旬の味
青年部の仲間が「ヤギを飼いたい」というので、知人に頼んで買ってきてもらった。その子ヤギがわが家にきた▼人なれしているのか、そばから離れると「メェ〜、メェ〜」とよく鳴く。その声を聞いて、近所の人がやってくる。「子どもんころはヤギの世話係で、わらを細かく切って野菜くずと混ぜて〓(※)やったっけ」「あのころは、人が食べた残りもんを家畜が食べ、くそは肥やしにして畑に返し、また作物を育ててたんだよな」―今よりゴミの少ない生活だったが、りっぱな循環型だった▼グループで作っているみそが、学校給食に使われることになった。「顔が見えて安心・安全だけではなく、手作りの味を子どもたちに食べさせたい。給食に出荷することで、生産者にも地域にも元気になってもらいたい」という栄養士さんの希望で▼市も地産地消に積極的で、子どもたちが生産者の思いや地域を知る機会になり、食べ物への関心を深めてもらえるようにと食育にも力を入れている。今からみその熟成が楽しみだ。 (竹)
※〓は、「餌」の異体字、「しょくへん(8画)」+「耳」。 (新聞「農民」2009.5.18付)
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[2009年5月]
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