モザンビークビア・カンペシーナ青年会議に参加して東南・東アジア地域代表として農民連青年部副部長 杵塚 歩さん四年に一度開催されるビア・カンペシーナの国際会議が、今年十月、アフリカのモザンビークで開かれます。その際に、青年と女性の集会がそれぞれ二日間の日程で開かれます。
世界でも日本でもすすむ
|
各地域から集まった青年代表。前列左から3人目が杵塚さん
|
はじめに、地域や組織の状況を報告し合いました。報告を聞いて興味深いことは、どの地域の青年も、日本とも共通してとても似たような問題を抱えていることです。第一に、新自由主義の下で、家族経営による小規模な農業は破壊され、工業型の大規模な農業がさらに拡大していること。第二に、農業に希望を見出せずに多くの青年が農村から都市へ移住し、不安定な雇用と貧困に苦しんでいること。第三に、地域の伝統や食文化は破壊され、輸入食糧が食の安全をおびやかしていること。第四に、FTAやEPAなどの貿易協定による農産物価格の下落は、農村の貧困と青年の離農に拍車をかけていることなどです。
そして、これらの問題を解決するために、各地で青年たちが活動していることも報告されました。特に中・南米ではとても活発で、農村と都市の青年が参加する青年キャンプや、農業や政治などについて学ぶことのできる青年学校がベネズエラに創立されたことなど、学ぶべきことがたくさんありました。
もちろん、この集会は青年運動にとって一つの通過点に過ぎません。十月に向けて、日本の青年と東南・東アジア地域内の青年の連帯をさらに深いものにしていく絶好の機会です。青年運動の盛り上がりは、ビア・カンペシーナ運動のさらなる発展であり、未来への希望です。青年が青年らしく輝ける社会と農村をつくるために、世界の青年が軌を一にして立ち上がっています。農民連青年部も、海外との交流を通して一層の強化をはかっていきたいです。
農民組合の指導のもと、野菜づくりをはじめて1年目の畑を視察(マンヒサ)
|
これに対抗するために、両地域とも農民組織が結成された歴史を持っています。農民組織は、政府との交渉や農民への情報提供の役割も担っています。農民が団結し、組織活動を通じて問題の解決や要求を実現していくことの重要さを再認識する訪問ともなりました。
ふるさとの山
朝日に照らされた岩手山(3月10日撮影) |
[2008年4月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224
Copyright(c)1998-2008, 農民運動全国連合会