「農民」記事データベース20100927-942-01

米作って飯食えネェ! 怒りの農民キャラバン


この米価はなんだ!
政府はナニしてる!

福島県農民連

関連/雑誌『農民』62号ができました

 福島県農民連は9月10日から15日まで、「米作って飯食えねぇ! 怒りの農民行動」キャラバンを行いました。


過剰米対策を 再生産できる米価を

 これ以上の米価下落は許せない

 初日の10日午前8時30分、二本松市役所前にノボリ旗を持ちハッピを着て、続々と参加者が集まってきました。集会開始前には、二本松市の三保恵一市長が激励に訪れました。

 安達地方農民連の佐藤佐市副会長が「怒りの出発集会」の開会を宣言し、渡辺忠夫会長が「これ以上の米価下落を漫然と見過ごすわけにはいかない。この集会を機に米価下落をとめて、再生産のできる米価を実現するためにがんばろう」とあいさつ。福島県農民連の根本敬事務局長が「今年産の中通りコシヒカリの概算金は60キロ(1等)が9400円。この低米価を打破するには、過剰米対策を是が非でもやらせる世論と運動を大きく広げるしかない」と米をめぐる情勢を報告しました。また、日本共産党の市議会議員や新日本婦人の会、労働組合の代表などが激励のあいさつをしたあと安達地方農民連の本多芳司事務局長の音頭で「要求実現にむけがんばろう」とこぶしをあげました。

 トラクターや軽トラを先頭に

 宣伝カーを先頭に数十台の軽トラで組んだキャラバン隊が行くと、JAみちのく安達本店前では、民主党・太田和美衆院議員の秘書が「議員のメッセージ」を読み上げて紹介し、大玉村役場前の集会では、浅和定次村長から「政権が代わって新たな政策が打ち出されているが、農家の手取り、フトコロがあたたかくならなければ、農業は立ち行かない。市場原理主義で農業はつぶされてしまう。この厳しい状況を打破するために立ち上がったみなさんに敬意を表します。危機打開のためにともにがんばろう」と力強いあいさつをしました。また、本宮市役所前の集会でも、農業委員会会長代理の平勝治さんが激励のあいさつをしました。

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郡山市内を「米まもれ!」とトラクター・軽トラが行く

 11日には会津地方で、12日には須賀川地方、13日には相馬市など浜通り地方で、農協に要請しながら宣伝カーから呼びかけました。

 この怒りの声を大きな運動に

 郡山地方農民連は15日、「実りの秋を喜べない。こんなことがあってはなんね」「おれらは怒ってんだ、行動をおごすべよ」と役員会の一言で、怒りの行動に立ち上がりました。トラクター5台、軽トラック15台、総勢30人が農協会館前に集結。そして、その雄姿を予想以上の報道陣が取り囲みました。

 ノボリ旗やハッピで着飾り、宗像孝会長が「米作りが続けられる米価にもっていこう」と力強くあいさつした後、「米価下落阻止ガンバロー!」の掛け声で市内パレードに出発しました。市役所と農協を回り、20台の車両は農民連の旗と「守ろう、米と農業」の旗をはためかせ、怒る農民の姿を市民に示しました。

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ノボリ旗をたてて二本松市役所前に続々と集結

 郡山地方農民連の平克彦事務局長は、「この行動によって米価が上がるわけではないが、多くの生産者、消費者が『農業まもれ、米まもれ』の運動に参加するきっかけにしたい。いま、来年以降も米をつくっていけるかどうかの瀬戸際。この怒りの声を大きな運動に広げていきたい」と決意を述べています。


雑誌『農民』62号ができました

講演「いま、地域農業と農民連の出番!」など収録

画像 雑誌『農民』62号ができあがりました。

 巻頭は、8月に行われた農民連全国研究交流集会での渡辺信夫さん(立命館大学講師)の講演「いま、地域農業と農民連の出番!」です。集落・旧村から農業を再生する展望を、事例を通じて示し、農民連こそその主役になれると激励してくれます。

 特集1は「地球環境問題と農民運動」。「地球温暖化防止」をめぐる最新の論点と並んで、新たな焦点になっている「生物多様性の保全」について農民運動の立場から課題を明らかにしています。10月に名古屋市で開かれる国際会議「COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)に臨む農民連の主張」(3面に大要)も収録しました。

 特集2は「食健連20周年記念フォーラム」。暉峻衆三さん(元農業・農協問題研究所理事長)ら4氏が、食と農を守る共同の新しい可能性を語ります。

 また、今年は日米安保条約改定50周年です。吉川利明さん(農民連事務局次長)の講演「私たちの食卓と安保条約」では、日米安保体制が日本人の食生活をいかにゆがめてきたか、あらためて思い知らされます。

 1月の農民連全国委員会の決定も収録しました。

 秋のたたかいにおおいに活用しましょう。

 頒価1000円。注文は農民連の各都道府県連か本部まで。

(新聞「農民」2010.9.27付)
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2010年9月

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