「農民」記事データベース20030707-593-10

安心・安全

安心・安全 国産大豆の自給率を上げよう(2)

関連/街おこしから 学校給食へと広がった
  /自分たちの大豆で熱い豆腐
  /地域ぐるみで消費者、生産者、メーカーが共同
  /地しょうゆ造り
  /“大豆の芽が出た”


「こんなに楽しいことはない」

自分たちの大豆で熱い豆腐

新婦人・福岡県久留米支部 樋口裕子


 福岡県久留米市の新婦人久留米支部(権藤クニ子支部長)が豆腐を扱うようになって三年になります。新婦人と「みのう農民組合」の野菜・米の産直から大豆トラストが生まれ、大豆トラストから豆腐が生まれました。

 トラストの大豆で自分たちで味噌を作りましたが、大豆が余ってしまいました。個人で豆腐を作ろうかと思いましたが、なかなかできません(毎朝手作り豆腐で家族に喜ばれている会員さんもいますが)。私も一度、二度と手作り豆腐に挑戦しましたが、長続きはしませんでした。働いている会員さんは、とても豆腐を作るのはむずかしい状況です。

 「豆腐デー」

 何とかならないかと、思案したあげく、私の住んでいる近くの豆腐屋さんに大豆を持ち込みました。豆腐屋さんも驚いていましたが、作ってくれることになり、三年前の新婦人久留米支部総会で豆腐を試食してもらい、月一回「豆腐デー」を設けることになりました。

 豆腐は一釜で六十丁できます。材料は大豆七キロで産直の配達のときに豆腐屋さんに運んでいきます。できたてのまだ熱い豆腐を私が配達します。豆腐屋さんの近くに会員さんがたくさんいるわけではありませんので、配達は大変です。おからも全部わけます。「おからがおいしい」と心待ちにしている人もいます。

 大好評で

 権藤支部長の近くの豆腐屋さんにも頼み、快く引き受けてくれました。今は月二回の豆腐デーとなり、定着しつつあります。二軒の豆腐屋さんは、月一回の私たちの豆腐作りに負担がかからず、損もしていません。消費者にとっては、自分たちが作った大豆で出来立てのおいしい豆腐が食べられるのだから、こんな楽しいことはありません。生産者も大豆の消費が伸びればうれしいことでしょう。消費者、生産者、豆腐屋さんの三者が喜ぶ豆腐作りではないかと、私は思っています。

 夏場はちょっとお休みしますが、私の健康とマイカーの軽トラックのご機嫌が続く限り、豆腐の配達は続けていきます。

 今年は、みのう農民組合が三年がかりで完成させた醤油もできました。味の評判もよく、宣伝しています。野菜、米、大豆、味噌、醤油と産直基礎食品の数が増えるにつれて、たとえ食糧難がきても、これで大丈夫だと心強く思っています。

(新聞「農民」2003.7.7付)
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2003年7月

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