戦争法施行後初の日本平和大会開く米軍「殴り込み部隊」の駐留で緊迫する岩国(山口)で十月二十九日から三日間「戦争法の具体化・発動を許すな!基地の押しつけ反対!安保条約を解消し、憲法の花開く21世紀を!」をスローガンに、山口県岩国で戦争法施行後初めての99日本平和大会が開かれました。
傍若無人 朝から爆音が三十日、八時五十分、岩国基地の調査に入ったとたんに、最新鋭戦闘攻撃機FA18ホーネットが轟音をたてて四機たて続きに発進しました。これが夜十時まで続くというのです。あまりの傍若無人さに、岩国市民からアメリカ基地と岩国市へ一日で千四百件の抗議の電話が続いたといいます。沖縄・佐世保・岩国基地が一体となって「殴り込み部隊」であるアメリカ海軍航空部隊と自衛隊の合同演習が頻繁に行われているのです。戦争法によって、明らかに「防衛から攻撃へ」アメリカの覇権主義に追随した戦争をいつでもやるための訓練です。
里山削る 滑走路大拡張これでも足りないと沖合千メートルに新たに二百十五ヘクタールの滑走路を作るために、高さ百二十メートルの里山・愛宕山を五十メートルまで崩すというのです。その工費千六百億円はすべて「思いやり予算」なのです。これを含め、岩国基地には米兵毎日五千万円の「思いやり予算」が使われています。 岩国基地を攻撃基地に強化する滑走路づくりの四分の一、三百七十億円を回すだけで豊作分の米をエサ用に投売りしなくてすむのです。 自自公政治が戦争法で世界や国民をいかに苦しめる政治をしているかこれらの事実が物語っています。
国際世論 覇権主義は孤立大会にはアメリカ、イタリア、韓国、中国の代表が参加しましたが、口々に「アメリカの覇権主義が戦争による紛争解決を主張しているのは誤りだ」と世界の大勢が話し合いによる解決の路線を求め、たたかっていることを明らかにしました。日本の自目公政権が、世界をみるときアメリカしか頭にないことが、いかに世界の流れに反しているか、世界から孤立しているかが浮き彫りにされました。憲法九条(戦争の放棄)が見習うべきものとして世界で高く評価されているときに憲法調査会を設置して改悪しようとしているなどは、もの笑いの種にされてしまいます。
基地ノー 広がるたたかい閉会日には、「人柱になっても、辺野古(沖縄・名護市)への基地移転には反対する」というおじ・おばの気骨を汲み、小さいながらも知恵袋、行動の火付け役として奮闘しているという地元の平和委員会をはじめ、東京・栃木・滋賀・鳥取・熊本・静岡・福岡・広島・愛知・山口などの各地では、自治会や老人会、自治体とも共同したたたかいが広がっており、二十代・三十代の若い層の参加も増えていることが報告されました。これらのたたかいの教訓を全国に広げ実践し、十二月八日に創意ある学習・宣伝を、安保条約発行四十年の来年六月二十三日には全国を揺り動かすような総行動を、の提唱に応え奮闘しましょう。
(谷口/新聞「農民」1999.11.15付)
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[1999年11月]
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