「農民」記事データベース20100927-942-09

岩手県農民連 新婦人東京都本部

“お米がこんなに安いとは…”

お米産直交流会
精米所・低温倉庫など見学

関連/多古町にライスセンター


 岩手県農民連と新日本婦人の会東京都本部との「お米産直交流会」が、8月29、30の両日、開催され、新婦人の会員19人が岩手県を訪れました。

 花巻市大沢温泉での懇親会では、農民連女性部が準備した巻き寿司や油麩(あぶらふ)入りの「ひっつみ汁」など、郷土食が勢ぞろい。それぞれの自己紹介と「一言スピーチ」では、「水より安いお米」のポスターを使って、米づくりの実態が紹介されました。子ども連れで参加した若い新婦人の会員からは「お米がこんなに安いなんて知らなかった」と驚きの声も出されました。

 2日目は、「産直米が発送されるまで」をテーマにしたバスツアーを行いました。花巻市内の組合員の田んぼと乾燥施設の視察では、「高温障害が心配」という話を聞き、厳しい日差しのもと身をもって実感しました。その後、産直米を保管している低温倉庫を見学しながら、米検査についても学習。また農民連の精米所では、職員から食味をよくするためにどのように精米に仕上げるかなどの説明を受けました。

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炎天下、農家から米づくりの苦労話などを聞く新婦人のみなさん

 新婦人の会員からは「田んぼから出荷まで、安心の産直米がどうやってつくられているかがよくわかった」と好評でした。

(岩手県農民連 岡田現三)


多古町にライスセンター

千葉・多古町旬の味産直センター

無洗米設備 産直でも活用してほしい

 9月7日、千葉・多古町旬の味産直センターの事務所隣に、新しいライスセンターが竣工(しゅんこう)し、式典には関係者約40人が参列しました。センター代表の高橋清さんが利用者の要求に応じて無洗米設備を新設した経緯について述べ、農民連に加盟する産直組織も活用してほしいと呼びかけました。

画像 その後、関係者でテープカットが行われました。工場を見学した後には「しんのみくうかん」でレセプションが行われ、祭り寿司や米油使用の旬の野菜天ぷらなど、地元の旬の食材を生かした創作料理が振る舞われました。

 新設のライスセンターは、毎時1・5トンを精米し、無洗米加工の処理能力を持っています。入室にはエアシャワー室を通り、各部屋は無窓構造で高床式プラットフォームを採用し、入り口から出口まで一方通行の「ワンウェイ方式」など、衛生管理も徹底しています。また無洗米の精米から出された「肌ぬか」は、田んぼに肥料としてまかれるため、循環型農業の実現にもつながると期待されています。すでにLLP(有限責任事業組合)を結成し、農民連の産直産地や生産者にも施設を利用してもらうように働きかけています。

 生産者が米づくりを続けられ、より多くの消費者にお米を食べてもらうためにも、新しいライスセンターへの期待が高まっています。

(農民連ふるさとネットワーク 渡辺満広)

(新聞「農民」2010.9.27付)
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2010年9月

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