お米屋さんの収穫祭西東京でも盛大に開催「広がれ!農家と米屋、消費者の共同」――昨年から始まった農民連ほくほくネット(東北・北海道ネット)と西東京米研の収穫祭が、昨年の一店から今年は三店に増え、十一月二十五日、盛大に開かれました。さらに今年は、関東ネットも自慢の野菜や加工品を持って参加。各米店の店先は、「年一回と言わず、毎月やってほしいわ」という消費者の笑顔であふれました。
大盛況の芋煮にうまいと舌鼓八王子市・出浦米穀店「おいしいねぇ。わざわざ山形から来たの?」「芋煮って、しょう油仕立てなんだね」「うん、うまいうまい」とハフハフいいながら大盛りの芋煮に舌鼓。緑豊かな丘陵と閑静な住宅地、幹線道路に面した「出浦米穀店」に、山形、宮城、埼玉、東京などの生産者が、野菜や加工品を手に駆けつけました。店先にはジャガイモや人参、タマネギ、大根、カブ、小松菜などが並び、関東ネットのうどんやパン、みそや漬物もよく売れていきます。午前十一時、大鍋に本場・山形の芋煮が登場。いい匂いの湯気に誘われるようにお馴染みのお客さんが引換券を手に店を訪れます。出浦米穀店のご主人、出浦敏充さんは「こんなにお客さんが来てもらえるとは思わなかった。常連のお客さんには、こういうイベントでお礼したい」と言っていました。
「今年はやるの」とせかされて東大和市・山崎商店「生産者がいい物をこの値段で出してくれるのか、そこまでして自分の田んぼを守るんだ、という意気込みを感じる」「今年はいつやるの?」とお客さんからせかされていたという山崎商店、山崎正人専務(35)。桜ケ丘店と芝中店の二カ所では、農民連の生産者が準備した手打ちそば、芋煮、もちつき、野菜の販売で大にぎわい。子どもたちが「そばが欲しい」とお母さんにおねだりし、「おいしい!」と声をあげて食べていました。 「こういうイベントは、おいしいものが食べられるので楽しみ」と去年も参加したお客さん。農民連に今年加盟した千葉県印旛村の米農家(四ヘクタール)、渡辺元美さん(46)は「消費者と生産者の顔と顔がふれあい、信頼関係が広がる気がする」と話していました。
店先がちょっとした物産展に武蔵野市・武蔵野精米店青森のリンゴ、秋田のいぶりガッコ、茨城の葉物や根物野菜、霞ヶ浦の佃煮、会津の手打ちそば…。閑静な住宅街にある米屋の店先はちょっとした物産展。手打ちそばの本場、福島・会津の高郷村から来た佐藤常子さんの威勢のいいかけ声に誘われて、次から次へとお客さんが訪れます。「農家と結びついていることが、お店のイメージアップにつながる」と武蔵野精米店の高橋信一さん(43)。 近くの亜細亜大学の女子学生も新聞「農民」に載ったマクドナルドやコンビニ弁当の話を聞き、「よく知れば、やっぱり国産ですね」と言いながら、おいしそうに芋煮を食べていました。
この収穫祭は、農業を守る共同を発展させるため、米卸を通じて、ほくほくネットの準産直米を扱う西東京米研のお店を応援しようと開かれたもの。「力強い味方を得た思いだ」と米屋さんも大喜び。この取り組みでは、今年第二弾の「小さな物産展」も実施。北海道のジャガイモなどの野菜が米研各店のお客さんの注文により届けられ、漬物などの加工品を扱う見通しもでてきました。
(新聞「農民」2000.12.11付)
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[2000年12月]
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