気軽に撮って上手になろう楽しい写真教室写真家 亀井 正樹
(3)機関紙の写真を撮ってみよう良識ある主観でカメラを使い慣れてくると、身内のスナップ写真だけでなく、私たちの運動や様々な活動の記録を撮影し、機関紙に投稿して多くの人々に伝えることができます。情報を正確に伝達するには、記事とともに写真は大切な媒体です。しかし写真が印刷物として配布されるとなると、掲載される写真は私的なスナップ写真の次元を超えて、公的な存在となります。そのため内容的にも、技術的にもしっかりしたものを提供することが求められます。 機関紙とは一般の新聞と異なり、同じ運動を志す仲間たちのメディアです。ですから取材の撮影においても、傍観者的な視点ではなく、運動を向上させるための良識ある主観が求められます。
問題意識とテクニック取材の撮影で大切な要素は、対象への問題意識と必要に応じた撮影テクニックです。この両輪が合致したときに、はじめて力ある写真に結びついてゆくのではないかと考えます。後者のテクニックの部分は、自分のカメラの持つ機能を熟知し、必要に応じて利用してみることです。 たとえば、登壇者の発言場面を撮るとき、コンパクトカメラのほとんどに、また中堅型や一眼レフタイプの一部にも用意されている通称「シーンモード」のうちの「人物」または「ポートレート」モードを起動させることで、背景のボケを強調し登壇者そのものを引き立てる効果があります。 デモ行進など動きのあるものを躍動的に表現するためには「シャッター速度優先オート」の機能があれば、任意にスローシャッターを選択し、いわゆる「流し撮り」の効果を表現できます。
自分のカメラが持つ様々な機能を、確認してみて下さい。 (つづく)
(新聞「農民」2009.5.25付)
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[2009年5月]
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