農山村の自然と暮らしを描く平野庄司さんの切り絵展秋 田 市
ファン3000人が心ゆくまで鑑賞北国の農山村の自然や子どもの遊び、祭りなどの風景を、白と黒の線で表現する切り絵。秋田県藤里町に住む平野庄司さん(81)の第55回切り絵原画展が4月18日から6日間、秋田市で開かれました。会場には、40年余りにわたって創作してきた約2000点の作品から、ふるさとの原風景や家族のきずな、農作業など、昔なら誰でも体験したことのある情景、450点が展示されました。平野さんが作詞し、岡田京子さん作曲の「〓(※)(ぶな)のうた」が静かに流れる中、のべ3000人のファンが心ゆくまで鑑賞しました。ある女性は「あっ、しょうぶ湯だよ。なつかしい。子どものころ、私も入ってた」と、作品に話しかけていました。
平野さんは43歳の時に発病し、闘病生活の中で切り絵を始めました。東北各県や東京でも多くの個展を開いてきましたが、「今回で最後にしたい」と言います。構想はいっぱいあるのですが、視力が弱まり、切り絵の細かな作業がむずかしくなったそうです。原画の多くは、地元の藤里町に寄贈することに。
また平野さんは、農業・農村問題にも造詣が深く、秋田農村問題研究会の幹事や町議、秋田県農民連の前身(日農県連)の役員などを歴任され、2004年には秋田県多喜二祭賞を受賞しています。 (秋田県農民連 佐藤長右衛門)
※〓は、「木」+「無」。 (新聞「農民」2009.5.18付)
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[2009年5月]
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