「農民」記事データベース20030707-593-12

安心・安全

安心・安全 国産大豆の自給率を上げよう(4)

関連/街おこしから 学校給食へと広がった
  /自分たちの大豆で熱い豆腐
  /地域ぐるみで消費者、生産者、メーカーが共同
  /地しょうゆ造り
  /“大豆の芽が出た”


自然にやさしい

地しょうゆ造り

語り継ぐ喜び


 五月の声を聞くと、岩手農民連の女性部はそわそわします。そして田んぼ仕事の合間を見て、地しょうゆ造りの準備を始めるのです。女性部での地しょうゆ造りは今年で四年目。体験者も増え、会場も県内四カ所に広がり、この秋、自分で造ったしょうゆを初めて味わえる人もいます。

 岩手には、ウルシ科のヌルデの葉や朴の葉などを熱の微調整に使用してしょうゆの麹を造る昔からの独特な方法がありました。一般的にはヌルデの葉を使いますが、毎年五月の中旬、ヌルデの葉の成長が麹作りの最適な時を教えてくれます。

 昔ながらの地しょうゆ造りは大量生産の商品化の中でとだえ、わずかに樽の保存のために何年もの間、黒く変色した食べられなくなったもろみが残っていました。

 本物の味や風味、栄養など日本の優れた食文化である醗酵食品のあり方に疑問をもってしょうゆ造りを始めた八年前。昔ながらの地しょうゆの作り方を語れる、八十歳代の先輩が健在していたことは、とても幸いでした。失敗談に始まって、数々のエピソード、思い出話を添えて、地しょうゆ造りを教えてくれた先輩たちの目が、語り継ぐ喜びにキラキラ輝いていたことを忘れることができません。

 地しょうゆ造りでは、先人たちの知恵と技のすばらしさに感動の連続でした。原料の小麦と大豆を輪作して土壌作りもしていたこと、ワラ、ムシロ、もろみ造りの樽、かきまぜる櫂など、しょうゆ造りに使われるすべてのものが自然に返るやさしいものばかりであることなどなど、先人たちのすばらしさも伝えることができる地しょうゆ造りを、これからも続けたいと思っています。

(岩手県女性部 伊東庚子)


“大豆の芽が出た”

 新潟県の豊栄大豆畑トラスト(曽我浩会長)の会員三人は六月九〜十日、約二十五アールの畑に種まきをしました。

 入梅になり、芽が出てきました(写真〈写真はありません〉)。十一月上旬頃に収穫を予定しています。

 昨年は収穫時に長雨にたたられ、例年の三分の一しか取れませんでした。今年は三百キロの収穫をめざしています。今から楽しみにしています。

(新潟・豊栄市 松井三男)

(新聞「農民」2003.7.7付)
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2003年7月

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