2005年2月
■2005年2月28日(第673号)
- ファーストフード/30日間食べ続けたら…
- ハンバーガー、ポテトフライ、フライドチキン、コーラ…。子どもからおとなまで多くの人が、ファストフード店を利用しています。ファストフードを30日間食べ続けたら、どうなるのか? いま公開中のアメリカ映画「スーパーサイズ・ミー」(モーガン・スパーロック監督)が話題を呼んでいます。
- 企画部会に“骨子案”提出 農水省/もう一つの流れ必ず強く大きく
- 農水省は2月10日、「食料・農業・農村基本計画」の見直し作業をすすめている食料・農業・農村政策審議会の企画部会(座長・生源寺眞一東大大学院教授)に、はじめて「基本計画」見直しの「骨子案」を提案しました。企画部会は、3月末をめどに、この「骨子案」を基に取りまとめの議論を行っていくことになります。
- 税金対策ワンポイント
- 昨年は、相次ぐ台風や長雨、潮風害、そして地震と、災害の多発した1年でした。災害で住宅や家財・自動車などが被害を受けた場合、所得税の軽減措置が適用されます。確定申告で、(1)雑損控除か(2)災害減免法か、いずれか有利な方を選択できます。
- 免税軽油は112万6千710円/他団体との交流さらに強めよう
- 岩手・西根町農民組合は30年ほど前から免税軽油にとりくんでいます。今年も60人が県振興局に申請しました。
- 座談会/怖い(マクドナルド)企業戦略
- 農民連は、幼い子どもがいる泉川法子さん(29)、栄養士を目指している鈴木民美さん(20)、食品分析センターの仲前聡さん(25)、千葉県農民連事務局の小林千佳子さん(23)に映画を見てもらい、それぞれの立場から意見を交換しました。
- 温泉の熱使いブドウ栽培
- 温泉で有名な山梨・石和町。化石燃料を使わず温泉の熱を使ってブドウを栽培している人がいます。山梨農民連の丹沢民雄会長です。
- みそ作り真つ盛り
- 「せーのっ」―息の合った威勢のいい声が響きます。千葉県酒々井町の柏木水稲生産組合は今年、みそ加工所を新設。春耕までのこの時期は、みそ作りの真っ盛りです。原料の大豆、米はもちろん純国産。「大豆の香りがして、とってもおいしい」と好評です。
- 読者からのお便り
- 「私と憲法」につよく感動した/吉野家をCMするNHKに抗議/農民連16回大会の方針は力強い
- 旬の味
- 食料・農業・農村基本計画の見直しが行われている。この中で食料自給率を金額ベースで表示することが提起された。金額ベースだと、カロリーベースで40%の自給率が70%になる。いくらかでも自給率を高く見せたいという「姑息(こそく)」な手段だ
■2005年2月21日(第672号)
- 農村のお母ちゃんを仲間に迎えよう
- 「ものつくりと暮らしの中心にいる女性を仲間に迎えよう」―農民連女性部の第16回総会が、2月5〜6日、東京・本郷の機山館で開かれました。21の都道県から70人が参加して、元気に交流しました。
- 襲いかかる大増税 はねかえす大運動を(1/3)/(2/3)/(3/3)
- いま国会で、定率減税の半減による税収増を盛り込んだ2005年度予算案が審議されています。これは、消費税の2けた税率につながるもの。05、06年度の2年間に定率減税を廃止・縮小し、加えて各種控除の縮小・廃止で、7兆円もの負担が、国民に襲いかかってきます。大企業と高額所得者への優遇税制を続ける一方で、国民・農家の生活にしわ寄せする大増税計画は許せません。いま各地で取り組まれている3月の確定申告に向けた運動とともに大増税をストップさせるたたかいが急務です。
- 岡山、和歌山で県連大会
- 岡山県農民連第36回定期大会が1月30日、岡山市の西大寺市民会館で開かれました。全県から45人が参加して、農民連全国大会の成功を受け、“岡山県連もいかに全国レベルの組合になるか”を焦点に、熱心に討論。
- アメリカ産牛肉輸入禁輸問題 今後の行方を探る〈下〉
- アメリカ農務省のジョハンズ新長官は、1月27日、加藤良三駐米大使を農務省に呼び、アメリカ産牛肉の早期輸入再開に応じるよう強く求め、再開日程の明示を迫りました。
- 大豆畑トラスト運動が全国交流会
- 遺伝子組み換え大豆を拒否し、国産の安全な大豆の生産を市民の手で広げようと始まった大豆畑トラスト運動は、7年目を迎えました。「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」は2月1日、都内で全国交流集会を開催、集まった消費者や生産者が交流しました。
- 新聞「農民」読者会
- 山形・庄内産直センターがお米を供給している「緑園なえば保育園」と「苗場保育園」(横浜市泉区)の保育士さんや職員が参加して、2月1日、新聞「農民」の読者会が開かれました。園長の青木マリ子さん、馬場薫さんをはじめ「新聞をはじめて見ました」という保育士さんも含めて15人が集まりました。
- 旬の味
- 与謝野晶子の詩にはドキッとする言葉がある。「君死にたもふことなかれ」の中で「すめらみことは、戦いにおほみずから出でまさね」と言い切り、国粋主義者から「国家の刑罰を加ふべき罪人」として自宅に脅迫文や投石までうける
■2005年2月14日(第671号)
- 特色ある米作り農家を町独自に支援
- 長野県豊科(とよしな)町は昨年12月、有機米、特別栽培米に取り組む農家に、10アールあたり1万円の補助金を交付しました。国の補助金が一部の担い手農家に絞られ、多くの農家が切り捨てられようとしているなかで、町独自に、特色ある米作りの支援施策を実施しています。
- スマトラ島沖地震/農民連カンパで購入のトラック救援物資の運搬で大活躍
- スマトラ島沖地震・津波被害の救援活動をしているビア・カンペシーナ事務局のイルマ・ヤニーさんから農民連のカンパで購入したトラックの写真とお礼の言葉が届きました。「購入したピックアップトラックは、救援物資を載せて活動を始めています。本当にありがとうございます」とヤニーさん。同時に、「いまだに多くの道路は修復されず、小さな車でないと通れない」と窮状を訴え、「支援の必要性を、新聞を通じて紹介していただければ幸いです」と要望しています。
- 食健連 10万9000人分(第1次分)を提出/米国産牛肉 輸入解禁するな
- 全国食健連は2日、「自給率向上国民署名」の第1次分として10万9千人分を提出。あわせて、各会派の議員に紹介議員になってもらうよう要請しました。
- 合同で総会を開き税金申告を学習
- 税金申告のとりくみをまえに、岡山県山陽町の地域組合は合同で1月26日、総会を開催。ちょっと苦みがある西洋野菜のエンダイブを出荷している新組合員さんなど25人が参加しました。
- 私と憲法
- 1945年2月、勤労動員で石炭掘りをしていた福島県いわきから帰ってくると、地元の区長が「嫁もらって百姓しろ」ということで、3月20日に結婚式をあげることになりました。ところが、なんとその日に「津田沼にある部隊に出頭しろ」という召集令状が来てしまった。私は結婚の解消を申し出たのですが、「銃後の嫁」ということか、1週間早めて内輪だけの結婚式をあげて出兵しました。
- 国会だより/制度見直し 交付金単価に格差
- 今年度で五年間の期限が切れる中山間地域等直接支払制度は、財務省の「ゼロ査定=廃止」をはね返して、2005年度以降も継続される予定です。予算額は218億円、これに都道府県の基金150億円を加えて活用します。
- 教育基本法の改悪は許せない
- 教育基本法の改悪がたくらまれています。全国農業教育研究会(全農研)の事務局長を務め、長年、農業後継者を育ててきた相原昭夫さん(68)=東京都立川市在住=に、農業教育と教育基本法に寄せる思いを語ってもらいました。
- スマトラ島沖地震/生活復興支援へ緊急に会議
- ビア・カンペシーナは2月17〜21日、インドネシアのメダンで、スマトラ島沖地震・津波被害の復興支援を話し合う「農民と漁民の生活を復興し発展させる地域会議」を開きます。2月1日、農民連に招待状が届きました。農民連からは、真嶋良孝副会長、福傳活人国際部員が、災対連(災害被災者と災害対策改善を求める全国連絡会)の専門家とともに参加する予定です。
- 分析センターだより/検査は人の健康を守るため農家の信頼を高めるために
- 昨年10月ころから分析依頼が殺到しています。センターの処理能力は、1日12検体が限界ですが、1週間で70検体くらい来るのです。昨年暮れには、米が2カ所の組合から84件も来て、これにはさすがにみんな絶叫。1月末になってようやく終わりました。
- アメリカ産牛肉輸入禁輸問題 今後の行方を探る〈中〉
- 「でたらめだ」。ヤクザまがいのヤジ。昨年12月に食品安全委員会が開いた意見交換会では、一部の外食産業の回し者とおぼしき人たちの醜態が目に余りました。
- 遺伝子組み換え作物つくらない
- 遺伝子組み換え作物(GMO)の栽培を拒否する地域(GMOフリーゾーン)がヨーロッパやアメリカで広がっています。「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」(天笠啓祐代表)は1月28日、都内で記者会見を開き、日本でも運動を立ち上げることを表明しました。
- みそ開き
- 茨城中央農民組合女性部「せせらぎの会」は、1月21日、みそ開きと新年会を行いました。
- 同じ題名の民話があった
- 長崎市高島町は、わが国有数の石炭の町でした。ここに、「蛇谷(へびだに)」という民話がありますが、愛媛県今治市の菊間町にも「蛇谷の蛇姫(じゃこくのへびひめ)」という民話が伝わっています。高島町役場で聞いたところ、民話の内容は違いますが、蛇が娘さんに姿を変える点では同じでした。
- 旬の味
- 東京駅近くのビル地下に、土を使わず、培養液と人工照明で野菜を作る植物工場が完成。棚田で米も作り、周辺の食堂にも供給―とA紙が報じた。企業の農業参入を推進する社説を掲げた同紙が、トップ記事にした意図はおのずと予想がつく。ものを作る農民として見過ごせない
■2005年2月7日(第670号)
- やって得する農民連の確定申告/みんな協力しあって確定申告やりぬこう
- 全国から注文が相次いでいる農民連発行の「税金の手引き」と「税金ノート」。この教材を手元に置いて、いま全国各地で、「税金の相談会・記帳会」が取り組まれています。今回は、米価が大暴落し、災害も多発、さらに消費税の免税点が1千万円超に引き下げられたなかでの確定申告です。税額は役場や税務署が決めるものではなく、自分で計算し、自分で納めるもの。農民連では、農家の立場に立って、みんなで学びあいながら大きな成果をあげています。
- 米国産牛肉早期全面的輸入再開を求める会が
集める署名は、“牛丼屋の牛問屋に
よる牛丼屋のため”のものだった
- 「米国産牛肉早期全面的輸入再開を求める会」という団体が、アメリカ産牛肉の「全面的輸入再開」を求める署名を集めています。ホームページでは「有名無名な消費者200名の有志が集まり…日本政府に私たち消費者の声を届けようと立ち上がりました」と、一般消費者を装っていますが、その実態は、“吉野家の吉野家による吉野家のため”の署名活動。本紙の取材で明らかになりました。
- 国会だより/農水予算3兆円割り込む
- 第162通常国会が21日、召集されました。小泉内閣は、定率減税の縮小・廃止や年金課税の強化など、7兆円の国民負担増を押し付ける政府予算案を提出します。また憲法9条改悪に向けた国民投票法案や郵政「民営化」法案など、国民の暮らしと平和をおびやかす悪法の成立をねらっています。
- 私と憲法
- 当時の政府は、国策として、中国東北部・満州へ30万人余りの移民、開拓義勇軍を送り出しました。「五族協和」「天道楽土」の理想を掲げましたが、中国側から見れば、土地を奪った侵略者にほかなりません。
- 税金対策ワンポイント
- 岡山県農民連は1月22日、「税金の実務者養成学校」を岡山市内で開き、26人が参加しました。このなかで、ある役場の税務課長さんが徴税指導について報告。その内容に参加者一同おおいに驚かされました。
- 茨城で初の農産物検査員研修を開く
- 産直ネットワークいばらきは1月21日、県連事務所会議室で、第1回農産物検査員研修を開きました。
- 安全と良質なものづくり探る/農民連青年たち1面を飾る
- 農民連に団体加入している「農の会」の定例研究会が1月22〜23日、東京で開かれました。「農を愛し、農を科学し、農を創る」を合言葉に、前身の日本ミチューリン会結成から50年を経た「農の会」。柳下登会長が「効率主義でなく生き物の目線での農業」と題して記念講演するとともに、「『食の安全』に応え、土を活かしたものづくり運動を進めよう」をテーマに討論しました。
- 全頭検査継続は国民の声
- 農民連と畜産農民全国協議会(畜全協)は、農民連大会直後の1月14日、農水省を訪れ、BSEの全頭検査継続、畜産への万全な対策を求める要請を行いました。農民連の佐々木健三会長、畜全協の森島倫生会長をはじめ、大会に参加した、北海道から沖縄までの畜産農家約20人が出席しました。
- 日本の生産者と消費者のきずな
- 「生産者と消費者を結ぶ農民連の活動はすばらしい」――。1月14日の農民連全国大会終了後、アメリカにある農業・貿易政策研究所(IATP)のニール・リッチー氏の講演会が開かれました。昨年4月の国際シンポジウムに参加し、農民連の産直や学校給食など地産地消の運動を知って深く感動したリッチー氏。講演のなかで、農業の工業化が進むアメリカの問題点を指摘し、産直や地産地消が重要なカギになることを強調しました。
- 町が独自に見舞金1300万円
- 鹿児島県の吾平(あいら)町は、昨年の台風で大きな被害を受けたカボチャの生産者74人とネギの生産者13人に対して、同町が独自にとりくんでいる野菜価格安定対策事業基金から約1365万円の災害見舞金を交付しました。
- 旬の味
- 沖縄のKさんから、キュウリ、白菜、伝統野菜のハンダマなど新鮮な野菜と黒砂糖を段ボールいっぱい頂いた。亜寒帯から亜熱帯までの日本列島3千キロを実感させる新年の贈り物!
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