特別栽培農産物に関わる表示ガイドライン改定について(上)
農水省が五月二十六日に、特別栽培農産物に関わる表示ガイドライン(以下、ガイドライン)について資料を公開しました。二〇〇四年四月から適用されます。内容について、三回に分けてお伝えします。
【概 要】農産物の栽培の表示について、JAS法で規定された有機栽培農産物以外に、これまで減農薬栽培、減化学肥料栽培などの表示が認められてきました。今後はそれらを、一括して「特別栽培農産物」という名称に変えるというのが、今回の「農林水産省新ガイドラインによる表示」の内容です。これによって農産物の表示は、JAS法による有機農産物表示、今回の特別栽培農産物の表示、それから一般慣行栽培の三つに分けられることになります。
【ガイドラインの中身】ガイドライン表示の対象は、農薬、化学肥料をそれぞれ慣行栽培の五割以上減らして栽培したものとなります。今まで農水省は「五割くらい」と言っていたのを、「五割以上減らす」とはっきり明記したことが特徴です。地方公共団体が策定した慣行栽培の数値(化学農薬は使用した成分・回数、化学肥料は無機窒素の使用量)の半分以下であれば、図のように特別栽培農産物として表示できるということです。
【公開の原則】有機栽培は農薬・化学肥料とも使用できませんが、特別栽培では一定使うわけですから、その情報公開が原則になります。公開の方法は、今までのように出荷時にラベルに書く、店舗に並べたときにポップに書くなど。また、新たにインターネットを使って内容を公開しても良いということになりました。 それから図のように栽培責任者と確認責任者を明示することが必要です。栽培責任者と確認責任者、これは同じ人ではいけません。ただし組織で販売する場合には、両方とも組織名で良い、とのことです。 (つづく)
(新聞「農民」2003.7.28付)
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[2003年7月]
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