「農民」記事データベース20100920-941-15

旬の味


 今年の暑さは異常だ。暑いというより痛い。会う人会う人、あいさつは「今日も暑くてかなわん」。雨続きの後は猛暑続きで、何を植えても枯れてしまってだめだし、なんとか育っても収量が少ない▼8月の中ごろから、甘藷(しょ)の収穫が始まった。いつもの年なら、反当たり2000キロ以上の収穫量なのだが、今年は1200キロからよくて1600キロどまりだ。肥料などの資材代を差し引けば赤字で、労賃などとても出ない▼しかし、猛暑だからといって負けてはいられない。「米まもれ、農業まもれ」の声をあげ、農政を変え地域を元気づけていこう。農民組合の直売所に野菜を出荷する生産者に話を聞くと、「市場にはきれいな規格品でないと出せないし、少量では受け付けない。直売所なら、お金になり助かっている」と、感謝の言葉がかえってくる▼民主党政権は、米価下落に何の対策も講じようとせず、戸別所得補償制度にしがみついている。農家の苦難に耳を傾けようとしない農政に、怒りの声を広げよう。

(文)

(新聞「農民」2010.9.20付)
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2010年9月

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