2010年9月
■2010年9月27日(第942号)
- 怒 この米価はなんだ! 政府はナニしてる!/雑誌『農民』62号ができました
- 福島県農民連は9月10日から15日まで、「米作って飯食えねぇ! 怒りの農民行動」キャラバンを行いました。
- 本格実施の戸別所得補償 これでは期待と不安が失望に/国を動かした活動に驚き
- 2011年度の農林水産関係の概算要求が発表されました。総額は2兆4875億円で前年度より1・5%増。目玉は、本格実施となる戸別所得補償で、7959億円を充てています。しかし、マニフェストで戸別所得補償に「1兆円が必要」と公約していた民主党。これではマニフェスト違反です。農水予算は減り続け、昨年も財務省から横やりが入り減額されましたが、今年は必要額を確保できるのか。農家の間では、自由化推進と米価暴落に無策の民主党農政に対し、戸別所得補償制度への期待と不安が「失望」へと変わりつつあります。
- 持続可能な都市農業めざす
- 8月28日、名古屋市でシンポジウム「めざせ!持続可能な都市農業 II 〜みんなで支える生物多様性豊かな都市農業〜」が開かれました。
- 農のこころ
- 稲雀威しつ米を余すのか
- 多国籍企業による生物資源の支配にストップを(大要)
- 会議の主な議題は、(1)遺伝子組み換え生物(GMO)などが多様性を破壊した場合の「責任と修復」の方法の確立、(2)遺伝資源へのアクセスと利益配分に関する国際的な枠組みの策定、(3)2002年のCOP6で採択された「生物多様性の損失速度を2010年までに顕著に減少させる」という2010年目標の達成状況の検証と新たな目標(ポスト2010年目標)の策定――などです。
- 素材を生かす旬のレシピ
- ようやく朝晩涼しくなってきました。初秋の野菜を使った一品をお届けします。
- 顕彰会開く
- 9月5日、猛暑のなか、今年も「岐阜県農民運動先覚者の碑」の前で、顕彰会が開かれ10人が参加しました。
- “野菜産直もう一度”の期待強く 復活へ向けて学習会開く
- 山口県でも、かつては野菜ボックスの産直運動が活発におこなわれていました。しかし、東部産直センターでは、野菜生産者の不足に高齢化も手伝って思うように野菜が集まらず、消費者も減り7年前に断念しました。中部産直センターも同時期、念願の直売所を立ち上げることになり、野菜ボックスを中止しました。
- “お米がこんなに安いとは…”/多古町にライスセンター
- 岩手県農民連と新日本婦人の会東京都本部との「お米産直交流会」が、8月29、30の両日、開催され、新婦人の会員19人が岩手県を訪れました。
- 旬の味
- 米の収穫にあわせて、もみ殻を豚舎の敷料にするため、稲作農家に行く日が続く。いつもは強気で有名な農家だが、今年は少し趣が違う
■2010年9月20日(第941号)
- 米つくってメシがくえない
- 「米価下落の張本人は農水省だ!」「政府はただちに米価下落対策を行え!」―稲刈りの真っ最中、「居ても立ってもいられない」とコンバインを降りて全国からかけつけた農民、そして「これは農民だけの問題じゃない」と支援に駆けつけた消費者や労働組合の仲間たち。農民連と全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は9月10日、炎天下、「米つくってメシがくえない、米価対策を求める怒りの行動」を行いました。「怒」のハチマキを締めて250人が参加し、農水省や民主党本部、国会周辺に“怒りの声”が響き渡りました。
- 新米の産地価格 記録的な下落
- 政府・農水省が「米価維持のための米買い入れはしない」と再三にわたり言明し、「需給の乱れも価格の下落も放置」の姿勢を鮮明にしているため、米業者はさらなる下落の不安からいっせいに買い控えに入り、一方で産地側は早売りに走り、米価下落を加速させています。
- 激励と連帯のあいさつ
- 国会はいま閉会中ですが、緊急に農水委員会を開き、米問題を質問しました。山田農相は「来年度から戸別所得補償を本格実施するから、過剰米対策はやらない」という答弁でした。自民党議員も「現実を見ていない」と批判していましたが、私も同感です。
- 農のこころ
- 抱かるる秘境の暮色稲架襖
- 口蹄疫(こうていえき)県民ネットが臨時総会/山形県農民連が税金学習会
- 宮崎県農民連や民主商工会、新日本婦人の会などでつくる口蹄疫対策県民ネットワークは9月2日、18団体から41人が参加して臨時総会を開きました。
- 米価の大暴落に歯止めを/米価下落対策など求める陳情書
- 農民連北陸ブロック(新潟・富山・石川・福井)は9月8日、金沢市内で米価大暴落の歯止めを求めて怒りの宣伝行動を行い、20人が参加しました。当日は台風9号が北陸地方に上陸するという悪天候の中でしたが、新日本婦人の会や労働組合、日本共産党も支援にかけつけました。
- 加工すれば何でも売り物に こんな楽しいことってないね
- 「1俵1万2000円で売るのがやっとのお米も、かき餅(もち)やのし餅に加工すれば1俵12万円、お赤飯でも8万円になります。こんな楽しいことはないし、農家も元気になりますヨ!」――8月に開かれた全国研究交流集会で、加工の取り組みを報告した千葉県の香取芳乃さんの発言が、分科会の会場を大きくわかせました。さっそく佐原市の自宅の庭先に建てられた香取さんの加工所を訪ねてみました。
- 地域を結びまちおこしに貢献 幻の津久井在来大豆
- 10月に名古屋市で生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開かれ、在来作物・種子の保存も重要なテーマになります。神奈川県の「津久井在来大豆」は、古くから津久井地域(現相模原市緑区の一部)で農家が自家の加工用として細々と栽培してきた「幻の大豆」です。今では地域振興に大きく貢献し、食と農の大切さを教えています。
- わこうど結ネット 茶畑農コン合宿/山本敏江さんのイラスト
- 8月28、29の両日、「わこうど結ネット」主催の茶畑農コン合宿が、静岡県藤枝市で開催されました。東京からは旅行社「エコツアー」の協力で46人の若者が廃油を燃料にした「天ぷらバス」に乗ってやってきました。それを迎える地元の参加者は58人。100人を超える“若者の若者による若者のための”大交流会となりました。
- 石窯ピッツァの店「はなな」で2010夏ゆったりライブ
- 茨城県かすみがうら市にある石窯ピッツァの店「Cafe Hanana(はなな)」で8月28日、「Hanana 2010夏 ゆったりライブ」が行われました。
- 本の紹介/千葉市大空襲とアジア・太平洋戦争の記録 100人の証言
- 昨年秋、全日本年金者組合や平和委員会のメンバーが中心となって「千葉市大空襲とアジア・太平洋戦争の記録100人の証言」を刊行しました。千葉市大空襲とその前後を体験した人たちの証言集です。1945年6月10日と7月7日の2回にわたる千葉市大空襲では、中心市街地の7割が焦土と化し、死者数900人以上、4万人以上の人たちが被災しました。本書には、命からがら逃げまどった地獄の体験と、戦時の世相や生活の貧困、勤労動員や学童疎開など、真実が語られています。
- 農の会 現地研究会開く
- 農民連に団体加盟する「農の会」は8月28日、長野県佐久市で現地研究会を行い28人が参加しました。現地研究会では、新規就農した3人の個性的な農業の取り組みを学びました。
- サタデー・マーケット 千葉・土気(とけ)
- 千葉県連青年部が地元の若者と約1年前から企画を進めてきたアーティスト・マーケット「サタデー・マーケット」が8月28日、千葉市土気でついに行われました。マーケット広場の横にある青年たちの要求と署名活動で実現したバスケットボール・コートでは、バスケットボール大会が開催され、会場は終日、参加選手や観客でにぎわいました。
- 農民連青年部 学習交流会 in 長野/感想 農業にやりがいを感じた
- 「私の地元では、同世代の農業従事者が少ないために、若い人と話すことはないのですが、いろいろなところで試行錯誤しながら農業をしている同世代がいるのだと知り、自分もがんばろうと思いました」―農民連青年部は9月4、5の両日、長野県で学習交流会を開き、約60人が参加しました。自然豊かな北アルプスのふもとで、農家・非農家の青年たちは学習と交流を通じて、農業への理解と人とのつながりを深めました。
- 旬の味
- 今年の暑さは異常だ。暑いというより痛い。会う人会う人、あいさつは「今日も暑くてかなわん」。雨続きの後は猛暑続きで、何を植えても枯れてしまってだめだし、なんとか育っても収量が少ない
■2010年9月13日(第940号)
- 米屋さんと生産者をつなぐ交流会 東京会場/大阪会場
- 政府が備蓄米の買い入れを拒否し、米価の暴落が加速しているもとで、農民連ふるさとネットワークは東京(8月22日)と大阪(29日)で「米屋さんと生産者をつなぐ交流会」を開きました。このうち東京会場(文京区民センター)では、生産者、米屋さん、卸業者ら約160人が集いました。
- 山口県農民連とJA県中央会が懇談/84歳会員に元気いただいた
- 山口県農民連は8月26日、米価暴落対策などを緊急課題に、JA山口中央会と懇談しました。JA側からは、山本伸雄会長、専務ら役員5人が出席。農民連からは三好宣捷会長をはじめ7人が参加しました。
- 農のこころ
- 案山子(かかし)には声を怺(こら)ふる力あり
- 全国研究交流集会の報告から/みんなで作ろう、もの言う「農民」
- 全国研究交流集会(8月3〜5日)では、各地から実践にもとづいた報告がなされ、活発な討論が行われました。そのなかから、3人の報告を紹介します。
- 第56回日本母親大会 in 福島/農村の母さん交流会 初参加の人も元気に
- 56回目を迎えた日本母親大会が8月28・29の両日、福島市で開かれました。全国から集まった1万3000人を超える女性たちの元気なこと! 情熱的なこと! 猛暑に負けない、熱気あふれる大会になりました。
- 旬の味
- 二百十日の風祭りが過ぎても、連日35度を越す猛暑が続いている。気象庁は、今夏の平均気温が113年間の観測史上、最も高いと発表した。これは地球温暖化現象によるものなのか、それとも周期的なものか、いずれにせよ熱中症にならぬよう注意をはらって農作業にかかりたい
■2010年9月6日(第939号)
- 口蹄疫被害
- 4月20日に1例目の発症が確認され、29万頭近くの家畜が殺処分された宮崎県の口蹄疫(こうていえき)は、殺処分された家畜の排せつ物の無害化処理が終了し、8月27日、宮崎県により「終息宣言」が出されました。しかし現地では「本当にもう再発しないのか」という不安の声や、「復興に踏み出したいが、そのための補償と支援がほしい」という切実な声がますます高まっています。「終息宣言」間近の26日、口蹄疫対策県民ネットワーク、宮崎県農民連、農民連口蹄疫対策本部は、日本共産党宮崎県委員会、全国商工団体連合会とともに、農水省、内閣官房、総務省、経済産業省、厚生労働省、財務省、国土交通省に要請を行いました。
- 米価暴落対策で緊急要請/米つくって、飯くえねぇ!
- 農民連関東ブロック協議会(代表・大木伝一郎)は8月26日、米価暴落対策などを求めて、農水省関東農政局と民主党埼玉県連、JA埼玉県中央会に緊急要請しました。この行動には、1都4県と新日本婦人の会埼玉県本部から10人が参加しました。
- 貿易自由化がさらに進むと
日本農業はどうなるのか?/食(生活・文化)は子どもたちに夢と希望を育む!
- 今年は日本が議長国となって、APEC(アジア・太平洋経済協力会議)が分野別に全国各地で開催されます。民主党はこれを機会に、昨年12月に発表した「新成長戦略」や菅政権による「新成長戦略『元気な日本』復活のシナリオ」で、アメリカや中国、韓国などとの貿易自由化をさらに進めることを打ち出しています。
- 北部農民連設立準備会開く
- 三重県農民連は8月22日、菰野(こもの)町で北部農民連(仮称)設立準備会を開き、四日市市やいなべ市、菰野町など県北部の地域から35人の生産者が集まりました。
- 農のこころ
- 蜜蜂の羽音のひびく蕎麦の花
- ビア・カンペシーナの窓/ターミネーター技術の復活を阻止するために力を!
- 国際的農民組織、ビア・カンペシーナは7月28日、COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)に向けて、「ターミネーター技術の復活を阻止するために力を!」と訴える行動の呼びかけを発表しました。要旨を紹介します。
- 本の紹介/小川水草著 句文集『水系の絆』
- 神奈川県やJA全農で営農関係の研究と普及に尽力し、現在農業技術センターかながわ農業アカデミーの講師を務める小川政則さん(俳号・水草、相模原市南区在住)がこのたび句文集『水系の絆(きずな)』を刊行しました。
- 第18回生ごみリサイクル交流会2010
- 特定非営利活動法人・有機農産物普及・堆肥(たいひ)化推進協会などでつくる実行委員会は8月23日、東京・早稲田大学国際会議場で「第18回生ごみリサイクル交流会2010・生ごみは宝だ!」を開きました。市民団体や自治体関係者をはじめ消費者、生産者、学生ら約450人が集いました。
- ジャガイモ掘りとバーベキューで交流
- 晴天が続き、気温もグングンうなぎのぼりのなか、更埴食健連(長野市南部、千曲市などの地域)は7月24日、ジャガイモ掘りとバーベキューで交流しました。参加したのは、農民連のほか、新日本婦人の会や医療生協の関係者、そして子どもたち30人余。
- 旬の味
- 生育初期の天候不順で心配された稲の生育も、この夏の好天で豊作が予想される。しかし農家は豊作を喜べない
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