食べものに薬効あり橋本紀代子
解毒の妙薬―大豆韓国ドラマにはまって、NHKテレビ「宮廷女官チャングムの誓い」を見るのは、もう三回目。このドラマでは、解毒のために「緑豆」のせんじ液を用いたシーンが出てきます。世界ではじめて全身麻酔で乳がんの手術をした華岡青洲は、麻酔薬を施したあとに「黒豆」のせんじ液を用い、めまいや口の渇きなど麻酔薬の後遺症を治しました。大豆は「畑の肉」とも呼ばれ、重要なたんぱく源ですが、解毒の妙薬としても広く知られていました。 中国の古い薬物書には、脳出血の後遺症、耳鳴り、精力減退、夜間頻尿などに用いられていた記録があります。 糖尿病にもよいとされてきましたが、最近では、大豆を食べると腸から信号が出て、インスリンの分泌がよくなることもわかってきました。また、きざみネギを納豆に混ぜて食べると、カゼの予防になります。 最近注目されているのが、ビタミンBの仲間である葉酸(ようさん)です。胎児の先天異常の発生を減らすために、葉酸の摂取が推奨されていますが、妊婦の九割余が摂取不足といわれます。妊娠可能な女性は、ゆでたエダマメや納豆、ブロッコリー、ホウレンソウ、イチゴなど、葉酸の多い食品を日ごろから多くとるようにしたいものです。 (この連載は、今号で終了します)
(新聞「農民」2007.4.9付)
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[2007年4月]
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