大豆畑トラスト運動が全国交流会
スローフードをテーマ
「運動さらに広げよう」
トラスト運動が自給率向上に貢献
遺伝子組み換え大豆を拒否し、国産の安全な大豆の生産を市民の手で広げようと始まった大豆畑トラスト運動は、七年目を迎えました。「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」は二月一日、都内で全国交流集会を開催、集まった消費者や生産者が交流しました。
大豆あんこ、おからボール、カリカリ大豆、納豆ケーキ…。参加者は昼食で、各地の特産大豆を使った、種類豊富な大豆料理の味を堪能しました。(写真〈写真はありません〉)
同キャンペーンの天笠啓祐代表は、大豆畑トラスト運動が大豆の国内自給率の向上に役立ってきたことをのべ、「世界から注目されている独自性ある運動を大きくしたい」とあいさつしました。
続いて、スローフード運動を日本に最初に紹介した、フリーライターの島村菜津さんが、自ら見てきた世界各国のスローフードの取り組みを、スライドを使いながら紹介。「食生活のあり方を見直し、人間のリズムを変えていくことが必要です。味の多様性を確保し、農山漁村を残すことが本来の意味でのスローフード。本当の運動を進め、いろんな人が参加できるネットワークを広げたい」と語りました。
天笠代表は「世界に広がるGMO(遺伝子組み換え作物)フリーゾーン」と題して講演。世界各国での運動の広がりと、日本でのGMO栽培と規制の動きを報告しました。
参加者同士の交流では、生産の喜びや苦労を語る生産者と、生産者との触れ合いの機会を持つ消費者との実感のこもった発言が、会場に一体感を生みました。茨城県南農民組合の小林恭子さんは、運動がまちおこしにつながっていることへの確信をのべ、「自給率を高める運動を大きくしたい」と発言。「生産者と消費者とをお互いに近づける運動を広げたい」(土を愛する会)、「消費者との交流を深め、生産現場に来てもらう働きかけを強めたい」(岐阜)などの発言に大きな拍手が送られました。
新聞のお知らせを見て来たという生島里沙さん(21)=学生=は「生産者の顔が見える安心な食品をぜひ買ってみようと思いました。お昼の大豆料理も、一つの素材からこんなにバリエーションが豊富になるなんて驚きです。とてもおいしかった」と語っていました。
(新聞「農民」2005.2.21付)
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