2009年5月
■2009年5月25日(第877号)
- 農産物は多様な生き物とともに生み出されてくるもの
- 「土と水、そして生き物を大切にして、元気な農業をめざそう」――地球温暖化がますます深刻さを増すなかで、地域の農業を発展させて、農村環境を保全していこうという模索が始まっています。和歌山県紀ノ川農協(販売専門農協、農民連加盟)の「新たな産直運動」への挑戦を追いました。
- 財界・大企業のねらいは「所有権もよこせ」ということ
- 農民連・全国食健連が各界の著名人に呼びかけた「農地法『改正』に反対」の共同アピール。その賛同者の一人、元東京農工大学学長の梶井功(いそし)さんに話を聞きました。
- 路上生活、所持金 わずか214円/農地法改悪案は日本農業をどこに導くか
- 5月14日、東京・中池袋公園で「池袋派遣村」(三上満村長)が開かれ、仕事や住まいを失って困窮する人たちの相談にのりました。豊島区内の労働組合や民主団体で構成する実行委員会が主催したもので、120人のボランティアスタッフが参加。農民連本部からも10人が加わって、池袋駅前での宣伝などを担当しました。また、茨城県農民連・県南筑波農産センターから米が届けられ、おにぎりにしてふるまわれました。
- 県民に正確な情報知らせよ/日ごろから記帳しよう
- 埼玉農民連の立石昌義会長と松本慎一事務局長は5月1日、県知事に対し「新型インフルエンザ対策についての要望書」を提出しました。
- 農のこころ
- 春立てり一揆の柱傷のまま
- このままでは09年産米価大暴落の危機 農政の大転換で日本の米を守ろう
- いま消費地の大手量販店は、「生活応援プライス」などと銘打って米の大幅な値下げキャンペーンを展開しています。特に4月以降、前月比で200〜300円(5キロあたり)といった値下げが軒並みで、中には500円以上値下げのケースもあり、これを玄米1俵あたりに換算すれば、5000円を超える値下げになります。米業界紙は「値下げ競争、過去最大規模」(米穀新聞、4月16日)と伝えています。大手米卸と組んだこうした極端な値下げは、産地に対する買いたたきにつながります。
- 近づく東京都議選(7月3日告示 12日投票)(1/2)/(2/2)
- 7月3日告示、12日投票で東京都議選が行われます。オリンピックを看板にした大型開発、新銀行東京など税金の無駄遣いの都政を許すのか、それともくらし・福祉・教育・農業優先の都政に転換するのかが問われる選挙です。東京の農業をめぐる現状はどうなっているのか、検証しました。
- (農民連ふるさとネット)夏季カタログが完成/会員さんの畑からもらってきたよ。うちの何倍?
- 全国の会員(産直センター)が生産した農畜産物を消費者に届ける、農民連ふるさとネットワークの「2009夏季カタログ」が完成しました。今夏で5年目、10回目のカタログ発行です。「ふるさとが目の前に広がり、テーブルで注文できる“わが家の直売所”だ」と好評です。
- 楽しい写真教室
- カメラを使い慣れてくると、身内のスナップ写真だけでなく、私たちの運動や様々な活動の記録を撮影し、機関紙に投稿して多くの人々に伝えることができます。情報を正確に伝達するには、記事とともに写真は大切な媒体です。
- 加速する温暖化に防止ルールを/STOP温暖化の運動さらに
- 「加速する温暖化、まだ間に合う! コペンハーゲンで決めよう“地救”のルール」――4月25、26の両日、和歌山県高野山で「地救ふぉーらむ in 高野山」が開かれました。ふぉーらむには、全国からのべ700人の市民が集ったほか、環境団体、環境活動家、研究者、行政担当者が広範に参加し、地球温暖化防止について熱い討論を繰り広げました。
- 「農の会」がピートン研究会/今年も楽しかった 菜の花まつり
- 農民連に団体加盟する「農の会」のピートン研究会が4月29日に開かれ、東京都清瀬市の小寺理一さんの畑で、農家や家庭菜園を楽しむ消費者など20人が栽培技術を交流しました。
- 採って食べて しゃべって 大笑いして/今に残る木橋
- 「そっちにはワラビ出てっかい?」「目が慣れれば、見えてくるよ」「あっ! あるある!」――待ちに待った山菜の季節です。5月上旬、茨城県農民連の常陸野農民センター女性部が、毎年恒例の山菜採りツアーに繰り出しました。採って、食べて、しゃべって、大笑いして――農作業に家事に、多忙をきわめる農家のお母ちゃんたちの「元気の出る息抜き」を紹介します。
- 日本チューリップ協会設立
- 東京・有楽町の交通会館で4月29日、チューリップ文化の創造と普及を目的とする「日本チューリップ協会」の設立発表が行われました。設立発起人には、フラワーアレンジメントなどの指導者、小中学校の教師、公園や植物園など園芸団体、花卉(かき)生産者、卸小売業者らが名を連ね、記者発表に臨みました。
- 旬の味
- 150ヘクタールにも及ぶわが集落の田植えは、一週間で一気に進んだ。4月から5月の連休にかけて好天だったことや農家の事情によるのだろう。例年通りの稲作スケジュールでいけば、おれが最後になりそうだ
■2009年5月18日(第876号)
- 農地法改悪案(政府案を一部修正)を可決/全国食健連 シンポジウムと総会
- 農地法改悪案を審議していた衆議院農水委員会は、4月30日、自民、民主、公明3党が提出した修正案を組み入れ、政府案を一部修正のうえ可決しました。自民・民主・公明の各党が賛成し、社民党が反対しました。同法案は、5月8日の本会議で可決され、参議院に送られました。
- 農地法改悪法案の可決に強く抗議する
- 一、4月30日、衆議院農水委員会は農地法の一部を改正する法律案を一部修正して可決した。法案は一部修正したにせよ、企業の農業への参入を原則自由化し、農地の所有にまで道を開く原案の歯止めにはなりえないものであり、到底、容認できない。法案に賛成した自民党、公明党、民主党に強く抗議する。
- 核兵器廃絶と9条守る運動大きく/09年国民平和大行進スタート
- 憲法記念日の5月3日、「生かそう憲法、輝け9条」を掲げた「憲法集会」(農民連も参加する憲法改悪阻止各界連絡会議などが主催)が東京・日比谷公会堂で開かれ、会場外の大型モニターで視聴した人を含め4200人が参加しました。
- “農林中金はむしろ共犯者”/導水事業を中止し、水源開発から撤退を
- 「農林中金は被害者というよりむしろ共犯者」「アメリカの金融危機は日本が震源地」。カジノ金融資本の実像が、証券業界経験者から生々しく語られました。農業・農協問題研究所と同研究所新潟県支部は4月11日、共催で「金融危機下の農協を考える」緊急学習交流集会を開きました。
- 農のこころ
- 道普請そちこち集落(むら)の野火狼煙(のろし)
- クローン家畜食品は要らない/クローン家畜の問題点 解説書を発行
- 体細胞から作られるクローン家畜について、食品安全委員会が食品として正式に認めようとしている切迫した情勢のもと、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン、食の安全・監視市民委員会、NPO法人日本消費者連盟の3団体は4月20日、都内で「体細胞クローン家畜はいらない!集会」を開きました。
- ナタネ油の効用聞きました
- 先ごろ、新日本婦人の会佐賀県本部と鳥栖支部から17人が、久留米市北野町の山口常博さんの菜の花畑を訪れました。ちょうど花は満開で菜の花の香りがぷんぷん。山口さんから「3ヘクタール植えていて、いつもの年より開花が早い。1反で72本(1本920グラム)のナタネ油が取れる」などの説明を受けました。
- 映画紹介/アメリカ大規模農業の実像描いたドキュメンタリー映画「キング・コーン」
- アメリカ中西部の大規模農業の実像を象徴的に描き出したドキュメンタリー映画『キング・コーン』が公開されました。農業や食生活について考えるきっかけとして、おすすめの一本です。
- 平野庄司さんの切り絵展
- 北国の農山村の自然や子どもの遊び、祭りなどの風景を、白と黒の線で表現する切り絵。秋田県藤里町に住む平野庄司さん(81)の第55回切り絵原画展が4月18日から6日間、秋田市で開かれました。
- 主婦会館で農民連のパネル展/兵庫食健連が総会と交流会
- 東京・四谷駅前の主婦会館(主婦連合会などが入居)1階ロビーで、農民連の活動を紹介するパネル展示が行われ、利用者の注目を集めています。
- 楽しい写真教室
- 「良い写真の撮り方って何ですか?」。このような質問を私は講座などで受けることがあります。
- 旬の味
- 青年部の仲間が「ヤギを飼いたい」というので、知人に頼んで買ってきてもらった。その子ヤギがわが家にきた
■2009年5月4・11日(第875号)
- 官庁街に響きわたる
農地法改悪反対/農業委・自治体・農協など訪問
- 「首切りやめろ!」「農地法の改悪反対!」の声が、官庁街に響きわたりました。国会での農地法改悪案審議が重大な局面を迎えている4月22日、「許すな!雇用・営業・暮らし破壊、いのち守れ!」緊急行動(同実行委員会主催)が行われ、全国から2000人が参加。農民連と国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)も参加して、終日行動しました。
- 命脅かす米軍基地いらない
- 農林水産九条の会は4月16日、神奈川県内の米軍基地視察を行い、16人が参加しました。参加者は、3カ所の米軍基地の実態を見て回り、「日本に米軍基地はいらない。憲法9条を守って、平和な日本を」と、強い決意を固めあいました。
- 真剣に取り組めば損しない まず台帳の閲覧に行こう/農地法改悪案の撤回 米価の安定を図れ
- 今年は、固定資産税の評価替えの年です。4月1日から固定資産税台帳の縦覧が始まりました。農民連は4月17日、固定資産税の学習・交流会を開催し、全国から24人が参加しました。
- 農地法「改正」案についての衆院農水委での意見陳述
- 4月14日、農地制度に詳しい中央大学大学院の原田純孝教授(東京大学名誉教授)が衆議院農水委員会で参考人として意見陳述しました。その一部を紹介します。
- 農のこころ
- 雪嶺を遠く追ひやり種下す
- 加速する地球温暖化/温室効果ガス排出 166事業所で日本の半分
- IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の科学者たちが、「このまま地球温暖化が進むと、砂漠の拡大、水不足や洪水の多発、海面の上昇、生物種の絶滅が発生する」という衝撃的な報告書を出したのが、2007年。その後も温暖化の研究はますます進み、最近になって温暖化がさらに深刻化しているという研究報告が相次いでいます。
- 政府開催の「市民との意見交換会」“市民”装う財界代表、4%増案賛成
- 日本の2020年温室効果ガス削減の中期目標について、麻生首相のもとに設置された「地球温暖化問題に関する懇談会」(座長・奥田碩元経団連会長)が、90年比で4%増から25%減という6つの案を提示しました。
- 関東生乳品質改善共励会「最優秀賞」を受賞した 群馬県農民連 住谷 龍太さん(49)
- 関東地方の酪農家3373人が参加した乳質コンテスト「関東生乳品質改善共励会」で、群馬県農民連会員の住谷龍太さん(49)が、最優秀賞(10人が受賞)に輝きました。赤城山の南西麓にある住谷牧場を訪ねました。
- 楽しい写真教室
- ゴールデンウイーク到来。家族旅行や農民運動のさまざまな行事に、カメラの出番も増えるはず。せっかくの写真なら、その時の感動がしっかり伝わるようにしたいですね。
あなたの写真がぐっとよくなるひと工夫を、写真家の亀井正樹さんに連載していただきます。いい写真をたくさん撮って、新聞「農民」にどしどし通信を送ってください。
- 旬の味
- ミツバチが激減している。本紙で浜松市の養蜂家が紹介されていた。困難を抱きながら、果樹や施設園芸農家に思いを寄せる心優しい百姓がここにもいた
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