2008年4月
■2008年4月28日(第826号)
- 各国で“米騒動”米輸出規制相次ぐ
- ま、米をはじめ穀物の価格が世界的に高騰。各地で食料暴動や「米騒動」が起こり、銃を持った兵士が監視する異様な事態に。7月のG8サミット(北海道・洞爺湖)でも、食糧危機が主要なテーマとして浮上してきました。ところが日本政府は“米の作りすぎはもったいない”と、農家に異常ともいえる強制減反を押し付け、国民が望みもしないミニマム・アクセス米(MA米)の輸入を続けています。世界的な食糧危機のなかで、食料自給率の向上は待ったなしの課題です。
- 米・減反特集/“過剰”理由に強制減反
本当にあり余っているか?
- 農水省は“過剰”を理由に、新たに10万ヘクタールにもおよぶ強制減反を推し進めていますが、本当に米は過剰なのでしょうか。
- 農のこころ
- 耕して縷々と生き来しこの道よ
- シリーズ 地球温暖化/農家が肌身で感じる高温障害
- 「地球温暖化は農業ではもう始っている」――農水省は昨年、農業への高温障害の調査を行い、「水稲の高温障害、果樹の着色不良、病害虫などが多発しており、温暖化が影響している可能性が高い」との結果を出しました。農家は温暖化を誰よりも肌身で感じています。悪影響が最も深刻だといわれる果樹を中心に、各地の農家に話を聞きました。
- 怒りの川柳
- 75歳以上の高齢者を対象に、4月からスタートした後期高齢者医療制度。年金からの保険料天引きも実施され、日本列島は「今度の選挙では、自民党と公明党をばっちりこらしめてやる!」と“怒り”で騒然。
- 「食べもの通信」(4月号)
- 家庭栄養研究会編集の「食べもの通信」4月号(446号)は「食と農を生きる力に〜食農教育のすすめ」の特集を組んでいます。
- 茨城ふるさと産直ネットワーク 青年交流会/福島県農民連青年部 春農バレー大会
- 茨城県内の7つの産直産地で構成している茨城ふるさと産直ネットワーク(茨城農民連加盟)の青年交流会が4月9日、産直ネットワークの一つ、協和施設園芸協同組合(KEK)で、専業農家の青年22人(22歳〜42歳)に事務局の若手あわせ33人が参加して行われました。各産地から“イキのいい”将来を担う青年が一堂に集い、語り合い、元気あふれる交流会となりました。
- 納豆菌が生きている 納豆菓子
- 茨城県南農民組合・県南筑波農産センターでは、遺伝子組み換えでない安全な大豆を使い、地元の菓子屋さんの協力で、手づくりの大豆菓子を販売してきましたが、このほど新たな商品として「納豆菓子」の販売を始めました。
- ホースラディッシュ(ごぼうわさび)栽培
- 岩手県農民連女性部では、農民連ふるさとネットワークの「大見本市」に向けて、みんなで同一品目の野菜を植えつけることになりました。
- 旬の味
- 4月からスタートした後期高齢者医療制度。15日にはじめて保険料が年金から天引きされた。「引きます」と知らせがあった人なかった人。「高すぎる」「いくらとられるのか」―不満と不安が渦巻いている
■2008年4月21日(第825号)
- 地球温暖化/どこか遠い国でも将来の話でもない日本でも現実に始まっている
- 観測史上、最高の暑さを記録した昨年の夏。各地の農産物もさまざまな被害を受けました。ところが、「地球温暖化が深刻化すると、100年後には真夏日(最高気温30度以上)が100日以上になる」との予測があります。地球温暖化は、日本でも現実に始まっています。どこか遠い国の話でも、将来の問題でもありません。
- 後期高齢者医療制度/農民連の2氏が当選
- 「中止」を求める国民の声をよそに、4月からとうとうスタートした後期高齢者医療制度。しかし、新しい保険証が届かなかったり、保険料徴収額に算定ミスがみつかったり、トラブルが続出。いま、市町村や広域連合の窓口では、抗議や怒り、問い合わせの電話が鳴りっぱなしです。
- 農産物検査員が研修・交流会/米作り前に研究会
- 農民連ふるさとネットワーク主催の第4回農産物検査員研修・交流会が4月10日、東京で開かれ、全国の農民連の登録検査機関から、40人の検査員が集まりました。
- 農のこころ
- 麦踏みの踏まれ強さをふと想ふ
- 新婦人が全国的に取り組む「食と地球をまもる産直ボックス」
- 新日本婦人の会は、食と環境を守る運動に取り組んでいます。新しく産直運動の担当になった、新婦人の玉田恵副会長に、農民連とともに進めている「食と環境をまもる産直ボックス」について聞きました。
- 3歳のボクもパパも
わりと簡単みそづくり/祝20周年記念グッズ“暖簾”もできました
- 新潟県農民連・下越産直センターは3月16日、新日本婦人の会新潟支部親子リズム小組(西地区)といっしょにみそづくりをしました。若いお母さんたち12人が参加し、初挑戦しました。
- 地球・人類の存続かけて待ったなし!
温暖化防止(1/2)/地球・人類の存続かけて待ったなし! 温暖化防止(2/2)
- 上の図は、2060年の米の収量予測。この予測は、関東・北陸の沿岸地帯から西では栽培を遅くし、東北や北海道の一部では早めるなど、温暖化に合わせた栽培対策を織り込んで計算してあります。
- 読者からのお便り
- 外国に頼るみそや納豆ではダメ/農業国として立て直してこそ/楽しい食が安心できないでは…/表紙だけ変えて中身はそのまま/私の元気の素はスキーマラソン/食・農が安心してできる世の中に/キウイ腐るのは温暖化のためか
- 阿見のおいしい里だより
- 小松菜といえば、ホウレン草と並ぶ二大葉物。
- 本の紹介/丸山美沙夫著 句集「樹氷林」
- 「悪童来たれ過疎の青柿粒ぞろい」(自選10句から)――新聞「農民」の常設コーナー「農のこころ」には、「いつも楽しみにしています」という読者も多い。この「農のこころ」を担当し、時々自作も書かれている丸山美沙夫さんが、このほど3冊目となる句集「樹氷林」を上梓(じょうし)した。
- 「平和の鐘」の架台の中に原爆稲を奉納
- 長崎で被爆し、植え継がれてきた原爆稲が、広島原爆の残り火を守り続けている東輪寺(栃木県さくら市)で、平和の鐘の架台が建設されたのを機に保存されることになりました。4月8日に落慶式が行われました。
- 学校給食の現場へテクテク行脚
- 農民連ふるさとネットワークは今年2月から、東京都内にある7つの区役所(教育委員会)と5つの小・中学校、3つの給食業者を訪ね、“安全・安心なふるさとネットワークの米や野菜などを学校給食でも使ってもらおう”と働きかけを強めています。
- この人
- 新聞「農民」の新スタッフ 町田常高さん(48)
- ビア・カンペシーナ青年会議に参加して/ふるさとの山
- 4年に一度開催されるビア・カンペシーナの国際会議が、今年10月、アフリカのモザンビークで開かれます。その際に、青年と女性の集会がそれぞれ2日間の日程で開かれます。
- 旬の味
- 昨年の春、大学の農学部を卒業して、すぐわが家で農業の勉強を始めた今城彰伸くん。この1年ですごく成長した
■2008年4月14日(第824号)
- 国民の食卓震え上がる
- 国民の食料を際限なく海外に依存する政策をとり続けてきた自民党農政。わが国の食料自給率は、世界でも異常な39%にまで低下してしまいました。いま、そのツケが国民の食卓を震えあがらせています。いまこそ、食糧主権のもと、食料自給率向上の農政が求められています。
- 広げよう食と地球守る産直ボックス
- 「今こそ“食と地球を守る産直ボックス”を広げよう!」――農民連とふるさとネットワークが3月28日、東京都内で新婦人産直の情報交流会を開きました。
- 復興はこれからが本番/食と農業は危機的状況、今こそ農協は役割発揮を
- 石川県輪島市沖を震源に、死者1人、負傷者338人を出した能登半島地震から3月25日で丸一年を迎えました。この日、「能登半島地震の1年を考える集会」が金沢市で開かれ、各分野から報告がありました。主催は、農民連も参加する石川災対連(災害被災者支援と災害対策改善を求める石川県連絡会)。
- 農のこころ
- 剪定の枝跳ねて空動きけり
- 反貧困フェスタ2008/ムダ遣い 霞ケ浦導水計画中止せよ
- 貧困・格差問題に取り組んでいる反貧困ネットワークは3月29日、東京都千代田区内で反貧困フェスタ2008を開き、市民団体や労働組合などが一堂に会しました。会場内では、社会保障、格差、労働問題などのシンポジウムやワークショップが開かれました。
- 春の越冬ジャガイモを販売/自分で植えたジャガイモのカレーライスが楽しみです
- 北海道大樹町の畑作農家で農民連会員の吉田勉さんは、昨年秋に収穫したジャガイモを土中に埋めて貯蔵し、越冬させ春先に穴から掘り出し、販売しています。ひと冬、土の中で過ごしたジャガイモは、甘みが増して大変おいしいと好評です。
- おめでとう! 北京オリンピック出場
- 北京オリンピック出場決定、おめでとう! 4年前のアテネ・オリンピックのとき、新聞「農民」でも紹介したレスリングの池松和彦さん(フリースタイル・66キロ級)が3月28日、福岡・みのう農民組合の佐々木督文さん(池松さんの叔父)のところに、北京出場のあいさつにみえました。
- この人/おトウちゃんたちがとうふ作り
- 農民組合大阪府連の書記局員に、4月1日から就任することになった谷田努さん(43)です。
- 本の紹介/柳澤尚著「港から見た食と農」
- 元神戸税関職員で、全税関労働組合神戸支部委員長をしていた柳澤尚さんは、現在「農業・食糧・健康を守る兵庫県連絡会」(兵庫食健連)の事務局長。港見学の案内や、食料・農業問題の学習会講師として、各地を駆け巡っています。中国製ギョーザ中毒事件が発生して、「食と農」に国民の関心が高まっているとき、タイミングよく「港から見た食と農―自給率の危機と押し寄せる食品汚染」を出版しました。
- 旬の味
- 4月1日からガソリン代が1リットルあたり25円下がった
■2008年4月7日(第823号)
- 二つの耐性遺伝子もつGMナタネ交雑種みつかる/GM食品表示の法改正要求署名を提出/今年も自生調査の参加者募集します
- 異なる2種類の除草剤にたいする耐性遺伝子(除草剤をまいても枯れにくい遺伝子)を合わせ持った遺伝子組み換え(GM)ナタネが、農民連食品分析センターによる昨年の調査で発見されました。これは市民団体や行政による調査で指摘されている「交雑種」の自生を裏づけるものです。分析センターの石黒昌孝所長が3月25日、国会内で発表しました。
- オレらは虫ケラじゃねえ
- 東北各県の農民連でつくる東北農業農民団体連合会(東北農団連)は3月24日、仙台市内で「農業、食料危機突破3・24怒りの東北農民大会」を開き、雨のなか110人が参加。「外米輸入こそ資源のムダ遣いだ」「減反のペナルティーやめろ」「食料自給率を向上せよ」など、怒りの声をとどろかせました。
- イラク戦争すぐやめろ/食品分析センター募金者氏名
- 無法なアメリカによるイラク戦争が始まって5年目。世界各地で「戦争やめろ!」の集会が開かれた3月20日、東京・芝公園では中央集会が開かれ、雨の中、農民連はじめ2千人が参加し、トランペット隊を先頭に銀座までピースパレードを行いました。
- 大いに議論し国民的合意へ
- 日本共産党の志位和夫委員長(衆議院議員)は3月21日、農民連本部を訪れ、日本共産党が発表した「農業再生プラン」を紹介し、意見交換しました。紙智子参議院議員、有坂哲夫農漁民局長が同席し、農民連から白石淳一会長はじめ副会長や事務局長など役員が対応しました。
- 農のこころ
- どの顔も齢そのまま農具市
- 読者からのお便り
- 荒廃農地が続出 落ち込む農業/農家の心情逆なでするポスター/農業委員選で会長の再選必ず/お米見直されて販売少し伸びる
- 産直市 始めました/サワーポメロで作ったマーマレード好評です!
- 鹿児島・串木野日置農民組合では、2月8日から月2回のペースで、鹿児島市谷山の生協病院近くの「メディコープ」駐車場を会場に、産直市をスタートさせ、これまで3回実施してきました。
- ーン!コーン!
シイタケの菌打ちに心地よい汗をかく
- 春めいてきた3月18日、福岡・みのう農民組合に新婦人久留米支部の樋口裕子さんと大坪秀子さんがシイタケの菌打ちにやって来ました。場所は、佐々木督文書記長宅から歩いて10分くらいのところにある佐々木さんの山です。
- 本の紹介/産直新聞編「ど〜んと直売 !! 喜びを売る農産物直売所 in 信州」
- いま、農産物直売所がいぜんに増して元気です。たしかに近所の直売所に行ったら、普段より買い物客が多い。売り子の農家も「おかげさまで」と笑顔が絶えない。おそらく中国製ギョーザ中毒事件の影響でしょう。食の安全が揺らぎ、輸入依存の農政に対する不信が、消費者を直売所に向かわせています。JA総合研究所の調査によると、2月の販売額が前月より24%増えたという。直売所は、生産者と消費者がお互いの顔が見える食糧の供給基地として、新しい風を吹き込んでいます。
- 農民連の仲間はオモシロイ!/花よりだんご 安心して食べたいね
- 農業は奥が深い! 農民連の仲間はオモシロイ!――飼料高騰、資材も高騰、農産物価格は下落と、このところ厳しい話題の続く農業の現場。でも、もの作りの面白さを忘れず、人生を楽しみながら、どっこい農家はがんばっています。茨城県北部の2人の農民連会員を紹介します。
- 旬の味
- もみの塩水選も終わり、今年も種まきの節、到来というわけだが、百姓の顔はなんとなく暗い
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