「農民」記事データベース20090525-877-10

気軽に撮って上手になろう

楽しい写真教室

写真家  亀井 正樹


(3)機関紙の写真を撮ってみよう

 良識ある主観で

 カメラを使い慣れてくると、身内のスナップ写真だけでなく、私たちの運動や様々な活動の記録を撮影し、機関紙に投稿して多くの人々に伝えることができます。情報を正確に伝達するには、記事とともに写真は大切な媒体です。

 しかし写真が印刷物として配布されるとなると、掲載される写真は私的なスナップ写真の次元を超えて、公的な存在となります。そのため内容的にも、技術的にもしっかりしたものを提供することが求められます。

 機関紙とは一般の新聞と異なり、同じ運動を志す仲間たちのメディアです。ですから取材の撮影においても、傍観者的な視点ではなく、運動を向上させるための良識ある主観が求められます。

 問題意識とテクニック

 取材の撮影で大切な要素は、対象への問題意識と必要に応じた撮影テクニックです。この両輪が合致したときに、はじめて力ある写真に結びついてゆくのではないかと考えます。

 後者のテクニックの部分は、自分のカメラの持つ機能を熟知し、必要に応じて利用してみることです。

 たとえば、登壇者の発言場面を撮るとき、コンパクトカメラのほとんどに、また中堅型や一眼レフタイプの一部にも用意されている通称「シーンモード」のうちの「人物」または「ポートレート」モードを起動させることで、背景のボケを強調し登壇者そのものを引き立てる効果があります。

 デモ行進など動きのあるものを躍動的に表現するためには「シャッター速度優先オート」の機能があれば、任意にスローシャッターを選択し、いわゆる「流し撮り」の効果を表現できます。

取材対象への問題意識が明確でないと、デモ行進の写真もこれほど違います。下の写真ではとても紙面に掲載することはできません

 自分のカメラが持つ様々な機能を、確認してみて下さい。

(つづく)

(新聞「農民」2009.5.25付)
ライン

2009年5月

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