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「都市農業振興条例」の制定を東京農民連が要求手厚い経営助成策を東京・清瀬市の小寺理一さん 「厳しい東京の農業」今は1・5ヘクタールの畑で妻と息子夫婦とともに多品目少量生産で野菜を作っています。相続税が高すぎて、“相続を3回やれば、3代目で資産がゼロになってしまう”と、農家の間で言われています。しかし、今は3代目に行く前に、次の代で農業は終わりという農家が増えています。農地の一部を小作用に貸し付けていますが、相続の場合、貸し農地の現況が農地であっても宅地とみなされ、宅地並み課税になり、何千万円という税金がかかってきます。国は、農家を課税の対象とだけみるのではなく、農家経営が成り立つような施策を実施すべきです。現役就農者の高齢化が進み、後継ぎがいないのは、農業では食べていけないからです。働き手確保のための助成を手厚くすべきです。 東京で農業を続けていくのは大変ですが、東京にも農業が残っていることを理解してもらい、一人でも多くの都民に東京産の野菜を食べてもらうのが、私の信条であり、夢でもあります。
地産地消は消費者と生産者との交流から始まります。その意味からも東京の農業を知ってもらうために実際に農家に足を運び、畑を見て、さらに農作業を体験していただくのが一番の早道かと思います。
東京・町田 北島牧場を訪問東商連婦人部のみなさん農家が都市住民を農場に招き、交流する機会が増えています。東京商工団体連合会(東商連)婦人部協議会の約50人の参加者は5月10日、「食の安全とわたしたちのくらし」のテーマで、東京都町田市の酪農家、北島一夫さん(65)=東京農民連会員=の牧場とアイスクリーム・牛乳工房を訪問しました。神奈川県相模原市の牧場で、北島さんは、農林水産大臣賞を受賞した自慢の牛を披露しながら「訪問してくれたみなさんは、食に対する理解度が高く感激しています」と述べました。 さらに「ここ2、3年の飼料・肥料、資材、油の高騰で貯金がある農家は貯金を使い果たし、貯金がない農家は借金をしたり、生命保険を取り崩したりして何とかしのいできました」と酪農の厳しさを説明。「乳価が上がったとはいえ、恩恵があるのは大きな乳業メーカーだけ。酪農家への還元は少ないのが現状です」と語りました。
最後に「日本の農業を守るためにも、消費者のみなさんに相応の負担をしてもらうなど、国民的な合意も必要です。少しぐらい高くても国産のものを飲んで食べてください」と呼びかけました。 参加者は町田市の「東京みるく工房ピュア」を訪れ、北島牧場で搾った牛乳で作ったアイスクリームを味わいました。杉並区から来た遠藤操さんは「東京でがんばっている農家がいることが驚きでした。たい肥作りなど苦労しながら自然の循環を生かして、農業に取り組んでいる姿を見て、私たちも農業に対する理解を深め、応援していかなければと思いました」と話していました。
(新聞「農民」2009.5.25付)
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[2009年5月]
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