に広げていくために。各界の方々の「私も読んでいます」をシリーズで掲載します。
- 「農民」ジャンボ号外が出ました
- 新聞「農民」大判号外ができあがりました。これを使って、農家・消費者と対話し、第12回全国大会めざす新聞・組合員拡大、生産を広げる運動に大いに活用しましよう。
- エサ用米投げ売り打ち出す
- 政府は10月29日、「水田を中心とした土地利用型農業活性化対策大綱」を決定しました。「これまでの減反のイメージではなく、自給率向上をはかる」と農水省の担当者が強調していますが、「大綱」は、(1)減反は目標面積でなく、生産数量・作付面積で配分する(2)麦・大豆・飼料作物などを本格的に生産する(3)今年度産米の緊急需給安定対策でエサ用の米を17万トンを処理し、90億円を国が助成する(4)2000年産米の政府買い入れ価格は前年より2.7%引き下げる(米審で決定)などで、その中身は――。
- 宣伝・対話・署名など活発に
- 岩手 4コースでキャラバン/山形 県内73ヶ所回って訴え/茨城 県西食健連が収穫祭/
愛媛 自治体、農協などを訪問
- 食品分析センターを見学して
- かねてから注目していた農民連食品分析センターで、遺伝子組み換え食品の分析が開始され、その見学会にお招き頂き感謝しています。今回は一農学研究者としての率直な感想を書いてみたいと思います。
- 食品分析センター募金者
- 1999年10月23日〜10月29日到着分
- “手作りの国産豆腐を”
- 大豆畑トラスト二年目の今年、国産大豆をのぞむ消費者の声はますます強まるばかり。「もらった大豆をどうやっておいしく食べよう」と新しい模索が各地で始まっています。茨城県南農民組合では大豆とセットにした「豆腐作りキット」が、販売数七百個を超えて大好評です。農民連のお母さんたちも、各地の豆腐作り講習会に“先生”役でひっぱりだこ、楽しい交流が生まれています。
- 依然残る「後遺症」
- 「まだ市況が回復しない」「お歳暮用の干イモの注文がない」「無地の箱に切り替えて出荷している」9月30日に東海村の核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)」で起きた臨界事故から一カ月、茨城県内の農家は、いまだに事故の深い傷跡に苦しんでいます。
- いま、農の現場は…/「家畜排せつ物新法」によせて(上)
- 『家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律』が、7月に成立、11月1日より施行された。畜産経営の大規模化により排せつ物が増え、一部で環境汚染が問題とされていることから、家畜ふん尿の素堀り貯留や野積みの解消と、堆きゅう肥の流通利用促進がねらいである。
- 学校給食/子どもたちは何を食べ、何を食べないか (上)
- がりがりに痩せている正太くん。野菜が食べられません。ゆで野菜、シチュー、けんちん汁など手の込んだものはとくにダメ。心配してお母さんに手紙を書くと「嫌いなものは食べさせないで。家でも食べさせていないから」との返事です。
- 農の風景/各地の話題
- 千葉・八街市の落花生畑/広島・君田村の収穫の秋/千葉・船橋/滋賀の日米共同演習反対で写しました/全税関労組員の柳川さん
■1999年11月1日(第426号)
- 遺伝子組み換え分析開始記念、盛大に祝賀会ひらく
- 農民連分析センターでは遺伝子組み換え分析装置を導入、9月下旬から分析検査をスタートさせました。これを記念して10月19日、「遺伝子組み換え分析開始記念祝賀会」が盛大に開かれました。
これに先立ち分析センター見学会が開かれました。説明会では、ごく普通に市販されているスナック菓子「ドンタコス」からも遺伝子組み換えコーンが検出されたことが発表され、参加者からは驚きと怒りの声が上がりました。
食品分析センター募金者(1999年10月10日〜22日まで到着分)も。
- 農民連全国代表者会議ひらく/ 第12回大会めざし飛躍を
- 農民連は10月19、20日の両日、東京で全国代表者会議を開き、40都道府県連の代表約100人が参加しました。また同会議参加者らは20日、米のエサ用への投げ売り方針の撤回、ニセ表示米の厳重な指導などを求めて、農水省と交渉しました。
- 「世界食料デー」シンポ
- 世界食料デーFAO(国連食糧農業機関)の設立を記念して10月18日、都内で国際シンポジウムが開かれました。神奈川県の野菜農家で農民連青年部員の高橋陽子さん(28)がパネラーとして参加し、その意見が大きく注目されました。
- 各地で99グリーンウエーブ行動
- 山形、愛知、青森、栃木など各地で99グリーンウエーブ行動が展開されています。
- 一世代限りの種子(ターミネーター)、モンサント社が開発凍結
- アメリカのバイオ企業モンサント社は10月4日、遺伝子操作で農作物を自家採種できなくするターミネーター・テクノロジーの開発を当面凍結し、商品化を見送る方針を明らかにしました。
- 消費者から大好評、マンモス都市東京の地元野菜直売所
- 東京都東大和市で地元農家の農産物共同直売所が毎週火・木・土の3日間、開かれ、消費者から大変喜ばれています。他に柴又、新潟・新津、香川観音寺の話題も。
- 淡路オレンジを全国ネットに
- 幻のみかんといわれている「淡路オレンジ」を「夏場のみかん」として全国ネットにのせ消費者に供給したいと、産直関係者がこのほど兵庫県淡路島の津名町を訪ねました。
- 話題の人/WTOおじさん
- 出かけた先で農民と対話「改定するしかない」と熱弁する新潟の山上さん。
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