生物多様性壊す貿易自由化
COP10開催の名古屋市で
公害地球懇がシンポ
COP10開催中の名古屋市で、10月21日、公害・地球環境問題懇談会がシンポジウムを開き、およそ80人が参加しました。
「生物の多様性と農林水産業の未来」と題した第1部では、三重大学大学院教授の石田正昭さんが基調講演し、つづいて新日本婦人の会の安達絹恵さんが、新婦人が全国で取り組んでいる「身近な自然の異変チェック」について報告しました。農民連から齋藤敏之常任委員が発言し、「貿易自由化の政策のもとで農業・農村が破壊され、生物多様性の喪失につながっている」と告発しました。
ビア・カンペシーナの参加者と交流も
第2部は、ビア・カンペシーナとの交流。カナダのコリーン・ロスさんが代表して登壇し、「生物多様性が失われている原因には、遺伝子組み換え技術や遺伝資源の特許化といったアグリビジネスによる生物資源の商業化が大きく影響しており、私たちビア・カンペシーナはこれらの動きに強く反対し、生物多様性を守ろうとしています」と発言しました。
第3部は、「大規模公共事業がかけがえのない自然を壊す〜日本の美しい“やま・かわ・うみそら”を子や孫たちに残そう」をテーマに、日本で初めてダムを撤去させた荒瀬ダム(熊本県)や、COP10の開催地、愛知県で強行されようとしている設楽ダム開発、諫早湾干拓事業に反対し、有明海を再生させる取り組み(長崎県)など、各地の市民運動の実例を出し合い、討論しました。
(新聞「農民」2010.11.15付)
|