安全と良質なものづくり探る農の会 結成50周年・定例研究会
硝酸態窒素問題で交流ピートン普及会も発足農民連に団体加入している「農の会」の定例研究会が一月二十二〜二十三日、東京で開かれました(写真〈写真はありません〉)。「農を愛し、農を科学し、農を創る」を合言葉に、前身の日本ミチューリン会結成から五十年を経た「農の会」。柳下登会長が「効率主義でなく生き物の目線での農業」と題して記念講演するとともに、「『食の安全』に応え、土を活かしたものづくり運動を進めよう」をテーマに討論しました。柳下会長は、「戦後の荒廃のなかで、生産を増やし、飢えた国民に十分な食糧を」と始まった活動を振り返りつつ、今日的な「農の会」の活動の意義を強調。「行き過ぎた農業の効率主義が、農民を逆に貧しくし、消費者に安全でないものを食べさせている」として、「生き物の目線で良質なものを作る技術を探求していこう」と訴えました。 続いて行われた討論では、農産物に残留する硝酸態窒素の問題について三氏が基調報告。農民連食品分析センターの八田純人さんは、さまざまな野菜の二百九十点もの分析データを示し、「流通している野菜を調査し、残留を減らす技術の確立が必要」と強調。岩本千恵さんは「コマツナの栽培方法と硝酸態窒素の関係について」行った研究を紹介し、筑波大学の田瀬則雄教授は「硝酸性窒素による地下水汚染の現状」を報告しました。 関連報告では、長野県の石綿薫さんが、有機栽培に適したキャベツの品種を選定する実験結果を紹介。品種や栽培方法で硝酸態窒素を減らせる可能性を示唆しました。 また研究会では、柳下会長が品種登録したピートンの普及・研究会を立ち上げました。栃木農民連の海老原恒夫さんらが積極的に作付けし、栽培技術の普及・交流をしていきます。記念レセプションでは、国産食材で作ったお弁当やオードブルを販売している「ワーカーズ フェアビンデン 食と農の談話室」代表の石井正江さんが「料理のうえでも、ピートンの普及に協力していきたい」と述べました。
農民連青年たち1面を飾る奈良民報新年号に大きなカラー写真奈良民報社が発行する週刊の新聞「奈良民報」新年号の一面に、「農に生きる」と銘打って、スコップを持った青年たちのカラー写真が載っています(写真〈写真はありません〉)。この青年たちは、奈良県農民連青年部のメンバー。週に一回、堆肥づくりを続けています。青年たちは、「消費者のみなさんにおいしい野菜を食べてほしい。そのためにも根本の土作りを」と語っています。なお、この「奈良民報」新年号には、森本吉秀・明日香村村議(奈良県農民連副会長)の「飛鳥の里からの四季だより」も載っています。 (奈良県農民連 松尾忠)
(新聞「農民」2005.2.7付)
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[2005年2月]
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