「農民」記事データベース20050214-671-13

愛媛・菊間町と長崎・高島町に

同じ題名の民話があった


 長崎市高島町は、わが国有数の石炭の町でした。ここに、「蛇谷(へびだに)」という民話がありますが、愛媛県今治市の菊間町にも「蛇谷の蛇姫(じゃこくのへびひめ)」という民話が伝わっています。高島町役場で聞いたところ、民話の内容は違いますが、蛇が娘さんに姿を変える点では同じでした。

 さて高島町は、一七一○年に石炭が発見され、明治初頭にはわが国最初の洋式採炭機械を導入、さらに三菱財閥の経営になってから大きく発展。一九八六年まで約百二十年間にわたって石炭の町でした。

 また高島町には、軍艦島と呼ばれる端島炭鉱があったことでも有名です。面積わずか〇・〇六平方キロメートルのところに五千人余りが住み、世界一の人口密度を記録したことも。しかし一九七四年に閉山、無人島となりました。

 一月四日に長崎市と合併するまでは、面積で日本一小さな町。最盛期には二万二千人もいた人口は、今は約八百七十人に。炭鉱閉山後の雇用対策として、町営で一ヘクタールの完熟トマト栽培に取り組んでいます。余分な水分を与えない糖度の高い完熟トマトは、香りが高く評判です。

(四国ブロック編集協力員 大道法幸=愛媛・今治市菊間農民組合)

(新聞「農民」2005.2.14付)
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2005年2月

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