2003年7月
■2003年7月28日(第596号)
- 大いに学び語り食べそして交流
- 農民連青年部「夏の学習交流会」が、7月11日から3日間、茨城県霞ケ浦町で開かれ、約60人が参加しました。満々と水をたたえた霞ケ浦を望みながら、大いに学び、語り、食べ、交流しました。
- 生態系守る米作り 技術アップへ知恵を
- 環境創造型稲作技術研修会が7月13、14日、石川県小松市で開かれました。有機無農薬の米づくりの技術交流を目的に民間稲作研究所(稲葉光國代表)などが主催したもの。田んぼの視察や講演を行い、「環境創造型稲作技術研究会北陸ネットワーク」を設立しました。
- 協議案の問題点(4)
- 大会協議案の本体は、すでに紹介してきた「米改革戦略」と「経済事業改革指針」を含めて「農と共生の世紀づくりをめざして――JA改革の断行」と題されています。
- 守ろう食と農 私たちで
- 群馬県母親大会が6月22日、富岡市生涯学習センターを主会場に開かれ、農民連食品分析センターの石黒昌孝所長が講演しました。
- 心(農民)と心(消費者)の交流を求めて
- 「種まく農家の姿を、食べてくれる消費者に」――北海道・小清水産直センターは今年6月、農産物の栽培履歴を公表するシステムを導入しました。大手食品企業の偽装表示で全国的に脚光を浴びるようになった「食のトレーサビリティ」。しかし、産直センターのは、農家と消費者の心の交流を取り戻したいという思いから。携帯電話を使ったシステムとともに注目されています。
- 遺伝子組み換え作物が日本で作付されたら…(中)
- シュマイザーさんは「さらに重要な問題は、農民がGM作物を導入する際にモンサントと交わす契約書であり、農民のすべての権利が奪われる」と指摘します。その内容とは――
- 特別栽培農産物に関わる表示ガイドライン改定について(上)
- 農水省が5月26日に、特別栽培農産物に関わる表示ガイドライン(以下、ガイドライン)について資料を公開しました。2004年4月から適用されます。内容について、3回に分けてお伝えします。
- イノシシ退治はおまかせ
- 岡山県内ではイノシシやシカ、ヌートリアなどによる鳥獣被害が広範な地域に及んでいます。和気郡佐伯町でも、イノシシが、町内各地に出没し、稲や大豆、タケノコなど農作物が被害にあっています。町では一頭捕獲すると、1万円の報奨金を出しているほどです。
- 農家のこだわり生産ジックリみました
- 新潟農民連と新婦人は6月6日、新婦人産直で取り扱っている海水塩と、会員が農産物に使っている有機肥料の製造現場を視察し、17人が参加しました。
- 5周年を迎えたョ/親子で仕込みに熱中
- 兵庫農民連産直センターは6月28日、「土曜朝市5周年まつり」を行いました。
- 旬の味
- 青年部の学習交流会に参加し、航空自衛隊百里基地で、民有地に阻まれ「く」の字に曲がった誘導路を初めて見た。この土地を平和公園として維持し、闘争してきた人たちがいる
■2003年7月21日(第595号)
- お米屋さんと消費者の間を行き交う米(マイ)パック
- お米屋さんが届けてくれる、通気性のよい布製の通い袋に入った産直米。その袋には自慢の絵手紙を描いて、その名も「米(マイ)バック」――。こんな夢のあるとりくみが、東京・世田谷区のお米屋さん、三田精米店と新婦人世田谷支部むつみ班との間で、2月から始まっています。
- うまい米作りの努力わかった
- 東京・中野区の米屋さん10人が6月29日、長野・佐久地方を訪れ、「佐久楽農倶楽部」の斎藤増夫米部会長ら、稲作農家と交流しました。
- 米屋さんと生産者をつなぐ交流会
- 農民連は、8月10日と24日、大阪と東京で「米屋さんと生産者をつなぐ交流会」を開きます。
- 日本人が食べる米は日本で作る以外ない
- 滋賀県栗東市のJA栗東農協で7月5日、真嶋良孝農民連副会長を講師に「食料・農業問題学習会」が開かれました。これは滋賀県栗東農民組合が主催したもので、栗東市内を中心に農民・消費者・行政職員など60人が参加しました。
- 暮らしと経済の再建へ運動さらに/食品分析センター募金者名簿
- 平和・民主主義・生活向上の3つの共同目標で幅広い団体、個人が結集する全国革新懇(平和・民主・革新の日本をめざす全国の会)は7月5日、都内で第23回総会を開催しました。
- 協議案の問題点(3)
- 前回大会からの信用事業の自主ルールづくりに続き、今大会では、経済事業の自主ルールづくりとして「経済事業改革の指針」が示されようとしています。
- 遺伝子組み換え作物が日本で作付されたら…
- 「カナダからの警告―もし日本で遺伝子組み換え作物が作付けされたら」多国籍企業モンサントの種子支配とたたかっているカナダの農民パーシー・シュマイザーさん(72)が6月下旬に来日。「遺伝子組み換え(GM)作物の種子が一度自然に放たれれば、すべての種子が汚染され、農民の権利は奪われ、農業が破壊されてしまう」と訴えています。
- 屋外の試験栽培急ぐな
- 「今、なぜ、遺伝子組み換え稲の屋外試験を急ぐのか」「ストップ遺伝子組み換え汚染種子ネット」などの呼びかけで7月3日、都内で緊急集会が開かれ、集会に出席した農林水産省と厚生労働省に、厳しい抗議の声が相次ぎました。
- 松尾佐知子のやっぱりごはん
- 最近「キンメやカジキ食べても大丈夫なの」とよくきかれる。だれだって厚労省のあんな発表をきけば水俣病の経験があるだけに不安になる。今回の発表は外国で「妊婦への摂食指導」がされたので日本も見習ったとのこと。水銀は土壌、動植物、水や大気と地球上のどこにでも存在し、キンメやカジキも自然界の汚染のレベルだけど、胎児の脳には蓄積されやすいので、妊婦への注意を呼びかけたのだ。
- 1株の稲を囲み畦道講習会
- 庄内産直センター米部会は、各地域で「畦道講習会」を開催しています。今の時期の稲は、葉が8枚から9枚の最も元気な分けつ期を迎えており、この時期にいかに「すっきりした、稔り多き稲」にするかがポイント。
- ホタルの舞いに歓声
- 台風6号が過ぎ去った6月21日、石川新婦人・石川農民連共催の「ほたる鑑賞会」が行われました。
- 3年半で7万本以上販売
- 農民連ふるさとネットワーク関東の「農民連醤油」は3年半前に発売されて以来、これまでに7万本以上(1本1リットル)を販売し、消費者から好評を博しています。
- 旬の味
- 群馬母親大会が6月22日、富岡市で行われ、全体会の講演に農民連食品分析センター所長の石黒昌孝さんが来るというので、田植えの真っ直中でしたが、会場にかけつけました。食の安全についての関心は高く、分析センターに期待する参加者の熱気をひしひしと感じました
■2003年7月14日(第594号)
- “ホタルの里”の勇気ある挑戦
- 初夏の夜には、ホタルが幻想的に舞い、羽化したばかりのトンボが大空に飛び立つ準備をしている。収穫を迎えた秋には、夕日のなかを赤トンボが群れ飛ぶ…――そんな農村の原風景を豊かに蘇らせる試みが始まっています。京都農民連は今年から丹後、綾部、美山の3カ所で無農薬米の試験栽培に取り組んでいます。除草剤を減らすことで安全・安心な米作りとともに、田んぼや地域の生きものがより豊かになる環境面での期待もあります。その一つ、丹後地方の網野町農民組合を訪ねました。
- 農村を崩壊させるな!
- 「訴えよう! 厳しい農業の現状と我々の気持ち」――。第3回湯沢雄勝農業者大会が6月21日、秋田県稲川町の体育館で開かれました。1200人の農民がつめかけ、農業つぶしに拍車をかける「米改革」に批判が続出、会場は熱気に包まれました。
- 廃案めざし抗議集会
- 自民、公明など与党3党は7月4日、衆院本会議で、自衛隊をイラクに派兵する特措法案の採決を強行。衆院議員面会所で開かれた抗議集会で、石黒昌孝・農民連事務局次長は「参院で廃案にするために全力を尽くす」と決意を表明しました。
- 固定資産税450万円→23万円に
- 埼玉県上里町の肥育牛農家のSさんは、農民連本庄・児玉センターとともに町税務課と固定資産税の問題で交渉し、年額450万円の税額を23万円へと大幅に引き下げさせました。
- 協議案の問題点(2)
- 全国農協大会の第一議案は「JAグループ米改革戦略」です。実績わずか231トンにすぎない「日本米の輸出」を9本柱の一つにすえるなど、目先を変える「苦労」が目につきます。
- 地場産大豆100% 天然熟成の味噌
- 消費者の協力も得て立ち上げた「ふじの木農場」(代表・鶴巻純一さん)は、新潟農民連県央センターの自前の味噌加工場です。昔、農家は自家製の味噌を作っていましたが、減反政策によって「米ばかりに頼れない。付加価値をつけた加工品を作ろう」と思案する中で、三条市に農場を建設しました。
- 草太クンがんばれ
- 愛媛県明浜町のミカン農家の後継者・兵頭草太君(17)は、草刈りなどの農作業をしています。父親の岩雄さんから「長男の草太にいろいろな体験をさせてやりたい。農家で研修をさせたいが、どこか紹介してほしい」と相談されました。
- 世界の農業政策の新動向
- 日本では最近、「農業政策」=「農業つぶし政策」といっていいほど、ワンパターンの悪政続きです。しかし、世界では、世界的な農産物価格の下落による家族経営の危機を救うために、価格保障制度の創設や復活、農産物貿易の輸入規制の強化などの政策が次々に実施されています。これは当然のことです。“何が何でも貿易の自由化こそが善だ”“貿易の拡大こそが世界を救う”という「貿易屋」の論理=WTOルールを金科玉条にしている日本政府こそ異常です。インターネットや国際機関の情報から、世界の農業政策の新動向を随時紹介します。
- 開店して半年の「旬鮮館石場みせ」/今年も元気で働く三連水車
- 鹿児島県肝属郡吾平町の直売所「旬鮮館石場みせ」は、開店して半年になります。日曜日を除く毎日午前9時から午後5時30分まで開き、お客さんも増えています。
- 田植え交流会に300人
- 福岡県の農民連と新婦人の田植え交流会が6月22日、若宮町で行われました。昨年、福岡で開催された日本母親大会以来、こんなに人々が集まったことがあるのだろうかと、びっくりするほどの300人が参加。新婦人の会員さんや保育園児らが、泥んこになりながら土の感触を楽しんでいました。
- 旬の味
- この秋は何と蒙古ならぬ猛虎阪神が博多に来るらしい
■2003年7月7日(第593号)
- 国産大豆のお豆腐食べた〜い/誇りをもって作っています
- 「おいしくて、安心できる農民連大豆の豆腐が食べたい」――愛知県ではいま、新婦人とお豆腐屋さんと農民連が共同する「豆腐産直」の取り組みが、波のように広がっています。たった1年ほどの間に、愛知県下の新婦人11支部、お豆腐屋さん9軒、総計2700丁(1カ月)にまで広がりました。消費者の「安心・安全なものを食べたい」という素朴な願いが、大きな大きな追い風となって農民連のもの作りを応援しています。
- 最悪の米つぶし・食糧法改悪に抗議し、食糧自給率向上の国民総ぐるみの運動を呼びかける
- 一、6月27日、参議院で「食糧法改悪案」が与党の賛成で成立した。「食糧法改悪案」は「米政策改革大綱」を実施するためのもので、米に対する政府の責任を放棄し、生産者にさらなる低米価と減反を押しつけて米生産を縮小させ、主食の米を完全に輸入自由化するものである。また、米流通の規制を撤廃し、中小の卸や小売を米流通から締め出し、価格操作や買い占め、売り惜しみなど、大企業の米流通支配を野放しにするもので、まさに最悪の農業つぶしである。
- 悪政反撃へ いま農民連が出番
- 農民連は6月25〜26日、都内で全国委員会を開きました。39都道府県から72人の全国委員、役員が参加。「米改革」など農民を生産からしめ出す攻撃をはね返し、安心・安全の国内産を求める国民と結んで生産を守る運動など、当面の活動方針を意思統一しました。
- 分析センター募金者氏名
- ご協力ありがとうございました
- 若い果樹専業農家3人農民連に
- 山形県東根市の若い果樹専業農家3人が農民連に加入し、5月29日、東根支部を結成しました。
- 甘いおいしい安全 今年も好評です
- 和歌山・紀ノ川農協は15年以上前から春の交流「いちご狩り」に取り組んでいます。今年も4月23日から5月18日まで受け入れを行い、4つの生協の組合員さんや紀ノ川農協の直売所「ふうの丘」の会員さんなど1000人以上が参加者しました。
- 朝どり野菜で地域に根ざしたもの作り
- 当社、秋田市中央卸売市場の丸果秋田県青果では、2年前から、朝収穫した野菜を午後のセリにかけ、夕方までにはお店に並び、消費者のその日の食卓にのぼるという「朝どり野菜」にとりくんでいます。一昨年の売り上げは3千万円でしたが、昨年は4千7百万円に増え、今年は1億円をめざしています。
- 物を作ってこそ農民!
- 山形・庄内農民センター大泉支部は6月17日に立て看板取り付けとさなぶり会を行いました。
- 安心・安全 国産大豆の自給率を上げよう/街おこしから 学校給食へと広がった/自分たちの大豆で熱い豆腐/地域ぐるみで消費者、生産者、メーカーが共同/地しょうゆ造り/“大豆の芽が出た”
- 広大な水田地帯の茨城県東町。転作作物として大豆や麦、そばを作っていますが、大豆の収量は米の3割。しかも選別が厳しく、価格はたたかれます。農家の嘆きを聞くなかで、私は農民組合の班会で「大豆畑トラスト」に取り組むよう呼びかけました。
- 読者からのお便り
- 漢方薬に残留農薬なんて…/頑張る農民の姿を子どもに/産直っ子に励まされてる/国内産の大豆食べられれば
- 着飾った馬コ 軽やかに行く
- 産直協総会の翌日、岩手県滝沢村の「チャグチャグ馬コ」を見学しました。雲にかすむ岩手山を望む田園風景のなかを、色とりどりのきらびやかな衣装を身に付けた馬が子どもたちを乗せて歩きます(写真)。今年は93頭が行進しました。
- 演劇/農民兵士の思い描く
- 民族歌舞団荒馬座は、日本の庶民が暮らしのなかで育んできた民族芸能を舞台で上演している歌舞団です。この夏、平和をテーマにした「故郷(ふるさと)へ―2003・夏」を上演します。作品は二部構成で、第一部は『戦没農民兵士の手紙』(岩波新書)をもとにした朗読劇「もういいかいまあだだよ」、第二部は「秩父屋台囃子」など、いのちの躍動をうたう「民族歌舞集・故郷へ」です。荒馬座に入座して10年、演技班の中心メンバーとして活躍する中村志真さんに作品への思いをききました。
- 「お金かけずに知恵出して」
- 茨城中央農民組合の坂田よてさん(63)は、料理を工夫する名人。女性部の集まりがあるときは、必ず大きな重箱やタッパーに煮物や漬物をたくさん詰めて持ってきてくれます。
- 「お疲れ様」
- 梅雨が立て続けにきたような長雨と大雨に、アイガモたちも「ブルブル」と寒そう。この日は、珍しく快晴になり、カモの食欲が旺盛です。
- 『きくまの民話と伝説』
- 水寄りゆうてのお、水をわがわが引いても間にあわんゆう折に、番にでもして田ぁに水やらないかんゆう折に、みいなが「天王坊」に寄って、いつから番にいくか、どういうふうな上がり方をするかで集まりよった。
- 松尾佐知子のやっぱりごはん
- 我が家の狭い階段のすみっこに置いてある味噌瓶から、いい香りがしてきた。昨年の暮れに仕込んだものがそろそろ食べごろに。自分で作った味噌は、どうしてこんなにもいとおしく、おいしいのか、手前味噌って本当だと実感。
- インタビュー/何気なく使っている日本語 歌舞伎などの芸能に由来する
- いま『ことばの花道―暮らしの中の芸能語』(ちくま新書)という本が評判になっています。私たちが何気なく使っている「間が悪い」「ピンはね」「どんでん返し」といった言葉が、歌舞伎などの芸能に由来していたとは知りませんでした。新聞の文化欄やNHKラジオの「私の日本語辞典」に登場するなど“注目の人”となった著者にインタビュー。日常語と芸能語の関係、演劇や芸能とのつきあい、農村歌舞伎の取材話などを楽しく伺いました。
- 旬の味
- 佐久では今年の梅雨は曇天続きであまり降らない。スーパースイート・きぼうも生育が遅れるだろうと高をくくっていたが、3日ほどの間に分げつが20センチも伸びるのを見て、意外に高温なのを知った
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