2010年11月
■2010年11月29日(第951号)
- TPP 開国でなく壊滅だ/横浜駅西口で宣伝・署名活動
- APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が開かれた横浜市で11月14日、経済評論家の内橋克人さんを講師に「APECにモノ申す…講演と市民からの告発『自由化は経済と国民のくらしを脅かす』」が「建設プラザかながわ」で行われ、満員となる200人が参加しました。主催は、全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)、農民連、食農健神奈川会議(食糧・農業と国民の健康を守る神奈川会議)、軍事費を削って、くらしと福祉・教育の充実を求める国民大運動実行委員会。
- 腹の底から怒りの声を
- 降ってわいたような政府のTPP(環太平洋連携協定)参加表明を受けて、農業関連団体からは絶対反対の叫びが沸騰している。一方では、財界・大企業の立場から参加促進のキャンペーンもものすごい。いわく、「バスに乗り遅れるな」。行く先も確かめないで、日本の農業や地域が滅亡するような終着地行きのバスに、急いで乗る必要がはたしてあるのか。
- “いらない!APEC”横浜民衆フォーラム/自給率向上・TPP反対署名活動
- APEC首脳会議開催中の11月13、14日の両日、「『いらない!APEC』横浜民衆フォーラムが同市内で開催されました。同実行委員会(農民連、食健連を含む約50団体が賛同)が主催したもので、多彩なテーマの討論会やデモ行進に多くの海外ゲストや市民が参加しました。
- TPP加入反対、雇用・地域経済守れ/京都の食健連と農民連が宣伝
- 「なくせ貧困、守ろう暮らし、国民本位の行財政実現! 11・18中央行動」が11月18日、農民連も参加して、東京・千代田区の日比谷野外音楽堂で開かれ、全国から3500人が参加しました。
- 農のこころ
- 雪いよいよ夕日の抱かす寄せ野菜
- 韓国の農業と農民のたたかい (2)
- 韓国統計庁の資料によると、米価は持続的に下落している。8月15日現在、全国平均1俵(80キロ)あたり13万2460ウォン(日本円で約9300円)で、2005年以降最低となっている。平野部では12万ウォン(同8400円)台まで下落し、15年前の水準。地域によっては10万ウォン(同7000円)台で、これは前年同期の20%減であり20年前の水準だ。
- 写真で見る/昔なつかし 農の風景
- 畑仕事の昼下がり天秤桶を肩に畑仕事を終えて家路に就く風景
- 沖縄県知事選 みんなでイハさん当選を
- 「やんばるの森にヘリパッドなんかいらない」―米軍ヘリパッド基地(ヘリコプター離着陸帯)をつくらせないために、座り込みを始めて3年。ここは、沖縄本島北部の東村高江地区です。豊かな山原(やんばる)の森に囲まれていますが、広大な米軍海兵隊ジャングル戦闘基地もすぐそばにあるところ。それでも、豊かな自然の恵みを求めて住みつく人が多く、人口の2割が中学生以下という子だくさんな地域でもあります。
- 耕作放棄地で給食用野菜栽培
- 秋田県八郎潟町は、人口6800人、世帯数2500のうち、約3分の1が高齢者で、合併しなかった小さな町です。
- しめ縄づくり急ピッチ
- お正月を前に、しめ縄作りが急ピッチ―愛知県農民連・豊橋農民組合の植田しめ縄グループは、生協や直売所などに出荷するしめ縄づくりに追われています。
- 旬の味
- 経済評論家、内橋克人さんの講演を聞いた。TPP問題の本質をえぐった示唆に富むお話だった。そのなかで内橋さんは、少年のころ、神戸大空襲に遭遇し、逃げ惑う中で黒焦げの死体を見たことを話された
■2010年11月22日(第950号)
- TPP断固反対! エール交換
- 菅内閣は11月9日、「TPP(環太平洋連携協定)で関係各国との協議開始」を閣議決定しました。
- イハ候補へ大きなご支援を
- 全国の農民連会員、新聞「農民」読者のみなさん。いつも沖縄のことを思い、東村パインや黒糖の産直などにご協力いただき感謝しています。
- 備蓄米買い入れ拒否を文書で公表
- 農民連が前々から指摘してきたとおりに、新米価格が大暴落しています。グラフのように、民主党政権が誕生した昨年9月以降、下がり続けた相対価格(卸への売り渡し価格)は、2010年産で、前年9月の価格と比べて14%、2000円も下がってしまいました。
- 農のこころ
- 大根引き土に頑固な力あり
- 食の安全・市民ホットライン立ち上げよう/種子消毒・野菜防カビ剤の農薬 食品添加物に認可する動きが…
- 食の安全・監視市民委員会や日本消費者連盟、主婦連合会など9団体が共催して10月23日、「食の安全・市民ホットラインの提案」シンポジウムが都内で開かれ、50人余りが参加しました。
- 韓国の農業と農民のたたかい (1)/戸別所得補償・MA米・米価・口蹄疫… 日本母親大会実行委省庁などに要請
- 10月13、14の両日、農民連と韓国の全国農民総聯盟(KPL)・韓国女性農民会総連合(KWPA)の政策協議が行われました。韓国側の報告を3回にわたって紹介します。
- COP10を振り返って〈下〉
- 生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の会期中、豊富な資金力にものをいわせて途上国を説き伏せようとする姿勢が、先進国や国際機関に目立ちました。菅首相は2012年までの3年間で20億ドル(1620億円)の途上国支援を表明。国連環境計画(UNEP)などは4年間に43億4000万ドル(3500億円)を増資する考えを示しました。
- TPP参加と食料自給率向上 絶対両立しない(1/4)/(2/4)/(3/4)/(4/4)
- JA全中などが開いた「TPP交渉への参加に反対し日本の食を守る緊急全国集会」で、全中の茂木守会長は「菅政権によるTPP参加への協議開始は絶対に認められない」「所得は補償されても、輸入は増大し、国内生産の崩壊は明らかだ」と指摘。また、冨士重夫専務は「TPPは、金融、保険、医療、公的事業への参入、看護師など労働力の自由化も交渉内容になっており、日本という国の基準がアメリカン・スタンダードに一変してしまう」と批判しました。
- 韓国農民の詩/米価暴落の特集しています
- 韓国の全国農民会総聯盟(KPL)の政策委員長イ・チャンハンさんが、10月16日に新潟市で行われた「国際フォーラム」で読みあげた詩「農民」を紹介します。
- 素材を生かす旬のレシピ
- 干しシイタケ
- 食と農」を読者の目線で“分析センターの地道な努力に感銘”
- 綿密な取材と読者の目線に立った記事――。「食と農」をテーマに、取材や講演などで全国を駆け巡っています。
- 「農の再生と食の安全」富山食健連がシンポ/トラックに枝豆いっぱい
- 富山食健連(国民の食糧と健康を守る運動富山県連絡会)主催のシンポジウム「農の再生と食の安全」が、10月31日、砺波市で開かれ、農家や営農組合の組合長、消費者や生協職員など55人が参加しました。
- 第40回 赤旗まつり/農業の大切さたっぷり
- 第40回赤旗まつりが11月6・7の両日、東京都江東区の夢の島公園で開かれ、メーンストリートに設けられた「ふるさと産直通り」に、農民連と農民連ふるさとネットワーク、日本販売農業協同組合連合会から32組織が出店しました。両日とも好天に恵まれ、4年ぶりの開催とあって、会場は押すな押すなの大にぎわい。各地から届いた秋の恵みをたっぷり楽しみました。
- コンサート&映画上映会開く
- 春から半年がかりで準備を進めてきた「新妻聖子ふれあいコンサート&映画『アンダンテ〜稲の旋律』上映会」が10月23日、茨城県石岡市で開かれました。前日までの心配をよそに、目標を大きく上回る大勢の人が会場に足を運んでくれ、「本当に良い取り組みをしてもらった。楽しい時間を過ごさせてくれてありがとう」という感想をたくさんいただきました。
- 旬の味
- 国会周辺でめずらしい光景が見られた。農協、漁協、森林組合などがTPP(環太平洋連携協定)交渉参加反対の一点で共同し、緊急集会を開催した。ガット・ウルグアイラウンド「例外なき関税化反対運動」の時は、こうは足並みがそろわなかった
■2010年11月15日(第949号)
- TPP 全労連はなぜ反対なのか
- 全国労働組合総連合(全労連)は11月2日、「TPP(環太平洋連携協定)への参加決定に反対する」との談話を発表しました。事務局長の小田川義和さんに話を聞きました。
- お米食べ苦境の農家救おう
- 専門の科学者も「まさしく異常気象だ」と述べた今夏の猛暑が、主食の米にも大きな影響を及ぼしています。白未熟粒の多発などの品質低下や収量の不足に加えて、異常な米価暴落が重なり、農家に深刻な影響を与えています。埼玉県では、県が育種、推奨してきた主力品種「彩のかがやき」の85%が「規格外」という大打撃を被っています。こうしたなか「農林業と食糧・健康を守る埼玉連絡会(埼玉食健連)」を中心に「県内の米農家を守ろう」という運動が始まり、県などの行政も対策に乗り出しています。
- 農民連が全国活動者会議/踏み出そう憲法生かす道へ
- 農民連は11月2日、東京都内で全国活動者会議を開き、35都府県から県連の役員など81人が参加しました。
- 「口蹄疫(こうていえき)」は終わっていない――再建・復興これからが本番
- 日本に10年ぶりに発生した口蹄疫。4月20日の疑似患畜発見の発表から7月4日の最終発症まで、宮崎県の11市町、292戸の畜産農家に被害が及びました。この中には農民連の会員もいます。この間、殺処分した牛・豚その他頭数は28万8643頭で、児湯郡5町では牛や豚が1頭もいなくなりました。
- 農のこころ
- 藁(わら)塚やおやきの村に俺がいる
- COP10を振り返って〈上〉
- 名古屋市で開かれ、179の締約国・NGOなどから1万3000人以上が参加した生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)は10月30日未明、生物遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)のルールを定めた「名古屋議定書」(骨子は別項)と、生態系保全のための世界共通目標「愛知ターゲット」などを採択して閉幕しました。途上国が自らの権利を主張し、NGOも会議場内外で活躍、国際的農民組織ビア・カンペシーナと農民連も重要な政策提案を行いました。13日間に及んだCOP10を振り返ります。
- 生物多様性壊す貿易自由化
- COP10開催中の名古屋市で、10月21日、公害・地球環境問題懇談会がシンポジウムを開き、およそ80人が参加しました。
- 産直20周年のつどい 兵庫/大もの掘り当て大歓声
- 兵庫農民連と新日本婦人の会兵庫県本部は10月24日、丹波市で「産直20周年のつどい」を開催し、新婦人はバス7台で駆けつけるなど約500人が参加。新婦人の岸本友代会長が開会あいさつし、氷上農民組合の芦田浅巳さんが地元を代表して歓迎のあいさつをしました。そして、私が「産直20年のあゆみ」を報告しました。
- 2010冬季カタログ
- 農民連会員自慢の産直品を集めた農民連ふるさとネットワークの「冬季カタログ」ができあがりました。お歳暮やご自宅用に、テーブルの上の“わが家の直売所”と好評のカタログを、ぜひご活用ください。
- 旬の味
- TPP(環太平洋連携協定)交渉への参加をめぐって、情勢が緊迫している。毎度のことだが、財界・大企業の立場でのキャンペーンが、洪水のごとく垂れ流されている。「乗り遅れるぞ!」の一辺倒だ
■2010年11月8日(第948号)
- TPP(環太平洋連携協定)に参加すれば
日本農業と地域経済は壊滅
- 政府は10月27日、環太平洋連携協定(TPP)に参加した場合の影響について、内閣府・農水省・経済産業省の各試算を公表しました。農水省の試算は表のとおりで、日本農業と地域経済が崩壊することは必至です。米は90%が外国産に置き換わり、わずか10%しか残らず、小麦や砂糖、バターなどの乳製品、3等級以下の牛肉は壊滅(自給率、農業生産額も減少など)します。
- COP10国際フォーラム/家族農業は生物多様性を守り世界を養うことができる
- 生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)開催中の名古屋市で10月22日、国際フォーラム「家族農業は生物多様性を守り、世界を養うことができる」が開かれ、約110人が参加しました。主催は、国際的農民組織ビア・カンペシーナ(LVC)、農民連、全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)。
- 再生産できる米価対策を/事務所など全焼の利根沼田農民連(群馬)一刻も早く再建めざす
- 東北6県の農民連で構成する東北農団連(東北農業農民団体連絡協議会)は10月14日、農水省東北農政局に対し、16人が参加して米価対策を求めて要請しました。要請では、(1)再生産できる水準の米価を実現するために備蓄米の買い入れ、(2)米戸別所得補償モデル対策の基本部分の確実な年内支払いと、変動部分を下落水準に見合ったものにすることなどを求めました。
- 農のこころ
- 妻に子に新米は湯気耀かし
- 写真で見る/昔なつかし 農の風景
- 下駄(げた)履きの除草
- 疫病払い「牛鬼の練り」
- 愛媛県今治市菊間町で10月17日、菊間祭りが行われました。菊間祭りでは、馬に乗った小中学生が加茂神社の参道を駆け抜ける「お供馬の走り込み」が有名ですが、「牛鬼の練り」も見ものです。
- 素材を生かす旬のレシピ
- 11月の一品
- COP10監視活動参加 ビア・カンペシーナ代表団 静岡お茶農園 長野白毛餅 視察
- COP10の公式会議がお休みとなった10月23・24日の両日、ビア・カンペシーナの代表団は名古屋市を離れ、農業視察に出かけました。23日は静岡県藤枝市にある農民連青年部長の杵塚歩さんのお茶農園を訪問し、24日は長野県上伊那農民組合の白毛餅(もち)の取り組みを視察しました。代表団の多くが農家や農家出身というだけあって、農業の現場に到着すると目がランランと輝き、生産者を質問攻めにして、にぎやかに交流しました。
- 後継ぎ1年の会員、稲が倒伏 会員15人が手刈りで援農
- 山形市の西山形農民連は10月16日、会員への援農(人手による稲刈り)を行い、役員を中心に会員15人が参加しました。
- 旬の味
- 季節はずれの台風がやってきた。それも大型で、葉もの野菜がまともに直撃されたら全滅だ。どんな防風対策をしたらいいのか、みんな台風の行方をにらみながら頭を抱えていた
■2010年11月1日(第947号)
- 対抗市民行動 in 新潟 国際フォーラム・提灯パレード
- 農民連と全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)、新潟食健連(にいがた食と農と健康、教育のネットワーク)は10月16日、APEC(アジア太平洋経済協力会議)の食料安全保障担当大臣会合が開かれている新潟市で、国際フォーラムと提灯パレードの対抗市民行動を行いました。地元新潟をはじめ、北は北海道から南は宮崎まで全国から238人が参加。「自由化と食料自給率向上は両立しない。全国でたたかいを強めよう」と誓い合いました。
- JA全中が全国代表者集会/全国代表者集会のねらいは?
- JA全中などは10月19日、「米の需給・価格安定と万全な所得補償を求める全国代表者集会」を東京都内で開催。米価の暴落に加え、菅内閣が唐突に打ち出したTPP(環太平洋パートナーシップ協定)による貿易完全自由化の方針に生産現場の不安が広がるなかで、各政党の代表に農民の要求を直接訴えようと、各地の農協組合長ら1000人余が参加しました。
- 農民連食健連 国会前座り込み
- 農民連と食健連は10月20日、「米つくって飯くえねぇ!怒りの農民行動」の第3波として、国会前座り込みを実施。緊急のよびかけに応じて、新潟・茨城・埼玉・千葉の各農民連や農協労連本部などから約15人が参加しました。
- 農のこころ
- 彼岸花産直野菜声みつみつ
- 農民連とKPL・KWPA 2回目の日韓政策協議
- 農民連と韓国の全国農民会総聯盟(KPL)・韓国女性農民会総連合(KWPA)との政策協議が、10月13、14の両日、東京・豊島区の農民連本部で開かれました。この政策協議は昨年9月(韓国・ソウル)に続いて2回目です。
- 名古屋・クアラルンプール補足議定書採択
- 遺伝子組み換え生物(GMO)などの国際取引のルールを定めたカルタヘナ議定書第5回締約国会議(MOP5)は10月15日、採択地と交渉が始まったマレーシアの首都から命名された「名古屋・クアラルンプール補足議定書」を採択して閉会しました。
- 枝豆取り交流会/福島県北農民連の9条田んぼ
- 茨城県南農民組合・長竿生産組合(小暮孝史代表)は10月3日、河内町で13回目の枝豆取り交流会を開き、東京からバスで駆けつけるなど約60人が参加しました。
- 稲刈り交流会/みょうがの花 きれいだね
- 6月27日に田植えした「ひょっこりひょうたん島田んぼ」の稲刈り交流会が10月16日、うきは市にある佐々木督文さんの田んぼで行われ、3歳の幼児から80歳のお年寄りまで約40人が集まりました。
- 旬の味
- 稲の収穫が終わることを、この地方では“蝗(いなご)ばたき”という。その蝗が、今年は例年になく少なかった。赤とんぼも飛ばなかった。すべて異常気象のせいである。高温障害によって、平坦地の稲は反収350キロという大減収だ。しかも“乳白”などが出て1等米がきわめて少ない
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