襲いかかる大増税 はねかえす大運動を(3/3)
免税点が三千万円から一千万円に引き下げられた消費税。去年の申告で売上が一千万円を超えた人は、今年の収支によって、来年の申告から消費税を納めなければならなくなりました。仕入れが七割とみなす簡易課税を選んだ場合、千万円の販売額で消費税は約十五万円、千五百万円では二十二万五千円。消費税は所得がなくてもかかる、最悪の農業つぶし税です。
免税点引き下げ農家にしわ寄せ福島県県北農民連会長・大槻重吉さん(67)=イチゴ農家=台風や冷害などで収入が減っているもとで、免税点引き下げは、大きな負担を強いるものです。私の周囲にも、新たに課税される人が何人かいます。一昨年は、市場出荷と直売で売り上げが千二百万円を超え、消費税がかかってくるものと心配しました。ところが農協や市場出荷の際にかかる委託販売手数料は、売上高から差し引かれることがわかりました。その結果、売上額が一千万円を下回り、消費税課税対象から外れ、助かっています。 消費税率が二けたになれば、さらに免税点が引き下げられ、多くの農家にしわ寄せがくることになります。農民連としても、大いに税金相談会に取り組むとともに、負担増を許さないたたかいを強めたい。
消費税のことを考えると心暗い茨城・県南農民組合・文蔵幸雄さん(54)ここらへんのハウス栽培農家はたいてい売り上げが一千万円を超えている。十ヘクタール作っても米一本ではやっていけないので花を始めたが、最近は花もたいへん。消費税のことを考えると心が暗い。農民連の税金ノートを使って十年になるが、自分の経営を知るうえで役立つ。
(新聞「農民」2005.2.21付)
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[2005年2月]
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