2000年12月
■2000年12月25日(第475号)
- パンから残留農薬
- どこの街角にも見られるマクドナルドなどのファーストフード店。店内には、そろいの服を着た店員の明るい「いらっしゃいませ」の声が響き、ハンバーガーをほおばる若ものや子ども連れの姿が絶えません。しかし、そのハンバーガーのパン(バンズ)から、中枢神経を侵し、精子の数を減少させる危険な残留農薬が検出されました。
- 「農業所得標準」廃止から収支による実額計算に移行
- 税金の申告に当たってこれまでの農業所得標準から収支による実額計算に移るという方針が全国で実施されています。早いところでは昨年度から、遅いところでも再来年度から段階的に農業所得標準が廃止されます。
- 反対署名12万筆を提出
- 遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン(天笠啓祐代表)は12月5日、農水省を訪れ、全国で取り組んでいる「遺伝子組み換え稲の開発・作付け・輸入・販売に反対する署名」121,630筆(第1次分)を手渡しました。
- 米基地撤去を!
- 「日米軍事同盟打破、米軍基地撤去」を掲げる日本平和大会が沖縄県那覇市で12月1日から3日間の日程で開かれ、47都道府県、海外4カ国から1500人が参加しました。
- 大蔵省に「セーフガード」要請
- 全税関労働組合は、11月29日、大蔵省関税局と団体交渉を行いました。私は、この席の冒頭で、「輸入野菜の急増で農家の自殺者や離農が相次いでいる。国民の悩みや苦しみに応える税関行政が今ほど期待されている時はない」と、速やかにセーフガードを発動するよう求めました。
- 21世紀!国民諸階層と団結してWTO協定改定を農業・農山村の復権を(I)/(II)/(III)/(IV)/(V)
- この一年の最大の特徴はかつてない輸入農産物の激増と価格暴落に抗して、生産にはげみ、流通問題で貴重な前進を勝ちとったことでした。また、頑強にセーフガード発動を拒否してきた自公保政権を世論で包囲し、発動に動かざるをえない状況を作り出しました。
- 台所を占領する輸入冷凍食品 「手軽に調理」売り物にモーレツ開発輸入
- 鶏肉入り和風野菜(筑前煮)、ふろふき大根、大根おろし、白髪ネギ…などなど「エッ、こんな物まで!」というものから、コロッケや唐揚げのような「お馴染み」のものまで、いまありとあらゆる食べ物が「冷凍食品」として日本に流れ込んでいます。おかげで国内の農産物価格はガタ落ち、日本の農家は悲鳴を上げています。一方で食べ物の安全は危機にさらされ、「国産の農産物が食べたい」という国民の声はますます遠のくばかりです。
- 台所を占領する輸入冷凍食品 軍配は国産生野菜に/冷凍でも添加物コテコテ…/ナント!年間3億円も冷凍野菜輸入していた/日本の食文化が変質させられる
- 農民連食品分析センターが12月5日、生鮮ブロッコリーと輸入冷凍ブロッコリーのビタミンC含有量を分析したところ、生鮮ブロッコリーに軍配が上がりました。今回分析した生鮮ブロッコリーおよび冷凍品は、分析直前に都内のスーパー「ダイエー」と「西友」で購入したもの。茨城産ブロッコリーも国産にしてはやや栄養価が低めのようですが(150mg以上含んでいるのが普通)、日本タバコ産業が輸入している「グリーンジャイアント」という冷凍ブロッコリーは、なんとその半分しか含んでいませんでした。
- 各地の話題
- 大豆トラスト畑で収穫祭/熊本では「二千年産直まつり」開く/障害者らがミカン狩り/「郡上一揆」のふるさとを訪問/収穫祭で三角チマキづくり
- 評判呼ぶ農民連特製の『醤油』『酒』
- 公募の名前ほたるの舞い/2年熟成の天然醸造
- 直営米店オープン
- 12月2日、米卸の城南食糧の直営米店「米ひろば橋本店」がオープンし、茨城、千葉、神奈川、山形の農民連が応援に駆けつけました。持ち寄った新鮮野菜を売る威勢のいい呼び込みとともに、店の前では餅つきが行われ、にぎやかな雰囲気に誘われて多数の来店者が訪れました。
- 大豆トラスト畑の収穫祭
- 千葉県農民連の東総農民センターの大豆トラスト畑の収穫祭が11月18、19日に開かれました。今回で3回目。収穫祭には消費者の代表も出てもらい、準備委員会を作り、幅広く呼びかけました。
- 演劇/劇団仲間「森は生きている」
- ♪燃えろ燃えろ明るく燃えろ 消えないようにどんどん燃えろ…
■2000年12月11日(第474号)
- 21世紀に向け多彩な行動さらに
- 結成10周年を迎えた「国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会」(全国食健連)は11月26日にシンポジウムと大収穫祭・全国自慢市を開催、翌27日には農水省などとの交渉に続いて全国代表者会議を開き、21世紀に向け、食と農業、環境を守る運動をいっそう発展させようと多彩な行動を繰り広げました。
- セーフガード発動急げ/全国代表者会議を開く
- 食健連、農民連の代表は11月27日、セーフガードの発動や自主米の値幅制限復活など国民の食糧と地域農業を守る緊急対策を求め、農水省担当者と交渉しました。
- グリーンウエーブ署名行動
- 食農健神奈川会議は11月11日、横浜市の伊勢佐木町商店街で今年第3弾のグリーンウエーブの署名宣伝行動を展開。
- “輸入しながら減反”を続け現状変える気ない政府・自民党
- 農水省は10月20日、自民党農林水産物貿易対策特別委員会に対し「コメに関する検討の視点」なる文書を示しました。この中で、焦点のミニマム・アクセスについては“返上、削減、現状維持の三つの選択肢があるが、返上、削減はできない”と説明し、年末までにまとめるWTOに対する「農業提案」に盛り込もうとしています。
- 注目浴びた「ニセ新米を追え」
- 「ニセ新米を追え」――11月15日、テレビ東京系の夕方のニュース番組「ニュースアイ」は、「ニセ新米の仰天実態」と題する特集を報道。その中で、「米の鮮度判定キット」を製造・販売しているところとして農民連食品分析センターを紹介しました。
- “農家の切実さ、肌で感じた”
- 「自分たちが食べる安全な食料を安定的に確保したい。そのために農林水産業の発展を」――いま東京のど真ん中で、急増する輸入農産物に対してセーフガード(緊急輸入制限)の発動を求める運動が、労働者らによってとりくまれています。きっかけは、生産者との心の交流でした。
- 各地の話題
- フェスタ大盛況/和歌山・湯浅町訪ねる学習会/大豆畑トラスト収穫祭ひらく/わが家の晩秋二題
- 自然・環境・村起こし(2)
- 『山村の再生』分科会では山村の再生とか暮らしや地場産業など、地域の地道な活動が報告されましたが、新潟県下の棚田地域の取り組みを紹介します。
- お米屋さんの収穫祭
- 「広がれ!農家と米屋、消費者の共同」――昨年から始まった農民連ほくほくネット(東北・北海道ネット)と西東京米研の収穫祭が、昨年の1店から今年は3店に増え、11月25日、盛大に開かれました。さらに今年は、関東ネットも自慢の野菜や加工品を持って参加。各米店の店先は、「年1回と言わず、毎月やってほしいわ」という消費者の笑顔であふれました。
- 本の紹介
- 村田武・三島徳三編『農政転換と価格・所得政策』
- 初心者のためのビデオ撮影講座(第7回)
- この講座も7回で終りにします。カタカナ用語が多くて頭に入らなかったかもしれません。
■2000年12月4日(第473号)
- お米屋さんの大収穫祭
- 「餅つきしたり、おそば打ったり、田舎に帰って来たみたい。また、やって欲しいわ」(70歳代の主婦)「農家が来てくれると、この人たちが作っているんだと実感できる。イベントは子どもたちも喜ぶし、楽しいですね」(子連れの20歳代の主婦)――東京・大田区の六郷米穀小売商組合(竹内信行組合長、14米店)の主催した大収穫祭が11月19日に行われました。農民連・東北・北海道産直ネットワーク(略称・ほくほくネット)が協賛し、初めて開かれたもので、予想を超える1300人以上の消費者が訪れ大盛況でした。
- 「直ちに発動」要求、追撃を
- “野菜の価格下落は豊作のせいだ”“輸入が原因とはいえない”と言い張ってきた農水省。しかし、農民連や農協グループの強い要求と、地方自治体の決議が相次ぐなか、やっと重い腰をあげはじめました。
- 値幅制限復活など求め農民連が農水省交渉/食の安全守れ
- 全労連と国民春闘共闘は11月17日、「許すな!リストラ・不払い残業、働くものに安心できる仕事とくらしを」というスローガンを掲げて“11・17中央総行動”を東京・霞が関を中心に展開、全国から8000人が参加。この行動には農民連も参加、農水省では、野菜・果実の価格保障の充実やセーフガード発動を求めて交渉しました。
- 11・18国民大集会に5万人
- 「許すな!大企業の横暴、消費税の大増税、自公保の暴走と悪政 めざそう!くらし・社会保障の充実、平和な世界と日本を」――11・18国民大集会が、澄みわたる秋空のもと東京・江東区の亀戸中央公園で開かれ、全国から諸要求を持ちより5万人が参加しました。千葉北総農民センターの仲間は「外米の輸入をヤメロ 野菜の輸入制限を」と書かれた大きなムシロ旗を持ってかけつけました。
- “アジアの主食・稲守ろう”
- 「11・21遺伝子組み換え稲いらない! 世界行動」集会が、11月21日、都内で開催され、180人が参加しました。
- 自然・環境・村起こし(1)
- 11月17〜19日、第13回「森と自然を守る全国集会」が新潟県村上市で開かれました。
- 各地の交流集会
- 船橋産直まつり/第六回収穫祭(兵庫)/東京産直まつり
- 食と農みんなで考えた
- 「この赤カブ漬け最高」「料理がすごく美味しい」「ビールも飲まず、牛乳をみんなで飲み干してしまった」などなど、テーブルにずらりと並んだ国産農産物を、うまいうまいとみんな感激しながら食べている――11月17日(金)夜、農民連青年部が東京渋谷で行ったグリーンユースウエーブ収穫祭には、食と農に関心のある青年・学生や、団体・労働組合青年部など、様々な団体や個人の青年55名が参加。そんな光景があちこちで生まれ、参加者と農業青年が交流しました。
- 真綿作り
- 何をしているか分かりますか? 真綿を作っているところです。
- 初心者のためのビデオ撮影講座(第6回)
- ビデオカメラには10〜20倍という高倍率ズームが搭載されています。ズームレバーにはT(Tele=望遠)とW(Wide=広角)が表示され、Tの方を押す(ズームイン)と遠くのものが近づき、Wの方を押す(ズームアウト)と遠のきます。このレバーは弱く押すとズームスピードが遅く、強く押すと速くなります。あまり速いと自動焦点機能が追い付けずピントがボケます。
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