「農民」記事データベース20090504-875-05

農のこころ

丸山美沙夫


 雪嶺を遠く追ひやり種下す

          木下 倭子

 俳誌『白炎』から。「種下す」は籾の種を蒔くことである。まだ高い山々は嶺に雪が輝き、肌寒い時期である。昔は水田の平蒔きにした。水の冷たいのは大変であった。現在のように田植機が使用されるようになって、ハウスや庭先で枠の中に種蒔きする様変りも見られる。変わらないのは季節に向き合う農の構えに。

(新聞「農民」2009.5.4付)
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2009年5月

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