2007年4月
■2007年4月30日(第778号)
- アメリカが途方もない圧力/全国食健連の国際フォーラム
- 「米を含むすべての農業分野」を対象に、日米EPA(経済連携協定)交渉を始めろ――アメリカから、こんな途方もない圧力が強まっています。こういう圧力のもと、4月27日に開かれた日米首脳会談では、日米EPAが初議題になり、にわかにキナ臭さを増しています。
- 能登半島地震/義援金協力の団体・個人名(敬称略)
- 福島県農民連は、会員から届けられた農産物とカンパを能登半島地震の被災地に届けました。
- 日豪FTA、EPA交渉中止を
- 福岡県築上町の農業委員会は、4月10日に開かれた総会で、「日豪FTA、EPA交渉の中止を求める建議書」を、賛成多数で採択しました。
- 農のこころ
- カラス遠見水面騒がせ種浸す
- 食健連の国際フォーラム
- 国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)は5月19日(土)に東京都内で国際フォーラム「“貿易自由化”は、食と農業を破壊する―FTA/EPA・WTOから食糧主権へ―」を開きます。
- 数億人が深刻な水不足に
- 国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」(別項参照)の第2作業部会が4月6日、「地球は今まさに温暖化の影響を受けている」と警告する報告書を発表しました。
- 学校給食に野菜供給したい/横浜でGMナタネ8件検出
- 兵庫県連女性部は3月24日、多可町で第7回総会を開きました。全国連女性部役員の秋山佐登子さんの報告で始まり、昼食は手作り弁当。自慢の漬物、ほうれん草の白和え、おはぎなどが出され、大いに盛り上がりました。
- 海老原 恒男さん死去
- 農民運動栃木県連合会事務局長の海老原恒男さんが4月11日、病気のため亡くなりました。58歳でした。4日の葬儀では、農民連常任委員、関東ブロック協議会の松本慎一さんが弔辞をのべました。
- この人/横浜市泉区の緑園なえば保育園 保育士 上西麻美さん
- 春は新しいスタートの季節。上西麻美さん(22)は、横浜市泉区にある「いずみ苗場の会・緑園なえば保育園」で、四月から働き始めた保育士さんです。この保育園で働くきっかけは、新聞「農民」に載った記事でした。
- 本の紹介/患者さんの笑顔が見たい―東葛看護学生の日々
- この本は、東京・江戸川のほとりに立つ勤医会・東葛看護専門学校で、看護を志して学ぶひたむきな群像を描いた、エッセーと写真によるドキュメントです。エッセーを書いているのは、2005年9月まで校長を務めていた三上満さん。写真は、元教諭で日本リアリズム写真集団会員の小林功さんです。
- 旬の味
- 桜前線が日本列島を北上するにつれ、いよいよ農繁期に突入だ。田んぼではトラクターがうねり、田植えの準備に大忙しのシーズンが始まった
■2007年4月23日(第777号)
- 日豪EPA
- 本とオーストラリアの間で、EPA(経済連携協定)の交渉が進んでいます。オーストラリアの牛肉・乳製品・小麦・砂糖が関税ゼロで輸入されれば、日本の農業、特に主産地の北海道では、壊滅的な影響が出ると予想されています。
- 改憲手続き法案衆院で採決強行/世論にそむく暴挙
- 憲法9条の改悪をねらう改憲手続き法案が、4月13日、衆議院で自民・公明の両党により強行採決されました。日本共産党、社民党、民主党は出席して反対、国民新党は退席しました。
- 被災地救援策急げ/引き続き救援物資・義援金をお願いします
- 害被災者支援と災害対策改善を求める全国連絡会(災対連)は4月12日、政府(内閣府防災担当)に対して、能登半島地震被災者支援の緊急申し入れを行いました。この要請行動には、加盟団体の農民連はじめ、民医連、新婦人などの代表が参加。
- 農のこころ
- 蒔きし種妻が消しゆく平らかな
- 「日本の農民連」大きく報道
- タイの英字日刊新聞「バンコク・ポスト」は、3月18日付で「母なる大地のために種をまく―相違点に橋をかける」と題して、アフリカ・マリで行われた食糧主権国際フォーラムでの農民連の活動を大きく取り上げました。バンコク・ポストは、タイの英字日刊新聞の中では最大の発行部数を誇っている新聞です。その一部を紹介します。
- 政治とカネ 疑惑底なし!? 松岡農水相
- 「安倍内閣のアキレスけん」と言われている松岡農水相に、カネにまつわる新たな疑惑が次々に噴出しています。「あの薄気味悪い顔は、もう見たくない」という人も。
- 「控訴棄却」の不当判決/盛り上がった群馬女性部総会
- さわやかに清涼感ただよわせる明治乳業のコマーシャル。しかし、それを作る工場のなかでは、想像もつかない差別・人権無視が30年以上も。
- 低価格米の正体が見えた! くず米、古米、奇形米がゾロゾロ…(1/2)/(2/2)
- 5キロ1290円、1398円…。ドラッグストアやディスカウントストアに並んでいる低価格米。根強い人気ですが、その米を調べてみたら、粒径の小さいくず米や古米がゾロゾロ。こんな米でもあなたは食べますか?
- 読者からのお便り
- “食育”は日本農業守ってこそ/「領収書添付」を否決するとは…/「医療廃棄物」をタイへ輸出とは/ニンジンジュース作って再び妻に/損をしない農業目下考え中です/脳の活性化のためクイズに挑戦/夫の家に農作業手伝いに行き…/千葉・船橋 矢島久美子さんの絵
- 演劇/おくにことばで語る今、むかし(part III)
- 「おくにことばで語る今、むかし」のPart IIIは、江戸ことばを中心に、愛知から西にくだる構成。昔ばなしの人情味のある温かい世界が、俳優の豊かな表現で楽しむことができます。
- 本の紹介/秋元波留夫・清水寛共著 忘れられた歴史はくり返す
- 障害者団体「きょうされん」(旧称:共同作業所全国連絡会)発行のこのブックレットは、100歳の精神科医・元東京大学医学部教授の秋元波留夫さんと、「戦争と障害者」研究の第一人者、埼玉大学名誉教授の清水寛さんの共著です。
- 味噌の手作り体験 大好評/遺伝子組み換え食品学ぶ 大豆を使った料理で交流
- 千葉・多古町旬の味産直センターと産直をしている千葉・神奈川の新婦人で、ここ数年、味噌(みそ)の手作り体験が大好評を博しています。
- 「鹿児島県農林水産9条の会」発会の集いでの萬田 正治さん(鹿児島大学名誉教授全国合鴨水稲会代表世話人)の講演
- 戦争が終わって、国民みんなが戦争はいやだと思い、食べものがいかに大切かを願い、いまの憲法が生まれました。しかし60年経過して、平和がこんなに色あせ風化するものなのでしょうか。食料は平和と一体のものですが、自給率は40%を割りこみ、いまやわが国は食料輸入大国にされてしまいました。
- 直販施設「ゆうのう」田舎料理「けんちん亭」
- 茨城県つくば市。筑波山の麓(ふもと)に、都市と農村の交流の場、直販施設「ゆうのう」と田舎料理「けんちん亭」があります。市民農園の素人からベテラン農家まで、いろんな人が作った地場野菜が盛りだくさんの両施設。オーナーの恵田三郎さん(70)は、県南農民組合の賛助会員です。
- 私たちの村にも「9条」大看板
- 民連顧問・佐々木健三さん宅前の「憲法」大看板を新聞「農民」(772号)で拝見しました。目につく活動は大事ですね。
- 旬の味
- 新しい門出の季節。農協にも4人の新しい職員を仲間として迎えた
■2007年4月16日(第776号)
- GM(遺伝子組み換え)ナタネがみつかった
- 採取したナタネから遺伝子組み換え(GM)が検出されました。農民連食品分析センターの遺伝子組換えナタネ調査隊は3月30日、静岡市の清水港周辺で、生活クラブ生協静岡の静清センター組合員のみなさんとともに、遺伝子組み換えナタネ自生の共同調査を行い、「監視活動を引き続き強めよう」の思いを新たにしました。
- 選挙で増税勢力に“ノー”を/赤字なのに容赦ない消費税
- 農民連も加盟する「消費税廃止各界連絡会」は3月30日、導入19年目をむかえた消費税の廃止を訴える宣伝と署名行動を行いました。
- 食糧主権国際フォーラムに参加して
- 食糧主権フォーラムに参加して、世界のさまざまな地域で活動している人たちとの交流の機会がありました。青年同士の交流も持つことができ、そこで来年、ラテンアメリカで青年独自の食糧主権フォーラムを開催することが計画されました。
- 確定申告後の心得/食品分析センター募金署名
- (1)税務署からはがきや電話があったら自分で返事を出したり、ひとりで税務署に行ったりしない。断っても不利益はありません。
- 農のこころ
- 老化なく老華でいたし種浸す
- 能登半島地震現地リポート
- 能登半島地震の被災地に、救援活動のため現地入りした農民連青年部事務局長の森吉秀樹さんのリポートです。
- 湯につかりたっぷり交流
- 静岡県農民連女性部の集いが3月18、19の両日、焼津市のかんぽの湯で開催され、14人が参加しました。
- この人
- 2月の県連大会で、新しく会長に選出された宮岸美則さんは、このほど45年間勤めたJR西日本を退職。これまで“半農半鉄”の兼業で、六反の水田と産直向けの大豆づくりをしてきましたが、これからは農業と農民運動に専任です。
- 子育て終わっても農作業に収穫体験に
- 新婦人愛知県本部は、親子リズム小組などでつながった会員がやめていかないように、毎年3月に親子リズム小組の卒業対策として“産直でつなげよう”と、農民連の産直訪問を行ってきましたが、なかなか成果が上がりませんでした。
- 旬の味
- 税金申告の季節が終わり、これから地方税が課税される。なかでも、国民健康保険税の値上げが、あちこちでたくらまれているようだ。不況のもとで、国保税の値上げは生活を直撃する
■2007年4月9日(第775号)
- 被災地輪島でただちに救援活動
- 3月25日午前9時42分、石川県能登半島を中心に、マグニチュード6.9の強い地震があり、死者1人、重軽傷者260人余り、家屋の全半壊など甚大な被害が発生。その後も強い余震が続き、1000人以上の被災者が避難生活を余儀なくされています。現地で救援活動にあたっている石川県連事務局長・西忠恭さんのリポートです。
- 鹿児島県農林水産9条の会発足
- 「鹿児島県農林水産9条の会」の発会の集いが、3月24日に開かれ、県下各地の農村から58人が参加、消費者の立場から鹿児島市民もかけつけました。
- 産直は新婦人の元気の素/真備町農民組合が結成40周年祝賀会
- 農民連ふるさとネットワークは3月22、23の両日、今年で3回目の「新婦人産直情報交流会」を開き、各地の産直センターから30団体52人が参加。各産直センターから5人が報告し、11人が発言しました。
- 食料自給率が12%に下がっても「国内生産は結構残るじゃないか」
- 農水省は2月26日、経済財政諮問会議のEPA・農業ワーキンググループに、農産物の関税を全廃(完全自由化)した場合、食料自給率が現在の40%から12%に下がるとの試算を提出しました。経済財政諮問会議のねらいは、日豪に続いて、日米、日中のEPAの締結に向けた道筋をつけ、財界の要求にもとづくグローバル化をさらに推進すること。農水省に試算を提出させたのもこの議論の一環であり、極めて危険な事態です。
- 農のこころ
- あぐら座の春陽ふくらむ棚田考
- 生物や遺伝子を特許にするな/食品分析センター募金者名(敬称略)
- WTO(世界貿易機関)をはじめ、アメリカ政府や多国籍企業が、改造した生物や解読した遺伝子を特許化して独占しようとする動きが強まるなか、3月21日、東京都渋谷区の日本青年館で、「生命特許を考えるシンポジウム」が開かれました。主催は同シンポジウム実行委員会。
- 舟を台車にのせ峠越え
- 京都市左京区蹴上にあるインクライン(傾斜鉄道)は、鴨川を通って船溜(たまり)に到着した舟から乗り降りすることなく、峠を舟ごと台車に載せて上下させる目的で建設されました。
- 食糧主権国際フォーラムに参加して
- アメリカやEUをはじめ、各国の労働運動・市民運動の活動家が多数参加し、そろって「WTO体制・新自由主義反対」の立場を鮮明に打ち出していたのが印象的でした。
- 農業を通じ 自然に触れ合い… 作曲のアイデア生まれる
- 埼玉県で農業に携わる若者が、初のCDアルバムをリリースしました。本庄市在住のシンガーソングライター、You-SuKe(ユースケ)=本名・高橋雄介=さん(27)です。
- 女性部誕生/早すぎた春の訪れ
- 3月18日、新潟県加茂市に県央センターと下越センターの女性部の11人が集まって、新潟県連女性部をたちあげました。
- 食べものに薬効あり
- 韓国ドラマにはまって、NHKテレビ「宮廷女官チャングムの誓い」を見るのは、もう3回目。このドラマでは、解毒のために「緑豆」のせんじ液を用いたシーンが出てきます。世界ではじめて全身麻酔で乳がんの手術をした華岡青洲は、麻酔薬を施したあとに「黒豆」のせんじ液を用い、めまいや口の渇きなど麻酔薬の後遺症を治しました。
- 旬の味
- 旧日本軍が行った従軍慰安婦に対する行為は、強姦(ごうかん)と同じだ」と、安倍首相を厳しく批判したのは、アメリカのシーファー駐日大使だ
■2007年4月2日(第774号)
- 外食企業が“食育”に進出 農水省のお墨付き
- 食と農を結びつけた国民の手による食教育の必要性が高まっています。ところが、政府が声高に叫んでいる食育に、ファストフード、製菓業者、外食業者が参入し、食育の名で学校教育に進出しています。その実態はどうなっているのか。
- 9条変える改憲手続き法案廃案に 自衛隊はイラクからすぐ撤退せよ
- 「9条変える改憲手続き法案は廃案に!」「イラクから自衛隊を撤退せよ!」―アメリカのイラク攻撃から四年目となった3月20日、憲法改悪反対共同センターや「軍事費を削って、くらしと福祉、教育の充実を」国民大運動実行委員会に参加する団体や労働組合のメンバーが、終日、国会周辺で座りこみや要請行動、集会に取り組みました。
- 増税勢力に選挙で審判を
- 新潟市の集会に1500人参加/高梁市税務署へ初めて集団申告/トラクター先頭 税務署までデモ
- 食糧主権国際フォーラムに参加して
- フォーラムを通じて、私がつくづく感じたことは、「本当に人間って同じなんだ」ということ。現地の人々は、誰でも気さくに声をかけてくれ、会議の中身もさることながら、食糧主権がじわじわと自分の中で理解できるようになりました。
- 農のこころ
- 畑の計定まらざれど春耕す
- 吉田万三さん(東京都知事選候補)がんばって
- 「私たちの育てた農産物を食べて、“NOと言える日本”ではなく、“農のある日本”を東京からつくっていってください」――3月19日、「革新都政をつくる会」から立候補の吉田万三候補を激励しようと、農民連の女性部と関東近県の各県の農民連が農産物の支援物資を届けました。
- 年金者と農民の願いは同じ(手記)
- 私は、全日本年金者組合で活動していますが、農民組合の一員でもあります。昨年から、年金者組合では最低保障年金8万円の創設を求めて活動していますが、一方、日本の食卓から、国産の食料が消えてしまう日が来るのではないか、と危惧(ぐ)する農民でもあります。
- 労組主導で“準産直米”に道開いた
- 「日本の食の安全・安心を求め、資産売却・企業解散とたたかった!」―城南食糧労働組合は3月13日、争議解決報告集会を開きました。農民連はじめ全労連・全国一般東京地方本部や弁護士、東京・大田区の関係者など多数集まり、労働組合員の労をねぎらいました。
- 本の紹介/第22回真壁仁・野の文化賞受賞 斎藤たきち著「北の百姓記(続)」
- 今年は、山形が生んだ詩人・思想家、真壁仁の生誕100年にあたる。その真壁を冠した文学賞―第22回真壁仁・野の文化賞に、農民連会員の斎藤たきちさん(71)が著した「北の百姓記(続)」が選ばれた。
- 生消研シンポ 行政の支援と展望を探る
- 食糧の生産と消費を結ぶ研究会(生消研、会長・飯島幸三郎)は3月16、17の両日、長野県小諸市で第33回シンポジウム「産直・環境・地域振興と行政の支援」と総会を開きました。
- 旬の野菜いかが!!
- 「旬の野菜はいかがですか」――東京・千代田区の主婦会館前で、3月19、0日、農民連ふるさと産直ネットワークと主婦連が「DV(家庭内暴力)チャリティ・バザー」として産直市を開きました。
- 旬の味
- まだうなっていない田んぼは、うちの田んぼだけになってしまった。実にのんきな百姓なのだ
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