旬の味
昨年の春、大学の農学部を卒業して、すぐわが家で農業の勉強を始めた今城彰伸くん。この一年ですごく成長した▼はじめてわが家に来た日、「金もうけをしたいのなら、うちではだめだよ」と言うと、笑って「いいです」という答えが返ってきた。ほうれん草と小松菜の移植栽培を担当し、収穫した野菜を地元のスーパーで販売する悪戦苦闘の毎日。この四月から、売り場の情報をもとに、年間の作付け計画や栽培方法を自分の畑で挑戦している▼この一年、今城くんが一番印象に残ったこと。それは、学校給食用に食材を届けている小学校に招かれ、野菜バイキング給食で子どもたちにほうれん草づくりの失敗トークができたことだと言う。子どもたちから「ほうれん草を苦労して作ってくれたから、いっぱいおいしかった」という便りが届いた▼自分が農業をしている意味を、子どもたちから教えてもらったようだ。農業に取り組む気持ちは「土づくりは人づくり」。それが伝われば、ピッカピカの農民になる。 (畑)
(新聞「農民」2008.4.21付)
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[2008年4月]
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