「農民」記事データベース20100920-941-09

都会と農村の若者の出会いは?

わこうど結ネット
茶畑農コン合宿

静岡

関連/山本敏江さんのイラスト


ステキな都会の若者に
農村の魅力をフルに

 8月28、29の両日、「わこうど結ネット」主催の茶畑農コン合宿が、静岡県藤枝市で開催されました。東京からは旅行社「エコツアー」の協力で46人の若者が廃油を燃料にした「天ぷらバス」に乗ってやってきました。それを迎える地元の参加者は58人。100人を超える“若者の若者による若者のための”大交流会となりました。

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炎天下の田んぼの草取り。これも出合いです

 豊かさを再発見

 「わこうど結ネット」は、昨年5月に地元の農業青年によって結成され、農や食をテーマにさまざまな分野の若者たちと結びついてきました。

 今回のテーマは「出会い」。土の上に生きる人とコンクリートの上に生きる人の出会い、自然・農との出会い、笑顔やまごころとの出会い、おいしいものとの出会い。そして素敵な相手との出会いも期待しつつ、茶畑で無農薬茶づくりの話を聞いたり、田んぼの草取りをしたり、グループごとに話し合ったり、バーベキュー&星空コンサートと盛りだくさんの内容でしたが、農村の魅力をフルに感じてもらうために、1カ月以上も前からメンバーが話し合いを重ねて練り上げたものです。

農家が誇りをもって
生産している姿に感動

 今回のイベントでは、田舎では当たり前すぎて見過ごしていたことに、都会の若者が歓声を上げることで見えてくる地域の豊かさを再発見しました。茶畑に出没するシシ肉で炊いたシシ飯の深い味わい。裏山から切り出した竹は全長30メートルの流しうどんの樋(とい)や、おわん、コップ、竹筒炊き込み飯、灯ろうなどに変身。月夜に耳を澄ませば聞こえてくる虫の音。そして何より自分たちが生産した野菜や茶、肉などの農産物を大喜びして食べてくれる姿に、参加した農業青年は「自信がわいてきた」と喜んでいました。

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竹のおわんで“いただきます”。会話がはずんだかな

 東京で交流会を

 一方、東京からの参加者も直接生産者と話をすることで、「農家が誇りを持って生産していると感じた」「これからの生き方、食べ方を考えるきっかけになった」と感想を述べました。

 今回のイベントは「わこうど結ネット」にとって最初の一歩です。次回は、静岡の青年を東京に招待して交流会を開こうという企画も浮上しています。都会と農村の若者、その両者が出会うことで新たな光が生まれることを実感した2日間でした。

(農民連青年部長 杵塚歩)


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東京・豊島区 山本敏江

(新聞「農民」2010.9.20付)
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2010年9月

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